【2024.2】ものづくり補助金で活用できるPOファイナンスとは?メリットやつなぎ融資が必要な理由も解説

ものづくり補助金 POファイナンス

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※記事は作成時の公募要領をもとに作成しているため最新の情報と異なることがございます

POファイナンス(Tranzax株式会社)とは、ファクタリングのように債権などを担保にして資金を得る資金調達の一種です。

このPOファイナンスは、ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)のつなぎ融資にも対応しています。利用することで、事業終了後に補助金を受け取るまでの期間の資金繰り改善を期待できるでしょう。

当記事では、ものづくり補助金で活用できるPOファイナンスの概要やメリットなどを解説します。

この記事を読むと
  • ものづくり補助金におけるPOファイナンスの概要が理解できる
  • ものづくり補助金でつなぎ融資が必要となる理由がわかる
  • ものづくり補助金でPOファイナンスを活用するメリットがわかる
  • その他、ものづくり補助金に利用したい借入先が把握できる
この記事の目次

ものづくり補助金におけるPOファイナンスとは?

ものづくり補助金 POファイナンス

PO(purchase order、受発注のこと)ファイナンスとは、主に注文書(受注書・発注書)に発生する債権を担保にすることで、融資を受けられるサービスです。

売掛債権(後で代金を支払ってもらう約束、請求書など)を担保に納品・検収後に受け取るファクタリングと異なり、POファイナンスは注文書を電子記録債権化することで受発注時点での融資を可能としています。

POファイナンスサービスは、中小企業庁などから公的に認められた中小企業支援の一種です。どのような事業者でも、安心して利用できます。

ものづくり補助金でつなぎ融資が必要となる理由

ものづくり補助金 POファイナンス

ものづくり補助金のデメリットとして、申請から補助金の支給を受けるまでに半年~1年以上の時間を有する点が挙げられます。ものづくり補助金は、採択された事業の完了を持って請求できます。つまり、事業が完了するまでは振り込まれません。

具体的な申請~支給までのプロセスは次の通りです。

  • 申請する事業内容の企画・検証や、申請する事業計画書および必要書類の作成
  • 約1か月の事業計画の審査期間
  • 採択発表後の約1か月の交付申請期間
  • 補助事業実施期間(原則として交付決定から最大10か月間)
  • ものづくり補助金の確定検査、補助金の請求手続き
出典:ものづくり・商業・サービス補助金令和4年度2次補正予算関連

ものづくり補助金の受取までは、自己資金や借入金で事業を運営する必要があります。

一方でものづくり補助金のPOファイナンスなら、補助金の交付決定を受けた段階での交付決定金額を電子記録債権化し、それを担保にして金融機関へ融資を依頼できます。
つまり、補助事業を実施する前に、ものづくり補助金の金額と同程度の融資を受けることが可能です。

ものづくり補助金でPOファイナンスを活用するメリットは?

ものづくり補助金 POファイナンス

ものづくり補助金でPOファイナンスを活用するメリットとして、「つなぎ融資として活用できる」「低金利で借り入れができる」「スタートアップ等借り入れが難しい企業も利用できる」の3点が挙げられます。メリットの詳細を見ていきましょう。

ものづくり補助金でPOファイナンスを活用するメリットは?

つなぎ融資として活用できる

つなぎ融資とは、最終的にまとまった資金を受け取るまでにかかる費用を支払うため、一時的に受け取る融資のことです。例えば住宅ローンのケースだと、住宅が完成して住宅ローンが組めるようになるまでに発生する、工事手付金や土地購入費などを支払うためにつなぎ融資を利用します。

POファイナンスなら、ものづくり補助金を含めた各種補助金について、補助金を受け取るまでのつなぎ融資として活用できます。自己資金に余裕がなくても、安心して補助事業に取り組むことが可能です。

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ものづくり補助金ではつなぎ融資が必要になるケースが多いため注意

低金利で借り入れができる

ものづくり補助金のPOファイナンスは、民間企業の融資よりも低金利で借り入れができる可能性があります。
POファイナンスは仕組み上、国・自治体などから決済銀行(信託銀行)へ直接補助金が振り込まれる形になります。金融機関側は振り込まれた補助金から融資分を直接回収するため、入金確認や回収の確認業務の省略が可能です。
また補助金は原則として振込元が国や自治体になるので、金融機関側にとって回収漏れや返済遅れのリスクがほとんどなくなります。

