【2025.10】建設業向け!新事業進出補助金を最大限活用するための完全ガイド

建設業向け!新事業進出補助金を最大限活用するための完全ガイド

事業再構築補助金第12回公募の無料診断受付中です。

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※記事は作成時の公募要領をもとに作成しているため最新の情報と異なることがございます

建設業を営んでいて、新たな事業展開を考えている方はいませんか?その場合、資金調達は重要な課題です。そんな時に活用できるのが、新事業進出補助金です。

本記事では、事業拡大の強力な味方となる新事業進出補助金について、建設業を営む方向けに徹底解説します。補助金の概要から、建設業における具体的な活用事例、申請要件、申請方法、採択されるためのポイント、よくある質問まで、網羅的に分かりやすく解説。補助金を活用した成功事例もご紹介することで、具体的な事業計画を検討できるようにお手伝いします。

ぜひ本記事を参考に、新たな事業への進出を成功させてみてください。

この記事を読むと
  • 建設業の方が新事業進出補助金で新たな事業を始める方法がわかる
  • 建設業の方が補助金を活用して事業を始めた事例がわかる

監修者

松山市の税理士 越智聖税理士事務所代表。株式会社聖会計代表取締役社長。税理士。 経済産業省認定経営革新等支援機関
越智聖税理士事務所は平成27年4月に松山で開業した、主に中四国全域の中小企業の皆様をご支援している会計事務所である。会計・税務はもちろんのこと、お客様のお悩み事を解決する総合的なコンサルティング、緻密な経営診断にもとづく経営コンサルティングなどを得意としている。前職において関与先の上場支援、多くの業種の税務経営支援、相続税、事業承継対策に従事し、12年の実務経験を経て独立開業。現在、職員6名の体制でお客様を支援。
事業再構築補助金の書類確認など多岐にわたる業務に対応ができる。圧倒的な実績を持つ認定経営革新等支援機関として多くの事業者を支援。愛媛県内で事業再構築補助金の採択率が税理士、会計士、中小企業診断士などの中で5位になる。四国税理士会松山支部所属。
高齢化社会の要請である介護事業経営支援にも取り組み、新規事業立ち上げから財務体質改善、集客アドバイスなど、さまざまなサービスを提供。また、様々な業種に対応し、建設業、飲食業、不動産業、社会福祉法人、酪農業、さらには漫画家、芸能関係などの珍しい業種にも対応している。仕事のほとんどがお客様や他士業の先生からの紹介となっている。現状では80%が紹介で、それ以外は直接の依頼や、ネットでの集客である。税理士業務以外の仕事(保険、法人設立、建設業許可など)は、提携している専門家の方に積極的に依頼し、お客様へのサポート体制の拡充を図っている。顧問先が黒字になるように、出来上がった試算表を基に徹底的に分析して改善すべき点を指摘。また、多くの業種を取り扱っていて、周りの業界のヒアリング調査も実施。これにより、一般的には7割が赤字企業といわれるなか、当事務所の顧問先の黒字率は6割を超える。
【他媒体での監修事例】
UPSIDERお役立ち記事にて記事監修

この記事の目次

建設業の方も使える新事業進出補助金とは?

新事業進出補助金は、中小企業庁が実施する補助金制度で、中小企業等が行う既存事業と異なる事業への前向きな挑戦を支援し、新市場・高付加価値事業への進出を後押しすることを目的としています。中小企業等が企業規模の拡大・付加価値向上を通じた生産性向上を図り、賃上げにつなげていくことを目指しています。

この補助金は、事業計画に基づいた経費の一部を補助することで、企業の負担を軽減し、事業の立ち上げや成長を後押しします。特に、革新的な技術やサービスの開発、新たな市場への参入など、リスクを伴う挑戦を積極的に支援することで、日本経済の持続的な発展に貢献することを目指しています。

建設業の方も使える新事業進出補助金とは?

