【2025.3】新事業進出補助金でインバウンド事業を加速！最新情報と成功事例

コロナ禍が明け、すっかりインバウンド需要が回復してきた中、新たなビジネスチャンスを探している事業者様も多いでしょう。ぜひ、インバウンド事業を新事業進出補助金を活用して初めてみませんか？

この記事では、新事業進出補助金を活用してインバウンド事業を成功させるための方法を徹底解説します。補助金の種類や概要、申請方法はもちろん、訪日外国人旅行者の最新トレンドやニーズ、 実際に補助金を活用して成功した事例も紹介。さらに、申請時のポイントやよくある質問、補助金以外の支援策まで網羅的に解説することで、あなたのインバウンド事業の立ち上げ・拡大をサポートします。

本記事を参考に、ぜひ新事業進出補助金を活用してインバウンド事業を成功させてください！

1. インバウンド事業にも有用！新事業進出補助金とは？

新事業進出補助金は、中小企業庁が実施する補助金制度で、新規事業への進出を支援することを目的としています。募集開始は2025年からです。事業の多角化や新分野への進出を促進し、経済の活性化を図ることを目指しています。

この補助金は、日本国内における新たな事業展開を支援するもので、幅広い業種が対象となります。 特に、革新的な技術やサービスを取り入れた事業や、地域経済の活性化に貢献する事業は、重点的に支援対象となります。事業再構築補助金の後継補助金としての位置付けなので、内容もじぎょうさいこうちく補助金と似ている部分が多くなるでしょう。

1.1 補助対象となる事業

補助対象となる事業は、新規性、成長性、波及効果などが評価基準となります。具体的には、以下のような事業が対象となります。

• 新製品・新サービスの開発
• 新たな販路開拓
• 生産プロセスの革新
• IT導入による業務効率化

ただし、単なる設備投資や既存事業の維持・拡大は補助対象外となるため注意が必要です。また、ギャンブル、風俗営業等に関連する事業も対象外となります。

1.2 補助金額と申請方法

新事業進出補助金の補助上限金額と補助率は以下のように設定されています。

従業員数	補助上限金額	補助率
従業員数20人以下	2,500万円（3,000万円）	1/2
従業員数21～50人	4,000万円（5,000万円）
従業員数51～100人	5,500万円（7,000万円）
従業員数101人以上	7,000万円（9,000万円）

※補助下限750万円
※大幅賃上げ特例適用事業者（事業終了時点で①事業場内最低賃金＋50円、②給与支給総額＋
6%を達成）の場合、補助上限額を上乗せ。（上記カッコ内の金額は特例適用後の上限額。）

参照：中小企業新事業進出補助金

採択されれば少なくとも750万円を受け取ることができ、さらに従業員数にもよりますが最大9000万円を受け取れる補助金になっています。

申請方法は、事業計画書などの必要書類を作成し、電子申請システムを通じて提出します。申請期間が定められているため、締め切りに注意が必要です。また、審査を通過する必要があるため、事業計画書の内容を充実させることが重要です。 採択された後には、事業実施状況報告書や実績報告書などを提出する義務があります。補助金の不正受給を防ぐため、適切な経理処理と記録の保存が求められます。 補助金に関する情報は、中小企業庁のウェブサイトや、各都道府県の窓口で確認できます。

2. インバウンド事業への新事業進出補助金活用方法

新事業進出補助金を活用して、訪日外国人旅行者をターゲットとしたインバウンド事業を成功させるためには、市場のニーズとトレンドを的確に捉えることが重要です。近年、日本の文化体験や地方への旅行、サステイナブルツーリズムへの関心が高まっています。これらのトレンドを踏まえ、補助金を効果的に活用することで、新たなビジネスチャンスを創出できるでしょう。

2.1 訪日外国人旅行者のニーズとトレンド

近年の訪日外国人旅行者のニーズは多様化しており、大きく以下のトレンドが挙げられます。

• 体験型観光：日本の伝統文化や日常生活を体験できるアクティビティへの需要が高まっています。例えば、茶道、書道、陶芸体験、着物体験、地方の祭りへの参加などが人気です。
• 地方への旅行：東京、大阪、京都といった主要都市だけでなく、地方の魅力にも注目が集まっています。地方独自の自然、文化、食に触れることができる旅行が人気です。
• サステイナブルツーリズム：環境保護や地域社会への貢献を意識した旅行スタイルが注目されています。例えば、エコツアー、地域住民との交流、地元産品の購入などが挙げられます。
• アドベンチャーツーリズム：登山、サイクリング、ラフティングなど、自然の中でアクティブに過ごす旅行への需要も増加しています。
• アニメツーリズム：日本のアニメや漫画の聖地巡礼をする旅行も人気です。特定のアニメ作品に関連する場所を訪れたり、イベントに参加したりする旅行者が増えています。

