2026年2月に第二回公募が始まる「中小企業成長加速化補助金」は、成長を目指す中小企業に対して、設備投資や新規事業の展開、経営課題の解決を支援する補助金です。
本記事では、どんな企業が対象となるのか、その条件を解説するとともに、補助金を活用してどのような事業が実現できるのか等、具体的な活用例を紹介します。
中小企業成長加速化補助金について

2025年から募集開始した「中小企業成長加速化補助金」は、成長志向の中小企業を支援するための新たな制度です。
中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円を目指す企業を対象に、果敢な設備投資や新事業・新分野への展開、さらにはM&Aや海外展開など、さまざまな挑戦を後押しします。
当補助金は、令和6年度補正予算案で計上された中小企業生産性革命推進事業の一環として位置付けられたもので、具体的な目的は中小企業が物価高や人手不足、賃金引き上げへの対応など、厳しい経営環境を乗り越え、自身の「稼ぐ力」を強化することにあります。成長を目指す企業にとって、設備投資や人材育成、海外展開支援などの多面で活用できる資金源となることは現段階で間違いないと言えるでしょう。
では、中小企業成長加速化補助金の具体的な補助金額や対象経費について詳しく確認していきましょう。
参考:経済産業省 令和6年度補正予算案の事業概要
参考:経済産業省 中小企業成長加速化補助金
中小企業成長加速化補助金について
中小企業成長加速化補助金の補助金額
中小企業成長加速化補助金の最大補助上限金額は5億円(補助率1/2)です。この金額は補助金制度の中でも大きな金額なので、もしも採択されたら大変お得な補助金制度だと言えるでしょう。
中小企業成長加速化補助金は、中小企業の中でもとりわけ売上高100億円を目指す企業の成長を支援する制度です。大胆な設備投資や新規事業展開、M&A、海外展開などの支援が主な内容となっているので、補助金額に関しても高く設定されたのでしょう。
また、補助率については補助上限金額である5億円の場合は補助率1/2が適用されています。補助対象経費の約1/2が補助され、残りの1/2は企業が自己負担するということです。
【第二次公募のポイント】
第一次公募の採択倍率は約6.0倍と非常に高い競争率でした。採択事業者の平均売上高成長率は26.4%/年、売上高投資比率の平均値は53.5%と、高い成長性と積極的な投資姿勢が評価されています。
中小企業成長加速化補助金の対象経費
中小企業成長加速化補助金の対象経費は、企業が成長を加速させるために行う多様な投資を支援することを目的としています。設備投資や新規事業展開、M&A、海外展開などにこの補助金を活用することで、企業は必要な設備投資や技術導入、人材育成を実現するなど、さらには新分野への展開や国際展開を加速させることができます。
具体的には、以下が対象経費として発表されています。
| 経費 | 内容 |
| 建物費 | 費専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、共同作業場、倉庫その他投資計画の実施に不可欠と認められる建物の建設、増築、改修、中古建物の取得に要する経費(単価100万円(税抜き)以上のものに限る) |
| 機械装置費 | 専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具等)の購入、製作、借用に要する経費(単価100万円(税抜き)以上のものに限る)。これらと一体で行う、改良・修繕、据付け又は運搬に要する経費 |
| ソフトウェア費 | 専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用、クラウドサービス利用に要する経費(単価100万円(税抜き)以上のものに限る)。またこれらと一体で行う、改良・修繕に要する経費 |
| 外注費 | 補助事業遂行のために必要な加工や設計、検査等の一部を外注(請負・委託)する場合の経費 ※外注費及び専門家経費の合計額は、建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合計経費未満 |
| 専門家経費 | 本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費 ※外注費及び専門家経費の合計額は、建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合計経費未満 |
※外注費及び専門家経費の合計額は、建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合計経費未満である必要があります。
