[2024.2]トラックはものづくり補助金の補助対象外!運送業が活用する方法は?
ものづくりの補助金と聞くと、製造業のみが対象と考えている方が多いのではないでしょうか。しかし条件によっては、運送業などのトラックでも補助金を受け取ることができます。
この記事では、トラックのものづくり補助金の対象可否や活用事例について解説していきます。
- ものづくり補助金の概要が分かる
- ものづくり補助金の運送業での活用方法が分かる
ものづくり補助金の概要
トラックへの活用事例を見ていくまえに、ものづくり補助金の概要について説明していきます。
ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金とは、小規模事業者や中小企業、個人事業者を対象とした補助金制度になります。技術・サービスの生産性・商業を向上させるための設備にかかる費用に対し、国が補助金の支援をおこないます。
資本金や従業員数など条件を満たせば、経費にかかる費用の補助が受けられるため、比較的活用しやすい補助金制度であるといえるでしょう。なお、ものづくり補助金は企業だけでなく、個人事業主も対象になります。
ものづくり補助金ではいくらもらえる?
ものづくり補助金で受け取れる金額は、以下のとおりです。
申請枠 | 補助上限 | 補助率 | |
省力化枠 | 750万円~ 8,000万円 | 1/2 (小規模・再⽣事業者:2/3) | |
製品・サービス高付加価値枠 | 通常類型 | 750万円~ 1,250万円 | 1/2 (小規模・再⽣事業者:2/3) ※新型コロナ回復加速化特例:2/3 |
成長分野進出類型(DX・GX) | 1,000万円〜 2,500万円 | 1/2 (小規模・再⽣事業者:2/3) | |
グローバル展開型 | 3,000万円 | 1/2 (小規模・再⽣事業者:2/3) |
出典:第18次公募要領
ものづくり補助金は比較的、大規模な設備投資をおこなうことが想定されているため、補助金額も最高8,000万円と金額も大きくなっています。ものづくり補助金は、応募枠や作業員の人数によって受け取れる金額が異なるため、事前に公募要領で要件を確認するようにしましょう。
ものづくり補助金でトラックは補助対象外!
ものづくり補助金では、トラックなどの自動車等車両の購入経費は補助対象外になると公募要領に記載されています。ただ、事業所や作業所内にのみ走行し、自動車登録番号がなく、公道を自走することができないトラックは除きます。
トラックの修理費や車検費用も補助対象にならないため注意しましょう。
運送業がものづくり補助金を活用した事例
配送ルート最適化システムの開発
企業名:Loca.Ⅴideo.shop株式会社
運送業において、AIを活用して配送ルート最適化システムを開発した事例です。
配送先が複数存在する場合、ルートなどによって配送時間に大きく影響します。AI導入による配送ルート最適化により、複数のルート計算・作成をおこなうことができ、配送ドライバーの負担が減ったのです。
また、配送ルートの作成にはある程度の配送経験が必要でしたが、このシステムによって土地勘の少ない新人トラックドライバーでも効率的に配送できるルート作成を実現しました。
ドローンによる配送サービス
企業名:有限会社JIT
ドローンによる山間部への重量物配送サービスを導入した事例です。
林業、土木建設など、中山間地における配送は人にも負担がかかり、リスクも大きいものです。公共機関やトラックも行き届かず、ドライバー不足も課題となっていました。ドローンによって足場の悪い急斜面であっても、安全な配送ができるようになったのです。
また、大型ドローンの導入により、標高2.500m前後にある山小屋に最大15kgの日用品輸送を実現しました。
パレット洗浄設備の導入
企業名:株式会社渡辺産業
配送に利用されるパレットを効率的に洗浄するための設備を導入した事例です。
これまでは手作業でパレットを洗浄している場合も多く、工数もかかってしまっていて、処理が間に合わなくなっていました。この課題を解決するために自社の物流拠点にパレット洗浄設備を導入し、作業効率化を図ったのです。
洗浄業務を内製化することでコストを削減し、他社のパレット洗浄業務も請け負って新たな事業につなげることにも成功しました。
引っ越し用作業設備の導入
企業名:川端運輸株式会社
高齢者を対象とした引っ越し作業を効率化するための設備を導入した事例です。
高齢者は生活リズムが決まっているため作業時間が限られる場合も多く、より効率的で迅速な作業が求められていました。生前整理などを目的としているケースもあり、不用品も多く処分しなければなりません。
引っ越し用作業設備として粉砕機やハンドソーを導入することで、作業効率化を図ったのです。不用品処理業者に依頼することなく自社で処理できるので、コスト削減も実現しました。
大型冷蔵庫導入による流通システムの改善
企業名:株式会社鳥羽運送
温度管理が可能な大型冷蔵庫を導入して、農作物の流通システムを大幅に改善した事例です。
多くの運送会社で流通システムは整ってきたものの、農作物を最適な温度で管理できるトラックを保有している企業はまだまだ少ないものでした。1種類の温度帯でしか管理ができないとなると積載率も低く、配送効率も悪くなってしまいます。また、農作物の劣化が早いことも課題でした。
大型冷蔵庫を導入することで、3〜4種類の農作物の温度管理ができるようになり、鮮度を保ちながらトラックの積載率も向上させることに成功したのです。
積載率があがり、トラックの台数も必要最低限に抑えられるようになったことで、コスト削減も実現しました。
ガス充填式包装機の導入
企業名:株式会社共同
食品における配送にてガス充填方式の包装機を導入することで、製品の品質と生産性を向上させた事例です。
これまで導入されていた真空包装は袋詰め作業に時間がかかり、コストもかかっていました。しかしガス充填方式包装機の導入によって作業時間を大幅に短縮し、作業中のミスも減少したのです。さらに、できたての新鮮さを保持して配送することにも成功しています。
また、袋詰めなど商品に直接手で触れる工程も減ったため、食品の劣化防止も実現しました。
運送業でものづくり補助金を活用をお考えの方は株式会社補助金プラスへご相談!
株式会社補助金プラスはものづくり補助金の申請支援サービスを行っております。
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「ものづくり補助金を活用できるか?」「ものづくり補助金の対象なのか?」など、小さなお悩みも迅速に解決します。
まとめ
この記事では、運送業におけるトラック等でものづくり補助金を活用する方法について解説しました。
運送業にとって配送作業効率化は非常に重要です。運送業におけるトラック等でものづくり補助金の利用を検討している場合は、この記事の採択事例を参考にしながらぜひ、申請をおこなってみてください。