【2025.9】ものづくり補助金の交付申請はどうやる?方法についてわかりやすく解説!

ものづくり補助金は採択されたらすぐに受け取れるわけではないことを知っていましたか?ものづくり補助金は、採択後交付申請や事業の実施、実績報告の完了などさまざまなプロセスを経てはじめて受け取ることができます。
この記事では、採択後の最初の作業である交付申請について提出書類や方法などを解説していきます。
- ものづくり補助金の交付申請の内容が分かる
- 交付申請に必要な書類などが分かる


交付申請が必要になるものづくり補助金とは
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者の持続的成長を支援する国の財政援助プログラムです。
この制度の根本的な目的は、事業者が長期的視点で直面する多様な制度変更に適応できるよう、作業効率の大幅な改善をもたらす独創的な製品創出やサービス提供、または海外マーケットへの参入を図る事業に対して、必要な機械設備等の調達費用を部分的に支援することです。
支援範囲は、従来の概念を打破する革新的な製品・サービス開発や、国際的な顧客層の開拓を目指した事業展開に限定されています。こうした取り組みに不可欠な設備投資について、国が投資額の一部を負担することで企業の挑戦を後押しします。
この施策が目指すのは、中小企業者等の事業効率向上を実現し、従業員の賃金水準を安定的に引き上げることで、日本経済全体の活性化を図ることです。
なお、審査により採択された事業者であっても、すぐに補助金が交付されるわけではありません。採択後には交付申請という手順を踏む必要があり、この段階で改めて詳細な書類審査が行われます。
ものづくり補助金における交付申請とは?

まずはものづくり補助金における交付申請とは何かについて解説していきます。
ものづくり補助金における交付申請とは?
交付申請とは?
ものづくり補助金における交付申請とは、事業における経費を審査して確定する作業のことです。ものづくり補助金で採択発表がなされるかと思いますが、その段階ではものづくり補助金の事業計画が審査に通過したに過ぎません。
具体的な補助対象経費を見積書などを確認しながら事務局が審査を行います。交付申請の段階で一部の経費が認められないこともありえます。
ものづくり補助金における交付申請の位置付け
ものづくり補助金は上図のような流れで進んでいきます。この図から分かる通り、交付申請は採択発表後に行います。
ものづくり補助金では通常公募の締切から3ヶ月程度で採択発表があります。そして、採択発表で採択を確認出来次第、交付申請を行います。交付申請の内容を事務局が認めることで交付決定となり、補助事業の開始が可能になります。
交付申請はいつまでに行う?
交付申請は採択から1ヶ月以内に行うのが目安となっています。1ヶ月を過ぎてしまっても罰則等は特にないのであくまで目安です。
しかし、交付申請は採択発表後なるべく早く着手することをおすすめします。なぜならものづくり補助金を活用して行う事業は、採択発表日から12ヵ月後の日までに完了しなければならないからです。交付申請が認められないと、補助事業を開始することができません。
また、交付申請の作業では、提出資料の修正を事務局から繰り返し求められるなど、思ったよりも手間と時間がかかることがあるので注意が必要です。交付申請はなるべく早めに着手しましょう。
ものづくり補助金の交付申請で必要になる書類

ここからはものづくり補助金の交付申請を行う際の必要書類について解説していきます。
交付申請での提出書類は、主に①現況確認資料、②申請内容ファイル、③見積書の3種類です。
ものづくり補助金の交付申請で必要になる書類
現況確認資料
法人の場合:履歴事項全部証明書
個人事業主:確定申告書(第一表)の写し
交付申請の提出書類のひとつ目の現況確認資料としては、法人、個人事業主別に上記の資料を提出しましょう。
申請内容ファイル
申請内容ファイルとは、電子システムからダウンロードできるExcelファイルのことで、情報を修正、変更して再び提出します。このファイルにはものづくり補助金申請時の事業者の情報が記載や申請に関する情報が記載されているため、申請時と採択時で異なる情報を修正する必要があるということです。
代表的な変更点をいくつか紹介していきます。
①事業計画書の修正
ものづくり補助金申請時に提出した事業計画書その1、その2について、事業内容に変更点が生じた場合は、事業計画書を修正して提出することができます。
ただし、補助事業の成果が縮小・減少するような変更はできません。
②基準年度の数値の変更
その3「会社全体の収益計画」に関する変更点です。
ものづくり補助金の申請時は、基準年度の値を見込み値で作成した事業者は、決算年度を完了するなどして実績値が判明した場合には、基準年度の値を実績値に置き換える必要があります。
③特殊な経費の説明
以下の経費を対象経費とした場合には、それらの対象経費の情報を「補助事業計画書別紙」という資料に記入して提出する必要があります。
・技術導入費
・専門家経費
・クラウドサービス利用費
・外注費
・知的財産検討関連費
見積書
対象経費の見積書を取得して提出する必要があります。見積書に関する注意点は以下の二点です。
・単価50万円(税抜き)以上の費用発生は相見積もりが必要
・中古品の取得には3者以上の相見積もりが必要
なお、相見積もりを取得することが難しい場合は、特定の事業者を選定したことに関する理由書を提出する必要があります。
ものづくり補助金の交付申請で提出する見積書の記載に関する注意点