設備投資や施設整備(建物費・機械装置費)の具体的な使い方
生産性向上や新事業展開を目指して行う機械装置や設備の導入費用、新しい事業拠点の設立などの建物費や機械装置費が対象経費に含まれます。
例えば、製造業の企業が新しい生産ラインを導入するための設備投資にかかる費用や、拠点を新設するための物流施設費用などです。ただし、単価100万円(税抜き)以上のものに限定される点に注意が必要です。
ITシステムとソフトウェアの導入(ソフトウェア費)の具体的な使い方
DXや自動化を目指すITシステムやソフトウェアの導入にかかる費用が支援されます。
例えば、生産管理システムや顧客管理システム(CRM)の導入費用、さらには業務のデジタル化を進めるためのソフトウェア購入費用等が対象となります。こちらも単価100万円(税抜き)以上のものが対象です。
新事業・新分野への発展・M&A支援(外注費・専門家経費)の具体的な使い方
新しい分野への展開やM&A(企業の合併・買収)に関わる外部専門家支援も対象となっています。中小企業成長加速化補助金でも、発表されている事業概要にM&Aや新分野への展開が記載されていることから、外注費や専門家経費が補助対象になっています。
例えば、M&Aを進めるためのコンサルティング費用等が対象です。ただし、事業計画の作成に要する経費は対象外となります。
人材育成と人材確保支援(外注費・専門家経費)の具体的な使い方
企業が次世代リーダーの育成や特定分野の専門家を育成するための研修費用を補助金で支援することができ、これにより企業は成長に必要な人材を確保し、組織力を強化できます。中小企業成長加速化補助金においても人材育成・人材確保への支援に必要な基盤整備等を実施するためにこれらの経費が対象になっています。
海外展開支援(外注費・専門家経費)の具体的な使い方
中小企業成長加速化補助金は、海外展開支援も重要な要素として考えられます。現地市場への調査費用や海外展開に必要なマーケティング支援、現地法人設立費用などが支援されます。
「中小企業成長加速化補助金」は、企業が成長を加速させるために必要な投資を支援する制度です。設備投資や新規事業展開、M&A支援、海外展開など、企業の成長に向けた大規模投資を幅広く支援するこの補助金は、特に成長志向の中小企業にとって重要な資金源になると期待できます。
中小企業成長加速化補助金の対象者は?

中小企業成長加速化補助金は、売上高10億円以上100億円未満で、売上高100億円を目指す成長志向の中小企業を主な対象としています。中でも、売上高100億円を目指す明確な成長ビジョンや具体的な投資計画を持つ企業が重視されるでしょう。
以下では、どんな中小企業が本補助金に申請することができるのか、要件等を確認していきましょう。
中小企業成長加速化補助金の対象者は?
基本的には中小企業が対象の補助金
「中小企業成長加速化補助金」は、名前の通り、中小企業を対象とした補助金です。中小企業の定義は、中小企業基本法に基づいて、業種ごとに従業員数や資本金の規模で区別されます。
中小企業成長加速化補助金では、以下のような企業が対象になると考えられます。中小企業基本法では、以下の基準で中小企業が定義されています。
- 製造業・建設業・運輸業:資本金3億円以下、または従業員300人以下
- 卸売業:資本金1億円以下、または従業員100人以下
- 小売業:資本金5,000万円以下、または従業員50人以下
- サービス業:資本金5,000万円以下、または従業員100人以下
上記の基準は、過去の補助金制度(例:ものづくり補助金や事業再構築補助金)においても用いられており、中小企業成長加速化補助金においても同様の基準が適用されています。
個人事業主も対象になる
中小企業成長加速化補助金は、個人事業主も対象です。要件さえ満たすことができれば個人事業主も本補助金を活用できるので、ぜひチャレンジしてみてください。
みなし大企業は対象外
中小企業成長加速化補助金では、みなし大企業は対象外となります。みなし大企業とは、形式上は中小企業であっても、実質的には大企業の子会社や関連企業のことです。具体的には、以下のような企業が該当します。
- 大企業が過半数以上の株式を保有している企業
親会社として大企業の影響下にある企業は、中小企業として認められない可能性があります。 - 役員の多数が大企業から派遣されている企業
経営の実態が大企業によって管理されている場合も、みなし大企業と見なされます。
これらの基準は、過去のものづくり補助金や事業再構築補助金などでも適用されており、中小企業成長加速化補助金においても同様の基準が適用されています。
中小企業成長加速化補助金の要件
中小企業成長加速化補助金の要件を確認してみましょう。
