【2024.3】成功報酬と着手金の報酬相場はどれくらい?ものづくり補助金の申請代行とは?
ものづくり補助金の申請を専門家に依頼するか検討する中で、
「申請代行のサービス内容が分からない」
「成功報酬や着手金の報酬の相場はどれくらいなのだろうか?」
と疑問に思ったことはありませんか?
ものづくり補助金における申請支援は支援範囲が異なり、支援を行う事業者も多くあるため、適切な着手金や成功報酬の相場を知ることが難しいかもしれません。
この記事では、支援先を適切に選べるようにものづくり補助金の申請代行の内容と、着手金や成功報酬の相場について解説していきます。
- ものづくり補助金の申請支援の報酬体系が理解できる
- ものづくり補助金の着手金と成功報酬の相場が把握できる
- ものづくり補助金の申請代行の内容がわかる
ものづくり補助金の申請代行の報酬体系
ものづくり補助金の申請支援の報酬体系は、「着手金+成功報酬」となっていることが多いです。着手金、成功報酬の意味は以下の通りです。
着手金とは、ものづくり補助金の申請サポートを依頼する際に支払う費用のことです。申請の採択・不採択に関わらず支払う報酬です。
成功報酬とは、ものづくり補助金が採択となった場合に支払う費用のことです。申請が不採択となった場合には支払う必要はありません。
「着手金+成功報酬」という料金体系だと、不採択になった場合でも補助金が受け取れないのに高額の申請支援料を支払わなければいけないというリスクを回避できます。
ものづくり補助金申請代行の着手金と成功報酬の相場
ものづくり補助金の申請代行サービスを利用した場合、着手金の相場は5〜20万円、成功報酬の相場は補助金申請額の5〜15%です。
ただし、申請支援をしてくれる機関によってサポート内容が異なるため、同様の条件で比較することが重要です。例えば、ある機関では表示している料金体系が申請までのサポートで、その後の交付申請や実績報告のサポートは別料金となっていたりします。その結果、トータルで見た場合に割高となっていることもあります。特に、成功報酬がものづくり補助金申請金額の5%など相場が低い場合にはこのようなケースが多いです。
自身の依頼したいサポート内容を確認し、トータルで料金を比較するのがおすすめです。
なぜものづくり補助金の申請代行を依頼するのか
ものづくり補助金の申請代行にかかる費用や成功報酬と着手金については分かりましたね。しかし、自分でもものづくり補助金を申請するのは可能なのに、なぜ申請代行サービスを依頼する事業者もいるのでしょうか。
その理由をいくつか挙げるとすると、「事業計画書などの書類作成が難しいから」「交付までの手続きが煩雑で困難だから」「申請に時間がかかるから」「事業計画を含めて専門家にコンサルティングして欲しいから」などがあります。
特に書類の作成は難しく、時間を要する上に、時間をかければ優良な書類ができるわけではありません。例えば事業計画書は論理的、且つデータに基づいた必要な情報が記載してある必要があります。なぜ、そこまで最適でクオリティの高い書類作成が求められるのか。それはものづくり補助金は申請すればだれでも給付される補助金ではないからです。
申請代行の成功報酬額と採択率の関係
直近の第16回締切のものづくり補助金の採択率は48.8%でした。過去には採択率が30%の時もあり、採択されるにはきちんと不備なく申請する必要があります。申請代行サービスを利用することで、採択の可能性を上げることができます。実際に事務局のサイトでは、専門家からの申請支援がある方事業者の方が圧倒的に採択率が高いという結果がでています。
以下の表は事務局のデータポータルを参考に作成した第11回締切~第15回締切の申請代行の成功報酬額と採択率の関係を表す表です。
※ここでいう「全体」とは第11回締切~第15回締切の採択者数のこと
報酬額 | 全体に占める割合 | 採択率 |
---|---|---|
支援なし | 28% | 41.8% |
報酬なし | 19.8% | 54.1% |
採択額~5% | 10.1% | 55.9 |
採択額~10% | 23% | 64.4% |
採択額~15% | 14.5% | 64% |
15%を超える報酬 | 4.6% | 56.4 |
例えば支援なしでものづくり補助金を申請した事業者数は全体の28%と半数以上を占めていますが、採択率は41.8%と大体5社の内2社が採択されるということです。
続いて報酬なしで支援ありの場合の採択率は50%を超える結果となり、支援有の場合の方が採択率が高いのは明らかです。
次に採択額~5,10%の場合は報酬なしより約10%も高い64%となっています。これは、報酬無しで支援ありの場合と成果報酬型支援の場合で支援内容が違うこと影響していると考えられます。
そのため、ものづくり補助金の申請代行サービスを利用する事業者は多いのです。
ものづくり補助金は自分でも申請できる