補助金の概要

新事業進出補助金は、採択型の補助金であり、応募多数の場合には審査が行われ、優れた事業計画が採択されます。補助率は1/2、補助金額は従業員数によって以下のように設定されています。

  • 従業員数20人以下:750万円~2,500万円(賃上げ特例適用時は3,000万円)
  • 従業員数21~50人:750万円~4,000万円(賃上げ特例適用時は5,000万円)
  • 従業員数51~100人:750万円~5,500万円(賃上げ特例適用時は7,000万円)
  • 従業員数101人以上:750万円~7,000万円(賃上げ特例適用時は9,000万円)

補助事業実施期間は、交付決定日から14か月以内(ただし採択発表日から16か月以内)となっています。

また、補助金を受けるためには、事業計画書の作成や申請手続きが必要です。事業計画書には、事業の概要、目標、実施体制、資金計画などを具体的に記載しなくてはなりません。

第2回公募期間:令和7年9月12日(金)~令和7年12月19日(金)18:00まで(厳守)

補助対象となる事業の例

新事業進出補助金では、様々な事業が補助対象となります。主な例は以下の通りです。

新製品・新サービス開発:革新的な製品やサービスを開発し、新たな市場を創造する事業

生産プロセス革新:新しい生産技術やシステムを導入し、生産性向上を図る事業

新市場開拓:既存の製品・サービスを新たな市場に展開する事業

事業転換:既存事業から新たな事業へ転換する事業

これらの事業以外にも、地域活性化や社会課題解決に資する事業なども補助対象となる場合があります。公募要領で具体的な要件や対象事業を確認し、自身の事業が該当するかどうかを判断することが重要です。また、複数の類型に該当する場合もあるため、最も適切な類型を選択することで、審査における評価を高めることができます。

建設業における補助金の活用事例

新事業進出補助金は、建設業においても様々な形で活用できます。生産性向上のための新技術導入、新規事業分野への進出、地域貢献型事業の展開など、幅広い取り組みが対象となります。

ここでは、これまでに建設業の方が補助金を活用した具体的な事例をいくつか紹介します。

建設業における補助金の活用事例

新技術導入による生産性向上

建設業では、労働力不足や生産性向上が喫緊の課題となっています。補助金を活用することで、これらの課題解決に繋がる新たな技術を導入することができます。例えば、以下のような事例が考えられます。

BIM/CIM:3Dモデルを活用した設計・施工管理システムの導入により、設計変更や施工ミスを削減し、工期短縮とコスト削減を実現。生産性向上、コスト削減、工期短縮が期待されます。

ドローン:ドローンを活用した測量や点検の実施により、作業効率を向上させ、危険な高所作業を軽減。安全性向上、作業効率化、コスト削減が期待されます。

ICT建機:GPSやセンサーを搭載したICT建機の導入により、施工の精度向上と作業効率化を実現。生産性向上、精度向上、コスト削減が期待されます。

3Dプリンター:3Dプリンターを活用した建築資材の製造により、複雑な形状の部材を短期間で作成し、設計の自由度を向上。設計自由度向上、工期短縮、コスト削減が期待されます。

新規事業分野への進出

既存の建設事業に加えて、新たな事業分野に進出することで、事業の多角化を図り、経営基盤を強化することができます。補助金は、そのような新規事業への進出を支援します。例えば、以下のような事例が考えられます。

  • 再生可能エネルギー事業への進出:太陽光発電設備の設置工事やメンテナンス事業への進出
  • スマートシティ関連事業への進出:IoT技術を活用したインフラ整備事業への進出
  • 防災・減災関連事業への進出:耐震補強工事や災害復旧工事事業への進出

地域貢献型事業の展開

地域社会の課題解決に貢献する事業を展開することで、企業の社会的責任を果たすとともに、地域経済の活性化にも繋がります。補助金は、地域貢献につながる事業を支援します。例えば、以下のような事例が考えられます。

  • 空き家活用事業:空き家を改修し、地域住民向けの賃貸住宅やコミュニティスペースとして活用
  • 高齢者向け住宅の建設:バリアフリー化された高齢者向け住宅を建設し、高齢者の生活を支援
  • 地域資源を活用した観光施設の整備:地域の自然や文化を活用した観光施設を整備し、観光客誘致を促進