- 「100億宣言」を行っていること
※第二次公募からは、本補助金申請時に100億宣言がポータルサイトに公表されていることが必要です。100億宣言の公表に係る手続きには、通常2、3週間を要しますので、補助金申請を検討される場合は、お早めに100億宣言を進めてください。 - 投資額1億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費分)
- 一定の賃上げ要件を満たす今後5年程度の事業計画の策定(賃上げ実施期間は補助事業終了後3年間)
従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が4.5%以上
上記を満たす中小企業(個人事業主を含む)であれば、本補助金に申請が可能です。100億宣言などは手間や時間がかかるので、ぜひ申請時は余裕を持って準備を進めてみてください。
賃上げ要件の詳細
補助事業が完了した日を含む事業年度(基準年度)の「従業員1人当たり給与支給総額」と比較した、基準年度の3事業年度後(最終年度)の「従業員の1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率が、全国における直近5年間の最低賃金の年平均上昇率(4.5%)以上であることが必要です。
具体的には、応募申請時に基準率以上の目標を掲げ、その目標を従業員等に表明の上、達成することが要件となります。
補助金返還となる場合
- 交付決定までに目標を従業員等に表明しなかった場合
- 基準年度の「従業員の1人当たり給与支給総額」が、応募申請時の直近の事業年度の「従業員の1人当たり給与支給総額」を下回っている場合
- 応募申請時に掲げた目標を達成できなかった場合(未達成率に応じて返還)

中小企業成長加速化補助金の使い道は?

中小企業成長加速化補助金は、企業の成長を加速させるための大規模投資や事業展開を支援する補助金です。特に、売上高100億円を目指す成長志向型の中小企業を対象にしています。
では、中小企業成長加速化補助金は具体的にどのような事業に活用できるのでしょうか?以下では、中小企業成長加速化補助金の活用イメージから、事業展開の具体的な例を紹介します。

中小企業成長加速化補助金の使い道は?
大規模な設備投資による生産能力の拡大
事業再構築補助金では、大規模な設備投資を行なった事例が多くありました。
例えば、新しい製造ラインの導入や自動化設備の導入によって、企業が生産能力を大きく向上させるケースです。このような事例は、中小企業成長加速化補助金においても期待される使い道です。
例:製造業A社が生産ラインの自動化を進めるために新しい加工設備を導入。設備投資により、年間生産量を機械的に50%増加させ、競争力の強化を実現する。
予想される補助金の使い道:大規模な機械設備の購入や新工場の設置など、企業の生産体制を大きく刷新するための資金。
海外市場への普及支援
これまでの補助金制度でも、海外展開支援が重要な支援項目となっていました。 特に海外市場への発展を目指す企業にとって、現地法人設立や市場調査、マーケティング支援が肝心です。中小企業成長加速化補助金でも、海外展開を目指す企業向け支援が行われると予想されます。
例:メーカーB社がアジア市場への普及を目指して、新製品を現地仕様に開発し、現地でのマーケティング活動を強化。補助金を利用し、現地調査や広告戦略の構築に必要な資金を調達する。
予想される補助金の使い道:海外市場への普及に必要な費用、例えば現地法人設立、現地調査、マーケティング活動にかかるコスト。
M&Aによる事業の拡大
事業再構築補助金でも、M&Aによって事業の拡大を目指す企業が支援を受けた事例がたくさんありました。同様に、中小企業成長加速化補助金でも、企業が新たな市場や技術力を得るためのM&Aを支援するための資金が提供されることが予想されます。
例:IT企業C社が技術力の向上を目的に、同業他社を買収。M&Aに必要なデューデリジェンス費用やその後の統合費用を補助金で賄う。
予想される補助金の使い道:M&Aにかかる調査費用や統合作業(PMI)のためのコンサルティング費用。
人材育成と人材確保の支援
企業の成長に関しては、人材育成や人材確保も非常に重要な要素です。中小企業成長加速化補助金は中小企業生産性革命推進事業にも明記されている通り、次世代リーダーの育成や専門的な人材を確保するための支援にも活用されると予想されます。
例:サービス業D社が、将来のリーダーを育成するための研修プログラムを実施し、補助金を利用して専門家を招いた講師費用を支援します。
予想される補助金の使い道:リーダーシップや技術専門を持つ人材を育成するための研修費用や講師費用。