ものづくり補助金は事業再構築補助金とは異なり、認定支援機関の確認書が必要ないため、自分で申請することも可能です。ものづくり補助金の公募要領や必要書類を熟知すれば、申請代行を依頼する必要はありません。
申請代行を依頼せず自分でものづくり補助金を申請するには、必要書類を自分で作成し、準備する必要があります。そこで参考までに書類作成にかかる時間の例を以下に示します。
必要書類 | 書類作成に必要な時間 |
---|---|
事業計画書 | 40時間から140時間 |
補助経費に関する誓約書 | 数分 |
賃金引上げ計画の誓約書 | 1時間弱 |
決算書 | 1週間から2か月 ※作成経験の有無によって変動します |
従業員数の確認資料 | 取得のみ |
大幅な賃上げ計画書 | 10時間~20時間 |
労働者名簿 | 1日~2日 |
※大幅な賃上げを行う加点に申請する者のみ
※作成時間は個人差あり
株式会社補助金プラスでは事業計画書の作成フォーマットを無料で配布しています。自分で事業計画書を作成する際はぜひ参考にしてみてください。
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ものづくり補助金の申請代行サービスの内容
ものづくり補助金の申請代行とはものづくり補助金の提出書類の作成支援などを行うサービスです。
ものづくり補助金の電子申請入力の記入を代行するなど、完全に申請を代行するサービスは厳密には違法です。しかし、一般的に申請支援サービスは「申請代行」と呼ばれているので、本記事でも「申請代行」という言葉を使って説明していきます。
以下では、ものづくり補助金の申請代行サービスではどのような支援をしてくれるのかを解説します。
ものづくり補助金の申請代行サービスの内容
事業計画書の作成支援
ものづくり補助金の申請代行サービスの主な内容が、ものづくり補助金の申請時に提出する事業計画書の作成支援です。ものづくり補助金は、審査の中から採択された事業者のみが受け取ることが可能ですが、その審査は事業計画書をもとに判断されます。
事業計画書は審査項目を押さえて、事業内容を専門家ではない人にもわかりやすく伝える必要があり、作成は難易度が高くなっています。
1から自身で調べながら事業計画書を作成するのは非常に大変な作業ですし、採択率が高まるようなポイントも抑えて作成する必要があります。申請代行サービスを利用すると、知見のある専門家が事業計画書の作成をサポートしてくれるので、作成にかかる手間を省くとともに採択率を向上させることが期待できます。
必要書類の作成支援
ものづくり補助金の申請には、事業計画書の他にも様々な書類を提出する必要があります。
提出が求められる書類は、法人の規模や形態などによっても異なる他、応募枠や取得する加点項目によっても異なってきます。
必要書類に不備があればものづくり補助金自体不採択となってしまうため、これらは非常に重要な作業です。
ものづくり補助金の申請代行サービスを活用することで、この必要書類の作成支援を受けることができ、書類不備による不採択のリスクを軽減することが可能です。
電子申請の支援
ものづくり補助金の申請はポータルサイトより電子申請で行いますが、この電子申請も申請代行サービスの支援を受けることが可能です。
電子申請時には、多くの情報を入力する必要があり、どのような情報を入力すればいいかわからなくなってしまう方も多くいます。申請代行サービスを依頼していれば、専門家に相談しながら必要な情報をスムーズに入力できます。
この電子申請の不備も不採択につながってしまうので、申請代行の支援を受けることで不採択のリスクを軽減することができるでしょう。
採択後の手続きの支援
ものづくり補助金は採択されたらすぐに補助金を受け取れるわけではなく、交付手続きを行い、事業完了後に実績報告を行って初めて受け取ることが可能です。
意外と知られていないのですが、この交付申請や実績報告といった手続きは思いのほか大変です。正しい書類を集めて提出する必要がある上、事務局から訂正を求められて修正作業を何度も行わなくてはならなくなるかもしれません。
申請代行サービスを行っている専門家の中には、この採択後の手続きの支援までしてくれるところもあります。採択後の手続きまで申請代行を依頼することで、採択後の手続きの手間を軽減するとともに、確実に補助金の受け取りまで繋げることができます。
成功報酬を支払ってでも専門家に申請代行を依頼するメリット
成功報酬を支払ってでも専門家に依頼するメリット
ものづくり補助金の申請支援は特に成功報酬が高額となりますが、それでも専門家に支援を依頼するメリットは大きいです。
採択率を高めることができる
ものづくり補助金を申請代行に依頼する最大のメリットは、質の高い事業計画書の作成によって採択率を向上させられる点です。ものづくり補助金の採択の可否は、審査項目を網羅した事業計画書を作成できているかで判断されます。