これらの事例はあくまで一例です。自社の強みや地域特性を活かした、独自の事業展開を検討することが重要です。補助金の活用を検討する際には、専門家への相談も有効です。

また、新事業進出補助金が活用できるのはあくまでも新事業に対してのみです。既存事業の拡大等には活用することができないので注意しましょう。

新事業進出補助金に建設業者が申請する際の要件

新事業進出補助金の申請には、いくつかの要件を満たす必要があります。補助対象となる事業、経費、そして申請者自身に関する要件を理解し、適切な準備を行いましょう。

新事業進出補助金に建設業者が申請する際の要件

申請するための要件

中小企業等が、以下の要件を満たす3~5年の事業計画に取り組むことが必要です。

(1)新事業進出要件

新事業進出指針に示す「新事業進出」の定義に該当する事業であること。具体的には以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。

①製品等の新規性要件:事業により製造等する製品等が、事業を行う中小企業等にとって、新規性を有するものであること。既存の製品等の製造量を増大させる場合や、過去に製造していた製品等を再製造等する場合、単に既存の製品等の製造方法を変更する場合などは該当しません。

②市場の新規性要件:事業により製造等する製品等の属する市場が、事業を行う中小企業等にとって、新たな市場であること。既存の製品等と対象とする市場が同一である場合や、既存の製品等の市場の一部のみを対象とするものである場合などは該当しません。

③新事業売上高要件:事業計画期間最終年度において、新たに製造等する製品等の売上高又は付加価値額が、応募申請時の総売上高の10%又は総付加価値額の15%を占めることが見込まれること。ただし、売上高が10億円以上かつ新事業進出を行う事業部門の売上高が3億円以上の場合は、当該事業部門の売上高の10%又は付加価値額の15%以上でも可。

(2)付加価値額要件

補助事業終了後3~5年の事業計画期間において、付加価値額(又は従業員一人当たり付加価値額)の年平均成長率が4.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること。付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したものをいいます。

(3)賃上げ要件【目標値未達の場合、補助金返還義務あり】

補助事業終了後3~5年の事業計画期間において、以下のいずれかの水準以上の賃上げを行うこと。

①一人当たり給与支給総額要件:一人当たり給与支給総額の年平均成長率を、事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間(令和元年度を基準とし、令和2年度~令和6年度の5年間)の年平均成長率以上増加させること。

②給与支給総額要件:給与支給総額の年平均成長率を2.5%以上増加させること。

これらの目標値は、交付申請時までに全ての従業員又は従業員代表者に対して表明する必要があります。事業計画期間最終年度において、いずれかの目標値を達成できなかった場合、達成度合いの高い方の未達成率に応じて補助金の一部返還が求められます。

(4)事業場内最賃水準要件【目標値未達の場合、補助金返還義務あり】

補助事業終了後3~5年の事業計画期間において、毎年、事業場内最低賃金が補助事業実施場所都道府県における地域別最低賃金より30円以上高い水準であること。要件を満たさない場合、補助金交付額を事業計画期間の年数で除した額の返還が求められます。

(5)ワークライフバランス要件

次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表していること。応募申請時までに、一般事業主行動計画を策定し、「両立支援のひろば」に申請締切日時点で有効な計画を公表する必要があります。

(6)金融機関要件

補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること。「金融機関による確認書」の提出が必要です。自己資金のみで実施する場合は不要です。

(7)賃上げ特例要件【要件未達の場合、補助金返還義務あり】

賃上げ特例の適用を受ける場合は、以下の要件をいずれも満たす必要があります。

①給与支給総額の大幅増加:給与支給総額の年平均成長率を、基準値の2.5%に加え、さらに3.5%(合計で年平均成長率6.0%)以上増加させること。

②事業場内最低賃金の大幅増加:事業場内最低賃金を、基準値の+30円に加え、さらに+20円(合計で+50円以上)増加させること。

必ず申請前に確認し、自社が上記の要件を満たせるようにしておきましょう。

補助対象となる事業

新事業進出補助金は、革新的な製品・サービスの開発や提供、新たな市場への参入、生産性向上のための設備投資など、幅広い事業を対象としています。

ただし、単なる事業の維持・拡大ではなく、新規性や成長性が求められます。具体的には、以下のような事業が対象となります。

  • 新製品・新サービスの開発・販売
  • 既存製品・サービスの高付加価値化
  • 新たな販路開拓・海外展開
  • 生産プロセス・サービス提供方法の革新
  • ICT導入による業務効率化・生産性向上
  • シェアリングエコノミーを活用した事業
  • 地域課題解決に資する事業