これらのニーズを踏まえ、新事業進出補助金を活用することで、競争力のあるインバウンド事業を展開することができるでしょう。

2.2 補助金を活用した成功事例

以下に、これまでに補助金を活用したインバウンド事業の成功事例を紹介します。

2.2.1 事例1：地方旅館の再生

古民家を改築した旅館が、新事業進出補助金を活用して多言語対応のウェブサイトを構築し、外国人観光客向けのプロモーションを実施。結果、外国人宿泊客数が大幅に増加し、地域経済の活性化にも貢献しました。

具体的には、英語、中国語、韓国語に対応したウェブサイトを制作し、各言語で旅館の魅力や周辺の観光情報を発信しました。また、外国人向けのオンライン予約システムも導入し、予約の利便性を向上させました。さらに、SNSを活用したプロモーションも展開し、外国人観光客への認知度向上を図りました。

※新事業進出補助金で民泊を開くことはできないので注意

ただし、民泊等を新たに開業する事業は新事業進出補助金では採択されないと予想されているので注意しましょう。

新事業進出補助金の審査においては、単純な賃貸型ビジネスモデルが厳しく制限されると予想されています。これは、新事業進出補助金の前身の事業再構築補助金の規定に基づいており、自社が施設や設備を直接活用するのではなく、第三者に長期間賃貸することは基本的に認められていません。

特に民泊事業は、このビジネスモデルに該当する可能性が高く、補助金申請が難しいケースとして挙げられます。単に不動産を賃貸するだけのビジネスプランでは、補助金の獲得は事実上不可能と考えられます。

したがって、民泊事業で補助金を活用したい事業者は、事業モデルを根本的に見直す必要があります。例えば、地域活性化や新しいサービス提供など、より付加価値の高い事業展開を検討することが重要です。

2.2.2 事例2：体験型観光ツアー事業

地域資源を活用した体験型観光ツアーを開発するために、新事業進出補助金を活用して必要な機材や設備を導入。外国人観光客に人気の陶芸体験や日本酒醸造体験などを提供することで、新たな観光客の誘致に成功しました。

具体的には、陶芸体験のためのろくろや窯、日本酒醸造体験のための仕込み道具などを購入しました。また、外国人観光客向けの体験プログラムを開発し、多言語対応のガイドを配置することで、満足度の高いサービスを提供しました。

2.2.3 事例3：多言語対応サービスの導入

飲食店が、補助金を活用して多言語対応のメニューやタブレット端末を導入。外国人観光客が安心して食事を楽しめる環境を整備することで、顧客満足度と売上向上を実現しました。

具体的には、英語、中国語、韓国語に対応したメニューを作成し、写真やイラストを多用することで、言葉が通じなくても料理の内容が理解できるよう工夫しました。また、タブレット端末を導入し、多言語での注文受付や観光情報提供を可能にしました。

ただし、新事業進出補助金では単に既存事業の設備導入をすることは認められておらず、必ず新事業を始めなくてはなりません。そのため、上記のように多言語対応サービスを既存事業に導入するのではなく、外国人向けのインバウンド事業を新たに開始し、その新事業に設備投資として多言語対応サービスを導入するのが良いでしょう。

これらの事例は、新事業進出補助金を効果的に活用することで、インバウンド事業を成功に導くことができることを示しています。それぞれの事例を参考に、自社の事業計画に合った活用方法を検討しましょう。

3. 新事業進出補助金にインバウンド事業で申請するポイント

新事業進出補助金の申請は、適切な手順と書類作成が不可欠です。審査基準を理解し、よくある質問への回答を確認することで、申請プロセスをスムーズに進めることができます。

3.1 申請書類の作成方法

申請書類は、事業計画の内容を明確かつ具体的に示すことが重要です。誤りや漏れのないよう、丁寧に作成しましょう。主な申請書類は以下の通りです。

• 事業計画書：事業の目的、内容、実施体制、収支計画などを詳細に記述します。特に、インバウンド事業にどのように補助金を活用するのかを明確に示す必要があります。
• 収支計画書：補助事業期間中の収支見込みを具体的に記載します。売上高、経費、利益などを明確に示し、事業の収益性と持続可能性をアピールすることが重要です。
• 誓約書：補助金の不正受給がないことを誓約する書類です。内容をよく確認し、署名・捺印を行いましょう。
• その他必要書類：登記事項証明書、定款、直近の決算書など、補助金の種類や事業内容に応じて追加で必要な書類があります。公募要領で確認し、漏れなく準備しましょう。