中小企業成長加速化補助金は、成長を目指す中小企業にとって、設備投資や新事業の発展、海外展開、M&A、人材育成など、さまざまな事業を支援するための大きな資金となります。
中小企業成長加速化補助金を活用することで、企業は新しい市場への発展技術や革新、人材強化など、成長を加速させるための投資を行うことができるでしょう。最新の情報を確認し、ぜひ最大限に活用してみてください。
株式会社補助金プラスならプロの視点で中小企業成長加速化補助金の申請支援が可能です
中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円を目指す成長志向型の中小企業を対象とし、大胆な設備投資や新事業の展開、海外進出、人材育成など、多岐にわたる成長戦略への活用が期待できます。
中小企業成長加速化補助金を最大限に活用するためには、詳細な要件を理解し、企業の特性に合わせた具体的な申請計画を立てることが必要です。
株式会社補助金プラスでは、これまでの補助金申請支援で培った豊富な経験を基に、「中小企業成長加速化補助金」においても、プロの視点でしっかりとしたサポートを提供します。成長ビジョンに沿った申請計画についてのご相談や、書類準備に関する助言を通じて、採択の可能性を高めるお手伝いをします。
株式会社補助金プラスならプロの視点で中小企業成長加速化補助金の申請支援が可能です
オンライン対応で全国どこからでも利用可能
株式会社補助金プラスは、オンライン対応のサービスを展開しており、全国どこからでも申請に関するご相談を受けることが可能です。
忙しい経営者や担当者の方々にとって、時間や場所に縛られることなく、効率的に申請準備を進めることができます。地方にお住まいの事業者様も、オンラインでコミュニケーションを取りながら、スムーズにサポートを受けられる環境が整っています。
幅広い補助金の申請支援と高い採択率
これまで数多くの補助金申請に関するご相談・サポートを行ってきた実績があり、採択率は90%以上という非常に高い水準を誇ります。
特に中小企業成長加速化補助金の申請は初めての方にとってハードルが高いかもしれませんが、株式会社補助金プラスでは、豊富な経験を活かして、初めての申請でも安心して取り組むことができます。書類作成に関する助言から申請準備まで、全ての段階でサポートするため、事業者様の負担を大幅に軽減し、成功への道をお手伝いします。
事業計画の作成や書類作成のアドバイス
補助金申請で最も重要なのは、事業計画書の策定と必要書類の準備です。
株式会社補助金プラスでは、経験豊富な専門家が事業内容に応じた計画書の策定についてご相談に応じ、申請内容が審査基準に合致するよう助言を行います。申請前に書類内容について徹底的にアドバイスし、不備による不採択のリスクを最小限に抑えるため、確実な申請準備をサポートします。
※申請書類の最終的な作成および提出は事業者様ご自身で行っていただきますが、弊社では書類作成に必要な情報提供や改善提案など、充実したサポート体制を整えております。
初回無料相談で安心してサポートを受けられる
さらに、株式会社補助金プラスでは初回無料相談を実施しており、申請者の不安や疑問を解消した上で、どのようなサポートが最適かを提案します。
無料相談を通じて、補助金申請に関する不安を解消し、具体的なサポート内容を理解した上で進めることができます。初めて申請を行う方も、安心してご相談いただけます。
まとめ
中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円を目指す成長志向型の中小企業に向けた、設備投資や新事業展開、人材育成、海外展開などを幅広く支援する補助金です。補助金を活用することで、企業は果敢な成長戦略を実現し、新たな市場や分野への展開を目指すことができます。
第二次公募における重要なポイント:
- 申請時に100億宣言がポータルサイトに公表されている必要がある(手続きに2、3週間必要)
- 売上高10億円以上100億円未満の企業が対象
- 投資額1億円以上、補助上限5億円(補助率1/2)
- 賃上げ要件:従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率4.5%以上
- 事業期間は交付決定日から24か月以内
- 審査は書面審査とプレゼンテーション審査の2段階
具体性と実行可能性が重要な鍵となるため、企業ごとに明確な成長ビジョンを持ち、準備を進めることが重要です。
申請に不安がある場合は、経験豊富なサポート企業や専門家の支援を活用することで、申請の成功率を高めることができます。補助金を最大限に活用し、自社の成長を加速させるためにも、早めの準備と慎重な計画作成を心がけましょう。