建設業においては、以下のような事業が具体例として挙げられます。

  • BIM/CIMを活用した施工管理システムの開発
  • ドローンを活用した測量・点検サービスの提供
  • 3Dプリンターを活用した建築部材の製造・販売
  • IoTを活用した建設機械の稼働管理システムの開発
  • 再生可能エネルギーを活用した建設現場の電力供給システムの構築

風俗営業、ギャンブル、公序良俗に反する事業などは対象外となりますので注意が必要です。

補助対象となる経費

補助対象となる経費は、新事業の立ち上げ・展開に直接必要となる経費です。具体的には、以下のような経費が挙げられます。

  • 機械装置・システム構築費(建物費といずれか必須):専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具の購入・製作・借用、専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築・借用、これらと一体で行う改良・据付け・運搬に要する経費
  • 建物費(機械装置・システム構築費といずれか必須):専ら補助事業のために使用される生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、作業場等の建設・改修、補助事業実施のために必要となる建物の撤去、建物に付随する構築物の建設に要する経費
  • 運搬費:運搬料、宅配・郵送料等
  • 技術導入費:補助事業遂行のために必要な知的財産権等の導入費用
  • 知的財産権等関連経費:補助事業の開発成果の事業化にあたり必要となる特許権等の知的財産権等の取得に要する経費
  • 外注費(補助金額全体の10%まで):補助事業遂行のために必要な検査・加工や設計等の一部を外注する場合の経費
  • 専門家経費(上限100万円):補助事業遂行のために必要な専門家に支払われる経費
    クラウドサービス利用費:専ら補助事業のために使用されるクラウドサービスの利用経費
  • 広告宣伝・販売促進費(事業計画期間1年あたりの売上高見込み額(税抜き)の5%まで):補助事業で製造又は提供する製品・サービスに必要な広告の作成及び媒体掲載、補助事業のPR等に係るウェブサイトの構築、展示会出展、ブランディング・プロモーション等の経費

ただし、土地・建物の購入費用、借入金の返済、既存事業の維持・管理に係る経費などは対象外となります。また、経費の種類によっては補助率や上限が異なる場合があるので、事前に確認が必要です。

補助対象者

新事業進出補助金の補助対象者は、中小企業者、小規模事業者です。具体的には以下のカテゴリーに該当する必要があります。

(1)中小企業者

資本金又は常勤従業員数が下記の数字以下となる会社又は個人であること。

建設業の場合:資本金3億円以下または常勤従業員数300人以下

その他、製造業・運輸業、卸売業、サービス業、小売業、ゴム製品製造業、ソフトウェア業・情報処理サービス業、旅館業など、業種ごとに基準が設定されています。

(2)中小企業者等に含まれる中小企業者以外の法人

企業組合等、法人税法別表第2に該当する法人、農事組合法人、労働者協同組合、公益法人等とみなされる法人など。ただし、従業員数が300人以下である者に限ります。

(3)特定事業者の一部

常勤従業員数が一定数以下で資本金の額又は出資の総額が10億円未満の会社または個人、生活衛生同業組合、酒造組合、内航海運組合、技術研究組合など。

(4)対象リース会社

中小企業等がリースを利用して機械装置又はシステムを導入する場合、中小企業等とリース会社の共同申請により、リース会社を対象に補助金を交付することが可能です。

ただし、大企業や特定の業種は対象外となる場合があります。また、事業の所在地も重要な要件となります。さらに、一定の財務基盤を有していること、事業計画の妥当性などが審査の対象となります。過去の経営状況や事業の将来性なども考慮されるため、事前にしっかりと準備しておくことが重要です。

建設業向け新事業進出補助金の申請方法

建設業における新事業進出補助金の申請は、適切な手順を踏むことでスムーズに進めることができます。事前の準備を怠らず、必要な書類を漏れなく揃え、期日までに提出することが重要です。以下に、申請方法の詳細をステップごとに解説します。