これらの書類は、中小企業庁のウェブサイトからダウンロードできます。また、記入例や作成上の注意点も掲載されているので、参考にしながら作成を進めましょう。

3.2 審査基準と注意点

新事業進出補助金の審査は、以下の基準に基づいて行われます。

審査項目	審査内容
事業の innovativeness	新規性、独創性、競争優位性などが評価されます。インバウンド市場において、新たな価値を提供できる事業であることを明確に示す必要があります。
事業計画の実現可能性	目標設定の妥当性、実施体制の適切性、収支計画の信頼性などが評価されます。実現可能な計画であることを具体的な数値やデータを用いて示すことが重要です。
事業の波及効果	地域経済への貢献、雇用創出効果などが評価されます。インバウンド事業を通じて、地域活性化にどのように貢献できるかを具体的に示しましょう。
事業の継続性	補助金終了後も、自立的に事業を継続できる見込みがあるかが評価されます。持続可能な事業モデルを構築し、長期的な展望を示すことが重要です。

注意点として、申請期限厳守、必要書類の漏れがないこと、事業計画の整合性などが挙げられます。申請前に必ず公募要領を確認し、不明点があれば、相談窓口に問い合わせることをお勧めします。

3.3 よくある質問

申請に関するよくある質問と回答をまとめました。

Q1. 申請資格は？
中小企業基本法に定義される中小企業者などが対象となります。詳細は公募要領をご確認ください。

Q2. 申請期間は？
公募期間が設定されています。中小企業庁のウェブサイトで最新情報を確認してください。

Q3. 採択結果はいつわかる？
申請後、数ヶ月で審査結果が通知されます。

これらの情報以外にも、中小企業庁のウェブサイトや相談窓口で最新情報や詳細を確認することを強く推奨します。補助金を効果的に活用し、インバウンド事業を成功させましょう。

4. 新事業進出補助金補助金以外のインバウンド支援策

新事業進出補助金以外にも、インバウンド事業を支援する様々な施策が存在します。これらを活用することで、補助金と相乗効果を生み出し、より効果的に事業を推進することが可能です。

4.1 自治体独自の支援策

多くの自治体が、独自のインバウンド誘致政策を展開しています。例えば、観光プロモーションへの助成、多言語対応のための支援、宿泊施設の改修補助など、地域特性に合わせた様々な支援策があります。地域の特性を活かした事業展開を考えている場合は、自治体の窓口に相談することで、適切な支援策の情報を得ることができます。

4.2 金融機関による融資制度

インバウンド事業向けの融資制度も、多くの金融機関で用意されています。低金利での融資や、返済期間の優遇など、事業の立ち上げや拡大に必要な資金調達をサポートする制度を活用しましょう。

4.3 観光庁の支援事業

観光庁は、訪日外国人旅行者の増加を促進するため、様々な支援事業を実施しています。例えば、観光案内所の整備や多言語対応の促進、観光コンテンツの開発支援など、幅広い事業を展開しています。これらの事業は、観光庁のウェブサイトなどで確認できます。

4.4 商工会議所・商工会による支援

商工会議所や商工会も、地域の中小企業・小規模事業者向けに、インバウンド事業に関する相談窓口やセミナーなどを開催しています。経営に関する相談や、事業計画の策定支援など、様々なサポートを受けることができます。

4.5 JETRO（日本貿易振興機構）による支援

JETROは、日本の魅力を発信し、インバウンドを促進するための様々な事業を展開しています。海外見本市への出展支援や、海外メディアへの情報発信、海外バイヤーとのビジネスマッチングなど、国際的な事業展開をサポートするプログラムが充実しています。

4.6 各種団体・協会による支援

観光関連の団体や協会も、インバウンド事業者向けの支援策を提供しています。例えば、日本旅館協会、日本旅行業協会など、業界団体が提供する情報やセミナーは、最新のトレンドや課題を把握する上で役立ちます。

4.7 支援策を活用する際の注意点

これらの支援策を活用する際には、それぞれの申請資格や要件、申請期限などをしっかりと確認することが重要です。また、複数の支援策を組み合わせることで、より大きな効果を得られる場合もあります。各支援策の担当者に相談し、最適な活用方法を検討しましょう。

支援機関	主な支援内容	対象
自治体	観光プロモーション助成、多言語対応支援、宿泊施設改修補助など	地域内の事業者
金融機関	低金利融資、返済期間優遇など	インバウンド事業者
観光庁	観光案内所整備、多言語対応促進、観光コンテンツ開発支援など	観光関連事業者
商工会議所・商工会	経営相談、事業計画策定支援など	地域の中小企業・小規模事業者
JETRO	海外見本市出展支援、海外メディアへの情報発信、海外バイヤーとのビジネスマッチングなど	国際展開を目指す事業者
各種団体・協会	情報提供、セミナー開催など	会員、業界関係者