以上の仕組みから、ものづくり補助金におけるPOファイナンスは、国・自治体の高い信用力をベースにした低金利の借り入れを可能としています。
金利や融資可能金額などの商品詳細はPOファイナンスの取扱金融機関によって異なるので、一度当該金融機関へお問い合わせください。取扱金融機関は、Tranzax株式会社の公式サイトにて確認できます。

スタートアップ等借入が難しい企業も利用できる

ものづくり補助金のPOファイナンスは、スタートアップ等の借り入れが難しい企業でも利用しやすくなっています。理由は次の通りです。

  • 国・自治体などの高い信用力を利用し、実績・経験が少なくても借り入れしやすいから(補助金事務局から採択を受けられるレベルは必要)
  • 財務状況よりも、対象事業の事業性に基づいた評価をしてくれるから
  • 交付決定額に基き、事業規模に応じた融資額になるから

民間金融機関や政府系金融機関の創業融資やスタートアップ企業向け融資と同じく、起業前後の資金調達方法としてものづくり補助金のPOファイナンスを活用できます。

ものづくり補助金に利用したいその他の借入先

ものづくり補助金に利用したいその他の借入先

ものづくり補助金を利用する際、補助金を受け取るためのつなぎ融資やその他資金繰り策に利用できる組織として、POファイナンス以外にもさまざまな資金調達先が存在します。主な借入先は「メインバンク」と「日本政策金融公庫」です。

それぞれの借入先の特徴やメリット・デメリットを解説します。

メインバンク

ものづくり補助金関係の借入先として最初に検討すべきは、普段から利用しているメインバンクの担当者です。メインバンクを利用するメリットは次の通りです。

  • 自社の財務状況・取引先・事業内容などを把握しており、他の金融機関よりもスムーズにつなぎ融資を検討してくれる
  • ものづくり補助金申請用の事業計画書作成をサポートしてくれる
  • ものづくり補助金の活用方法や経営状態について相談しやすい
  • ものづくり補助金よりも資金の使用用途が広い

メインバンクに相談する場合は、ものづくり補助金申請用の事業計画の企画・作成からつなぎ融資実施までを、一括で相談することをおすすめします。
普段から付き合いのある関係を強化したい場合は、メインバンクでの融資を検討してはいかがでしょうか。

日本政策金融公庫

日本政策金融金庫とは、政府が100%出資する政策金融機関です。資金調達の難易度が高い中小企業・小規模事業者などを対象にした、創業・新事業融資や海外展開支援、農林水産業支援などを実施しています。

ものづくり補助金受取までのPOファイナンスに代わる資金調達として、この日本政策金融公庫の融資を利用する方法があります。

日本政策金融公庫から融資を受けるメリットは次の通りです。

  • 民間の金融機関よりも金利が低い傾向がある(年率1~3%前後のものが多い)
  • 新創業融資制度など無担保・無保証の融資制度がある
  • 創業者や起業直後の事業者を対象にした、創業融資制度が揃っている
  • 設定できる返済期間が長く、余裕を持って返済できる
  • ものづくり補助金よりも資金の使用用途が広い

日本政策金融公庫の主な融資制度をいくつか紹介します。

日本政策金融公庫が実施する融資審査は、事業計画書や財務状況に加えて実地調査や面談などがあります。提出書類や質問への回答などの準備が必要になるため、日本政策金融公庫や窓口や対応する自治体などで、事前相談をしておくのがよいでしょう。

日本政策金融公庫の融資制度概要
一般貸付ほとんどの業種の中小企業が利用できる融資制度
新創業融資制度創業予定者や税務申告を2期終えていない創業者向けの無担保・無保証の融資制度
新規開業資金創業予定者や事業開始からおおむね7年以内の事業者向けの融資制度
マル経融資(小規模事業者経営改善資金)商工会や商工会議所、都道府県商工会連合会が実施する経営指導を受けており、商工会・商工会議所等の長から推薦を受けた小規模事業者が対象の融資制度
海外展開・事業再編資金海外展開や海外事業の再編などを行う事業者へ最大14億4,000万円の融資を実行する融資制度

まとめ

POファイナンスであれば、補助金の交付決定の事実を担保に、補助事業開始前から資金調達ができます。「民間企業の融資よりも低金利」「スタートアップ企業等でも申請しやすい」などのメリットがあるので、補助金が振り込まれるまでのつなぎ融資としておすすめです。

ものづくり補助金の活用を予定している事業者様は、POファイナンスの利用を検討してはいかがでしょうか。

もし補助金の申請や活用方法の段階からサポートを受けたい場合は、補助金コンサルティングサービスを提供する合同会社INUへご相談ください。ものづくり補助金や事業再構築補助金などの各種補助金の申請支援からアフターフォローまで対応します。

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