建設業向け新事業進出補助金の申請方法

申請書類の準備

申請書類は、事業計画の内容を審査するために重要な資料となります。誤りや不足がないよう、丁寧に作成しましょう。主な申請書類は以下のとおりです。

申請書:事業の概要、補助金額、事業期間などを記載。記入漏れがないよう、全ての項目を正確に記入する必要があります。

事業計画書:事業の目的、内容、実施体制、収支計画などを詳細に記載。事業の収益性、実現可能性、地域経済への波及効果などが評価のポイントとなるため、具体的に記述することが重要です。

収支計画書:補助事業に係る収支の見込みを記載。根拠となるデータに基づいて作成し、妥当性を明確にする必要があります。

会社概要等に関する書類:会社案内、定款、登記事項証明書など。最新の情報を提出してください。

その他:補助金交付事務局が指定する書類。募集要項を確認し、必要に応じて追加書類を準備してください。

申請書類作成のポイント

申請書類を作成する際のポイントは以下のとおりです。

  • 事業計画の目的、内容、実施体制を明確かつ具体的に記述する
  • 数値目標を設定し、実現可能性を裏付けるデータや根拠を示す
  • 地域経済への波及効果を定量的に示す
  • 図表や写真を活用し、分かりやすく説明する
  • 誤字脱字、計算ミスがないか、提出前に必ず確認する

申請書の提出

申請書類が完成したら、指定された方法で提出します。提出方法は電子申請となります。提出期限は厳守するため、余裕を持って準備を行いましょう。

第2回公募の提出期限:令和7年12月19日(金)18:00まで(厳守)

締め切り間際はシステムが混雑する可能性もあるため、注意が必要です。募集要項で提出方法と提出期限を必ず確認しましょう。

電子申請システムの利用

電子申請システムを利用する場合、事前にアカウント登録が必要です。必要事項を入力し、アカウントを発行します。システムの操作方法については、操作マニュアルやヘルプデスクなどを活用しましょう。

審査の流れ

申請書類が提出されると、補助金交付事務局による審査が行われます。審査は主に書類審査で行われます。

書類審査:提出された申請書類に基づいて審査が行われます。事業計画の具体性、実現可能性、地域経済への波及効果が評価のポイントとなります。補助対象事業としての適格性、新規事業の新市場性・高付加価値性、新規事業の有望度、事業の実現可能性、公的補助の必要性、政策面などが総合的に評価されます。

審査結果は、申請から数ヶ月後に通知されます。採択された場合は、交付申請の手続きに進みます。不採択の場合でも、改善点を踏まえ、次回の募集に再チャレンジすることができます。

新事業進出補助金に建設業が申請するポイント

新事業進出補助金の採択を勝ち取るためには、綿密な事業計画と効果的な申請書の作成が不可欠です。審査のポイントを踏まえ、採択率を高めるための戦略を立てましょう。

新事業進出補助金に建設業が申請するポイント

事業計画の具体性

審査員は、補助事業の内容を具体的にイメージできるかどうかを重視します。そのため、事業計画は抽象的な表現ではなく、具体的な数値やデータを用いて説明することが重要です。「生産性向上」を目標とするなら、現状の数値と目標値を明確に示し、具体的な達成方法を説明しましょう。たとえば、「3年間で生産性を20%向上させる」といった目標設定に加え、「最新鋭の〇〇機を導入し、作業工程を〇〇に見直すことで、1日あたりの生産量を〇〇から〇〇に増加させる」といった具体的な手段を説明することで、事業の成功への道筋が明確になります。

また、ターゲット市場の分析や競合他社の状況についても詳細に記述することで、事業の妥当性や実現可能性を裏付けることができます。市場規模や成長性、競合他社の強みと弱みなどを分析し、自社の優位性を明確に示すことが重要です。SWOT分析などを活用し、客観的な視点を取り入れることも有効です。