ものづくり補助金の交付申請で提出する見積書に関する注意点を解説します。
ものづくり補助金の交付申請で提出する見積書の記載に関する注意点
振り込み手数料は記載しない
ものづくり補助金では、振り込み手数料は補助対象外となっているため、見積書でも振込手数料に関しては合計金額に含めないようにしましょう。振込手数料が記載されていたことによって交付申請が不備になってしまったというケースも実際にあります。
発注先の押印が必要
見積書には発注先の押印が必要となります。交付申請において押印の形式というに特に指定はないためデジタル印等でも構いません。必ず押してもらうようにしましょう。
ものづくり補助金の交付申請で提出書類が差し戻されるケース

交付申請では提出書類が差し戻されて修正が求められるというケースもあります。以下では、どのような時に差し戻しが発生するのかを紹介していきます。
ものづくり補助金の交付申請で提出書類が差し戻されるケース
提出書類の誤り
提出書類に不備や誤りがあった場合には、差し戻しとなります。役員の変更や、基準年度の変更を反映していないケースなどはよくある誤りですので、必ず提出前に確認するようにしましょう。
相見積もりが不足
ものづくり補助金の交付申請では、50万円以上の経費に対して相見積もりの取得が必ず必要です。中古品の場合には、3者以上の相見積もりが必要となります。相見積もりの取得には時間がかかることもあるので、採択発表の前から計画的に取得しておくようにしましょう。

見積書の有効期間が短い
ものづくり補助金の交付申請には3ヵ月程度かかってしまうケースもあり、見積書の有効期限が切れてしまうケースもあります。見積書の期限が短いと、交付決定までに有効期限が切れてしまうというケースはよくあるため、余裕のある有効期限の見積書を取得するようにしましょう。
ものづくり補助金で交付申請が差し戻しになった時の対処法

交付申請が差し戻しになった時にはどうすれば良いのでしょうか?以下で詳しく確認しましょう。
ものづくり補助金で交付申請が差し戻しになった時の対処法
事務局に交付申請が差し戻しとなった理由を確認する
交付申請書類に関して明らかな不備がある場合は修正すれば良いのですが、差し戻し理由が不明な場合は事務局に差し戻しの理由を確認すると良いでしょう。
事務局の担当者にもよりますが、多くの場合詳しい修正の指示を得ることができると思います。
交付申請に関して専門家に相談する
事務局に問い合わせても対処方法がわからない場合には、支援機関等の専門家に相談するのも一つの選択肢です。交付申請に手間取ってしまって事業の実施が間に合わなくなってしまうというリスクを避けるためにも専門家に相談するのが確実な手段と言えるでしょう。

ものづくり補助金の交付申請作業に自信がない方はぜひ株式会社補助金プラスにお問い合わせください
ものづくり補助金の交付申請は複雑な手続きが多く、初めて申請する事業者様にとって不安な作業となることがあります。申請書類の作成や必要書類の準備に時間を取られ、本来の事業運営に支障をきたす可能性もあります。
株式会社補助金プラスの申請支援サービスなら、申請に関する工程をプロがサポートします。豊富な経験を持つ専門家が事業者様の状況を詳しく分析し、採択確率を高める事業計画書の作成から、必要書類の収集・整理まで丁寧に対応いたします。これまでの採択率90%以上という実績が、サービスの信頼性を物語っています。
申請作業だけでなく、交付申請を含めた採択後の実績報告作業もオプションでサポート可能です。全国対応のオンラインサービスにより、どちらの地域の事業者様でも安心してご利用いただけます。また、ものづくり補助金以外の補助金についてもご提案いたします。
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まとめ
ものづくり補助金の交付申請は、採択後の重要な手続きです。現況確認資料、申請内容ファイル、見積書の3つの書類が必要で、特に50万円以上の経費には相見積もりが必須となります。見積書の有効期限や振込手数料の記載、発注先の押印など、細かな注意点が多く、書類の不備により差し戻しが発生するケースも少なくありません。
交付申請は採択発表から1ヶ月以内が目安とされていますが、補助事業の実施期間は限られているため、早めの着手が重要です。差し戻しが発生した場合は、事務局への確認や専門家への相談が有効な対処法となります。
本記事を参考に、必要書類の準備や注意点を理解して、ぜひものづくり補助金の申請や交付申請にチャレンジしてみてください。