これらの支援策を効果的に活用することで、新事業進出補助金と合わせて、インバウンド事業の成功確率を大きく高めることができます。

5. 新事業進出補助金でインバウンド事業を成功させるための戦略

新事業進出補助金を活用してインバウンド事業を成功させるには、綿密な戦略立案が不可欠です。補助金はあくまで事業を後押しするツールであり、成功の鍵は戦略にあります。以下、主要な戦略を解説します。

5.1 ターゲット市場の選定

訪日外国人旅行者は国籍、年齢、旅行スタイルなど多様です。限られたリソースを最大限に活かすためには、明確なターゲット市場の選定が重要です。例えば、富裕層向けに高級旅館での滞在を提供する場合と、バックパッカー向けにゲストハウスと体験型ツアーを組み合わせる場合では、必要な設備投資やプロモーション戦略が大きく異なります。

ターゲット市場選定の際には、以下の要素を考慮しましょう。

• 国籍：中国、韓国、台湾、東南アジア、欧米豪など
• 年齢層：20代、30代、40代、50代以上など
• 旅行スタイル：個人旅行、団体旅行、バックパッカー、ラグジュアリー旅行など
• 興味関心：歴史文化、自然体験、アニメ、グルメ、ショッピングなど

これらの要素を分析し、自社の強みと組み合わせることで、競争優位性を築けるニッチな市場を開拓できる可能性があります。

5.2 効果的なプロモーション戦略

ターゲット市場を定めたら、彼らに効果的にアプローチするためのプロモーション戦略を策定します。デジタルマーケティングは必須であり、多言語対応のウェブサイト、SEO対策、SNS活用、オンライン旅行代理店（OTA）への掲載などが重要です。また、ターゲット市場によっては、従来型のメディアやインフルエンサーマーケティングも有効です。

プロモーション手法	メリット	デメリット	具体例
多言語対応ウェブサイト	情報へのアクセス向上	翻訳・維持コスト	日本語、英語、中国語、韓国語でのサイト構築
SEO対策	検索エンジンからの集客	専門知識が必要	キーワード選定、コンテンツ最適化
SNS活用	情報拡散、口コミ効果	運用コスト、炎上リスク	Instagram、Facebook、Twitterでの情報発信
OTA掲載	予約導線確保	手数料発生	Booking.com、Expedia、agodaなどへの掲載
インフルエンサーマーケティング	口コミ効果、認知度向上	費用対効果の測定が難しい	旅行系YouTuber、ブロガーとのタイアップ

プロモーション戦略は、PDCAサイクルを回し、効果測定と改善を繰り返すことが重要です。アクセス状況や予約数などのデータを分析し、改善策を講じることで、費用対効果の高いプロモーションを実現できます。

5.3 持続可能な事業モデルの構築

インバウンド事業は、外的要因の影響を受けやすい側面があります。為替変動、自然災害、感染症の流行などは、事業の継続性に大きな影響を与える可能性があります。持続可能な事業モデルを構築するためには、リスク管理と多角化戦略が重要です。

5.3.1 リスク管理

予期せぬ事態に備え、リスクヘッジを行う必要があります。例えば、キャンセルポリシーの明確化、保険への加入、代替プランの用意などが挙げられます。また、感染症対策や災害対策なども、事業継続には不可欠な要素です。

5.3.2 多角化戦略

特定の国籍や旅行スタイルに依存するのではなく、多様な顧客層を取り込むことで、リスクを分散できます。例えば、訪日外国人旅行者向けだけでなく、国内旅行者向けのサービスも提供することで、安定的な収益を確保できる可能性があります。また、宿泊施設だけでなく、体験型観光ツアーや飲食店など、関連事業を展開することも有効な戦略です。

新事業進出補助金を活用し、これらの戦略を効果的に実行することで、インバウンド事業の成功確率を高めることができます。補助金の活用はスタート地点であり、その後の努力が成功の鍵を握ることを忘れてはなりません。

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7. まとめ

新事業進出補助金は、インバウンド事業の成長を促進するための強力なツールとなります。訪日外国人旅行者の増加が見込まれる中、多言語対応や体験型観光など、彼らのニーズに合わせたサービスを提供することで、事業の成功確率を高めることができます。補助金の種類や申請方法を理解し、効果的な事業計画を立案することで、補助金の獲得を目指しましょう。

この記事で紹介した成功事例を参考に、ターゲット市場の選定、プロモーション戦略、持続可能な事業モデルの構築など、戦略的に事業を進めることが重要です。補助金以外の支援策も活用しながら、インバウンド市場での成功を目指しましょう。