実現可能性の高さ

絵に描いた餅のような計画では、審査員を納得させることはできません。実現可能な範囲で、具体的な目標を設定し、それを達成するための計画を立案することが重要です。事業計画に無理がないか、資金計画は適切か、人材は確保できるかなど、多角的な視点から検証を行い、実現可能性を高めましょう。過去の類似事例や、専門家の意見などを参考にすると、より説得力が増します。

事業計画の実現可能性を裏付けるための資料を添付することも効果的です。例えば、取引先との契約書や、設備の見積書、市場調査データなどを添付することで、計画の信憑性を高めることができます。

地域経済への波及効果

新事業進出補助金は、地域経済の活性化にも貢献することが期待されています。そのため、事業が地域経済にどのような波及効果をもたらすかを具体的に説明することが重要です。例えば、新規雇用の創出、地域企業との連携、地域資源の活用など、事業を通じて地域経済に貢献できる点をアピールしましょう。

波及効果を説明する際には、定量的な指標を用いることが効果的です。例えば、「新規雇用を〇〇人創出する」「地域企業から〇〇万円の売上を計上する」といった具体的な数値目標を設定することで、事業の地域経済への貢献度を明確に示すことができます。

地域貢献の具体例

項目内容説明
雇用創出新規雇用正社員、パート、アルバイトなど、雇用形態を問わず、新規に雇用を創出する場合。
地域企業との連携資材調達、販売提携など地域企業から資材を調達したり、地域企業と販売提携を行うなど、地域経済の活性化に繋がる連携を行う場合。
地域資源の活用地元産の食材、伝統工芸品など地元産の食材を使用したり、伝統工芸品を製造・販売するなど、地域資源を活用した事業を行う場合。

これらのポイントを踏まえ、説得力のある事業計画書を作成することで、補助金の採択率を高めることができます。 申請前に、専門家や相談窓口に相談し、客観的なアドバイスを受けることも有効です。 積極的に情報収集を行い、万全の準備を整えましょう。

新事業進出補助金に建設業で申請する際によくある質問

新事業進出補助金に関して、よくある質問をまとめました。補助金申請を検討する際の参考にしてください。

6. 新事業進出補助金に建設業で申請する際によくある質問

補助金額の上限は?

補助金額の上限は、事業の内容や従業員数によって異なります。具体的には、以下のように設定されています。

 従業員数 補助上限金額 補助率
従業員数20人以下2,500万円(3,000万円)1/2
従業員数21~50人4,000万円(5,000万円)
従業員数51~100人5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上7,000万円(9,000万円)

参照:中小企業新事業進出補助金

申請期間はいつ?

第2回公募の申請期間は、令和7年9月12日(金)から令和7年12月19日(金)18時まで(厳守)です。具体的な申請期間は、事業年度や事業区分によって異なる場合があるため、経済産業省や中小企業庁のウェブサイト、または事業実施主体である各都道府県の中小企業支援センターなどで最新情報を確認してください。申請期間を過ぎてしまうと申請できないため、注意が必要です。

採択率はどのくらい?

新事業進出補助金の採択率は、まだ募集開始して間もないので具体的にはわかりません。

しかし、新事業進出補助金の前身補助金である事業再構築補助金の採択率は25~50%程度でした。おそらく、新事業進出補助金も同じ程度の採択率になると予想されます。競争率の高い補助金であるため、事業計画の綿密な作成や申請書類の丁寧な準備が重要です。採択率はあくまで参考値であり、必ず採択されるわけではないことを理解しておきましょう。

申請前に相談することはできますか?

申請前に相談することは可能です。全国各地の中小企業支援センターや商工会議所などで、新事業進出補助金に関する相談を受け付けています。専門家によるアドバイスを受けることで、事業計画のブラッシュアップや申請書類の質向上につながります。積極的に活用しましょう。

よくある質問一覧

補助金申請に必要な書類は? 事業計画書、収支計画書、登記事項証明書など、公募要領で指定された書類を提出する必要があります。

申請後の流れはどうなりますか? 申請後、書類審査などを経て、採択結果が通知されます。採択された場合は、交付申請を行い、補助金の交付を受けます。

事業計画書の書き方のポイントは? 事業の目的、内容、実施体制、市場分析、収支計画などを具体的に記載することが重要です。また、実現可能性や地域経済への波及効果についても明確に示す必要があります。