事業計画書の作成支援の実績が豊富な専門家に申請代行を依頼することで、採択されるポイントを確実に押さえた事業計画書を作成することができるため、採択の可能性を向上させることができます。
申請作業の手間を軽減することができる
ものづくり補助金を申請するには、多くの書類を作成して提出する必要があります。ものづくり補助金の申請の必要書類やその作成方法を自身で調べて、実行するのには膨大な時間がかかるでしょう。
特に経営者であれば事業の経営に専念すべきであり、このようなものづくり補助金の申請作業に時間が取られてしまうことは、非常に非効率です。
申請代行サービスを利用し、ものづくり補助金に必要な書類の作成を依頼することで、申請にかかる時間を大幅に短縮することが可能です。
申請不備による不採択のリスクを軽減することができる
ものづくり補助金は申請時に書類不備があるだけで不採択となってしまいます。「そんなことで」と思われるかもしれませんが、書類不備による不採択となった事業者は多くいます。
申請代行サービスを利用すれば、ものづくり補助金の申請の必要書類やその作成方法に関する豊富な経験と知識を有した専門家がサポートを行うため、このリスクを大幅に軽減することが可能です。
専門家の視点で実行可能な事業計画を作成できる
ものづくり補助金を受け取るには、綿密な事業計画が必要です。事業計画書の作成支援を専門家に依頼することで、客観的な視点から事業内容を見てもらえます。その結果、自社のビジネスの見直しや、よりよい新規事業の構築に役立つ可能性もあるでしょう。
ものづくり補助金の申請代行、支援の相談先
ものづくり補助金の申請代行や支援を行っている機関は多くありますが、代表的な機関は以下の3つです。
中小企業診断士
中小企業診断士は経営の専門家として、経営を底上げするような補助金の活用を支援してくれます。
個人で活動している中小企業診断士に申請支援を依頼することで、会社に依頼する場合に比べて成功報酬などの費用を抑えられるかもしれません。
コンサルティング会社
コンサルティング会社も同じく経営の専門家としてものづくり補助金の活用を支援してくれます。コンサルティング会社の中にはものづくり補助金の申請支援の経験が豊富な事業者も多くいることから、質の高いアドバイスを受けられると考えられます。
なお、株式会社補助金プラスも補助金の申請代行支援を行うコンサルティング会社として、ものづくり補助金の獲得を支援しています。数多くの業種のお客様のサポートをしてきた実績があり、採択率は90%と高水準です。また、申請代行支援の費用も業界最安値で行っております。
加えて、株式会社補助金プラスはシステムにも強く、設備投資だけではなくシステム導入やアプリ開発のためのものづくり補助金申請サポートも可能です。
無料相談も受け付けていますのでまずはお気軽にお問い合わせください。
商工会
商工会議所は商工会議所法に基づいて設立された特別認可法人で、地域企業の発展の役割を担う機関です。
商工会議所では成功報酬や着手金なくものづくり補助金に関するアドバイスを受けることができますが、本格的な申請支援ではなく、アドバイスにとどまることが多いようです。
申請代行の依頼先を探すときのポイント
申請代行の依頼先を探すときのポイント
ものづくり補助金の申請代行の依頼先を探すときのポイントを3つ紹介します。
サービス内容の範囲を確認する
申請代行を依頼する際には、サービス内容の範囲を確認することが非常に重要です。ものづくり補助金の申請代行のサービスは主に次の四つに分類することができます。
・事業計画書の作成支援
・必要書類の作成支援
・交付申請支援
・実績報告支援
上記の二つを行い、交付申請や実績報告の支援は別料金としている事業者が多いようです。交付申請や実績報告は思いのほか大変な作業なので、そこまで支援を依頼したい場合はトータルの費用を計算して比較するようにしましょう。
申請代行の実績や知識を確認する
申請代行を依頼する際には、着手金や成功報酬などの費用にこだわるのもいけません。過去の申請書類の実績やものづくり補助金の申請に関する豊富な知識を有しているかを確認する必要があります。ものづくり補助金に採択されるには、審査項目を網羅した事業計画書を作成する必要があり、能力は経験や知識に依存します。
依頼先の会社のブログやサービスページなどを確認してみると良いでしょう。
担当の専門家との相性を確認する
担当者との相性も大事な要因の一つです。採択後の手続きまでを依頼する場合は、担当者と1年以上もの付き合いになります。コミュニケーションを取りやすいか、といった担当者との相性も申請代行の比較時の検討材料として加えましょう。
まとめ
この記事ではものづくり補助金の成功報酬と着手金について解説してきました。
着手金と成功報酬の相場について理解できたかと思いますが、サービス内容の精査が重要です。どこまでがサポート範囲なのかを把握した上で、着手金や成功報酬の比較ができると良いですね。