【2024.2】ものづくり補助金では概算払いを使うことが可能!
ものづくり補助金は原則、後払いとなっています。実際に補助金を受け取るまでには時間がかかり、補助金の支払いがおこなわれるまでは自社で必要経費を負担しなければなりません。しかし、条件さえ満たせば、ものづくり補助金における概算払い制度を利用できます。
この記事では、ものづくり補助金の概算払いの必要書類や注意点について解説していきます。
ものづくり補助金における概算払いとは?
それでは実際に、ものづくり補助金における概算払いについて見ていきましょう。
通常のものづくり補助金の振込のタイミング
ものづくり補助金の申請から補助金振込までの流れは、下記のとおりです。
また、①公募〜⑧補助金の支払までにかかる各ステップの期間は、下記のようになっています。
各種手続き | 期間 |
公募 | 申請受付開始までの約2週間 |
申請受付 | 応募締切までの約1ヶ月 |
採択通知 | 申請受付から約2ヶ月 |
交付申請 | 採択通知から約1ヶ月 |
補助事業実施期間 | 約10ヶ月 |
確定検査 | 補助事業実施期間から約1ヶ月 |
補助金の請求 | |
補助金の支払 |
申請をおこなった段階から最終的にものづくり補助金が振り込まれるまでには、1年以上かかる計算になります。
採択通知が届いたからといって安心ではありません。採択通知はあくまでも、ものづくり補助金受け取りの内定をもらっただけなので、そのあとに実際に補助事業をおこなう許可をもらうための交付申請をする必要があります。
交付申請をおこなって補助事業を開始していいという交付決定をものづくり補助金からもらって初めて契約や発注が実施できるようになります。
概算払いとは?
補助金は原則、実際に補助事業が完了した後に支払われる仕組みとなっています。ものづくり補助金における概算払いとは、補助事業実施期間中、事前に補助金の一部を概算して先払いしてもらえる制度です。
ただ概算払いは、すでに支払っている経費や資材費用が対象になるため、1度は会社で支払いを完了させなければなりません。また、ものづくり補助金にて概算払いの審査もあるため、必ず概算払いを利用できるとは限らないでしょう。
概算払いの金額は補助金交付決定額の90%を上限として、「支払済み補助対象経費×補助率」によって計算した金額が概算払いされる仕組みとなっています。また、請求書及び金融機関の振込金受取書等もあわせて必要になるため、必ず提出するようにしましょう。
概算払いの必要書類は?
次に、ものづくり補助金の概算払いにおける必要書類について説明していきます。
まずは事務局に連絡
ものづくり補助金において概算払いをおこないたい場合はまず、ものづくり補助金事務局サポートセンターに連絡する必要があります。
<ものづくり補助金事務局サポートセンター>
- 受付時間:10:00~17:00(土日祝日および12/29~1/3を除く)
- 電話番号:050-8880-4053
ものづくり補助金は現在人気の補助金制度となっているため、問い合わせが集中して電話がつながりにくい場合や回答に時間がかかる場合があるので余裕をもって連絡するのがおすすめです。
概算払いについて不明点がある場合は、ものづくり補助金事務局サポートセンターに連絡する段階で質問しておくといいでしょう。
提出書類
ものづくり補助金で概算払いをおこなう際は、補助金概算払請求書のほかに下記の書類の提出が必要になります。
- 見積書
- 発注書
- 契約書
- 納品書
- 納品時の写真
- 請求書
- 銀行の振込金受領書または支払証明書
- 出納帳
- 補助事業者の通帳コピー
概算払いの申請をおこなって承認されると、約1〜2ヶ月後に指定口座に振り込みがおこなわれるようになっています。
概算払いの注意点
最後に、ものづくり補助金の概算払いの注意点について確認していきます。
一度自身で支払いを行った経費が対象
ものづくり補助金の概算払いでは、一度自身で支払いを行った経費が対象になります。
補助対象経費として計上したものすべてが納品及び支払いまで完了していてなおかつ、事業計画のうち補助事業実施期間内の計画内容も完了している場合のみ、概算払いを申請することができます。後払いによって申請できる状態などは概算払いの対象にはならないため注意が必要です。
一度しか申請できない
ものづくり補助金の概算払いは、一度しか申請できません。
審査が通らなかったからといって再度申請をおこなったり、条件を変更して概算払いを申請したりすることはできないので注意しましょう。また、概算払いは申請したからといって必ず審査を通過できるとは限りません。
基本的に概算払いの審査は厳しく、概算払いを利用しなければ事業が開始できないなどといった場合に活用できる制度となっています。もともと資金に余裕がある場合などは概算払いを利用できないケースが多いので注意が必要です。
さらに、ものづくり補助金の概算払いでは実績報告書など提出しなければならない書類も多いので、手間と時間がかかります。そのため、概算払いを利用したい場合は、余裕をもって手続きを進めるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、ものづくり補助金の概算払いについて解説してきました。
通常のものづくり補助金の振り込みまでには1年以上かかるケースがほとんどなので、資金に余裕がない場合には概算払い制度を利用するのも一つの手段かもしれません。ものづくり補助金の利用を考えている場合はこの記事を参考にしながらぜひ、概算払い制度の活用も検討してみてください。