採択されなかった場合の再申請は可能ですか? 再申請は可能です。ただし、不採択理由を踏まえて事業計画を修正する必要があります。

建設業者が補助金を活用した成功事例

新事業進出補助金は、建設業においても革新的な事業展開を後押しする強力なツールとなります。ここでは、実際に補助金を活用して成功を収めた企業の事例をいくつかご紹介します。

建設業者が補助金を活用した成功事例

事例1:株式会社A社(東京都) – ドローン測量事業への進出

背景

株式会社A社は、従来の測量技術を用いた事業を展開していましたが、人手不足と高齢化による作業効率の低下が課題となっていました。そこで、最新技術であるドローン測量を導入することで、これらの課題を解決し、新たな事業領域への進出を目指しました。

補助金の活用

補助金を活用し、ドローン測量に必要な機材の購入費用や、操縦技術習得のための研修費用などを補助してもらいました。また、事業計画策定にあたっては、専門家からのアドバイスを受け、実現可能性の高い計画を立てることができました。

成果

ドローン測量の導入により、測量作業の効率化とコスト削減を実現。作業時間は従来の約1/3に短縮され、人手不足の解消にも繋がりました。さらに、高精度な測量データを提供できるようになったことで、顧客からの信頼も向上し、新規顧客の獲得にも成功しています。

事例2:株式会社B社(大阪府) – 3Dプリンターを活用した建築資材製造事業への進出

背景

株式会社B社は、長年建築資材の販売を手がけてきましたが、市場の競争激化により、新たな収益源の確保が急務となっていました。そこで、3Dプリンターを活用した建築資材の製造事業に参入することで、差別化を図り、競争優位性を築くことを目指しました。

補助金の活用

補助金を活用し、高性能な3Dプリンターの導入費用や、材料開発のための研究開発費用などを補助してもらいました。また、事業計画の策定にあたっては、地域経済への波及効果を明確に示すことで、高い評価を得ることができました。

成果

3Dプリンターを活用することで、複雑な形状の建築資材を短納期で製造することが可能となり、顧客のニーズに柔軟に対応できるようになりました。また、従来工法では製造が難しかったデザイン性の高い建築資材を提供できるようになったことで、新たな市場を開拓することに成功しています。

事例3:株式会社C社(福岡県) – 地域資源を活用した木造建築事業への進出

背景

株式会社C社は、地域密着型の建設会社として、長年地元の活性化に貢献してきました。しかし、近年は人口減少による需要の低迷が課題となっていました。そこで、地域資源である木材を活用した木造建築事業に参入することで、地域経済の活性化と持続可能な社会の実現を目指しました。

補助金の活用

補助金を活用し、木材加工に必要な設備の導入費用や、地域住民への研修費用などを補助してもらいました。また、事業計画の策定にあたっては、地域貢献への取り組みを具体的に示すことで、高い評価を得ることができました。

成果

地域資源を活用した木造建築事業への進出により、地元の雇用創出に貢献。また、環境に配慮した建築物を提供することで、地域住民からの支持も集めています。さらに、新たな観光資源としての活用も期待されており、地域経済の活性化に大きく貢献しています。

企業名所在地事業内容補助金の活用内容成果
株式会社A社東京都ドローン測量事業機材購入費、研修費用作業時間短縮、人手不足解消、新規顧客獲得
株式会社B社大阪府3Dプリンターを活用した建築資材製造事業3Dプリンター導入費用、研究開発費用複雑な形状の建築資材の製造、新市場開拓
株式会社C社福岡県地域資源を活用した木造建築事業設備導入費用、研修費用地元の雇用創出、地域経済の活性化

これらの事例は、新事業進出補助金が建設業における新たな挑戦を後押しする効果的な制度であることを示しています。補助金を活用することで、新たな技術の導入や事業領域の拡大、地域貢献など、様々な目標を達成することが可能になります。ぜひ、貴社も新事業進出補助金を活用し、更なる発展を目指してみてはいかがでしょうか。

また、新事業進出補助金はあくまでも新規事業にのみ活用できる補助金です。既存事業への活用はできないので注意しましょう。

建設業者が新事業進出補助金について相談したいときの窓口

新事業進出補助金の申請にあたって、疑問点や不明点が出てくるのは当然のことです。そんな時は、一人で悩まずに積極的に相談窓口を活用しましょう。適切なアドバイスを受けることで、申請の成功率を高めることができます。

建設業者が新事業進出補助金について相談したいときの窓口

相談窓口の種類と活用方法

新事業進出補助金に関する相談窓口はいくつか存在し、それぞれ得意分野やサポート内容が異なります。ご自身の状況に合わせて最適な窓口を選びましょう。

事業の管轄地域の経済産業局・中小企業庁

各地域の経済産業局や中小企業庁は、新事業進出補助金に関する総合的な相談窓口です。補助金の概要から具体的な申請方法まで、幅広い質問に対応しています。地域の特性を踏まえたアドバイスも期待できるため、まずは問い合わせてみることをおすすめします。

商工会議所・商工会

地域の商工会議所や商工会も、事業者支援の一環として新事業進出補助金に関する相談を受け付けています。地域密着型のサポートが特徴で、地域特有の事情やニーズに合わせたきめ細やかなアドバイスが得られます。

認定経営革新等支援機関

税理士、公認会計士、中小企業診断士など、専門的な知識を持つ認定経営革新等支援機関も相談窓口として活用できます。事業計画の策定や財務面のアドバイスなど、専門家ならではの視点からのサポートを受けられます。費用が発生する場合もあるので、事前に確認しましょう。

地方自治体

都道府県や市町村などの地方自治体も、独自の補助金制度や相談窓口を設けている場合があります。地域振興に繋がる事業を積極的に支援しているため、地域の特性を活かした事業を展開する場合は、相談してみる価値があります。

相談時の注意点

相談窓口を効果的に活用するためには、以下の点に注意しましょう。

  • 事前に質問内容を整理しておく:相談時間を有効に使うために、質問したい内容を事前にリストアップしておきましょう。
  • 関連資料を持参する:事業計画書や収支計画書など、相談内容に関連する資料を持参することで、より具体的なアドバイスをもらえます。
  • メモを取る:相談内容やアドバイスされた内容をメモしておきましょう。後から見直すことで、申請に役立てることができます。

積極的に相談窓口を活用し、新事業進出補助金を最大限に活用しましょう。 記載されている情報は最新の情報とは限らない可能性があります。必ず公式の情報をご確認ください。

建設業者で新たな事業への挑戦を見据えている方は株式会社補助金プラスまで

建設業界を取り巻く環境が変化する中、新たな事業分野への拡大をお考えの建設業者様にとって、新事業進出補助金は大きな味方となります。しかし、その申請プロセスは思いのほか煩雑で、本業の傍ら補助金申請に取り組むことは容易ではありません。現場管理や技術開発など本来の業務に専念したいのに、複雑な申請書類の作成に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。

株式会社補助金プラスは、そんな建設業者様の新事業展開を強力にバックアップします。採択率90%以上の実績を持つ専門家チームが、建設業の特性を踏まえた効果的な事業計画書の作成から必要書類の収集まで一貫してサポート。建設技術を活かした新分野展開のアイデアについても、実現可能性の高い提案をいたします。

補助金申請の負担を大幅に軽減し、本業と新事業の両立をスムーズに進められる環境を整えます。新事業進出補助金以外にも、建設業に最適な各種補助金をご提案可能です。オンラインで全国対応していますので、建設業の新たな可能性を切り拓くために、今すぐ株式会社補助金プラスの初回無料相談をご利用ください。

まとめ

建設業において、新事業進出補助金は新たな挑戦を後押しする強力なツールとなります。この記事では、補助金の概要から申請方法、成功事例、よくある質問まで、網羅的に解説しました。補助金を活用するためには、事業計画の具体性、実現可能性、地域経済への波及効果が重要です。

特に、新技術導入や新規事業分野への進出、地域貢献型事業など、建設業の未来を見据えた事業計画が求められます。補助金申請を成功させ、事業の成長につなげるため、この記事を参考に綿密な準備を行いましょう。相談窓口も活用しながら、積極的に挑戦してみてください。

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