事業再構築補助金を活用した事業としてゴルフ関連事業の人気が意外にも高いことを知っていましたか?特にインドアゴルフ練習場などは近年需要が高まっていて、新規参入もしやすいことから事業再構築補助金を活用して事業を始める事例が多くあります。
この記事では、事業再構築補助金を活用してゴルフ関連の事業に展開する方法を採択事例とともに紹介していきます。
ゴルフ事業に関して説明する前に、まずは事業再構築補助金の基本的な概要について解説します。
事業再構築補助金は、コロナ禍による打撃を受けた事業者やポストコロナに対応した事業を始めていきたい事業者に対して支援を行う補助金です。個人事業主を含む中小企業、中堅企業が対象です。新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編などの思い切った事業再構築に挑戦する企業を支援してくれます。
最近募集終了した第12回公募では、以下の申請枠、類型が募集されていました。
- 成長分野進出枠(通常類型)
- 成長分野進出枠(GX進出類型)
- コロナ回復加速化枠(通常類型)
- コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)
- サプライチェーン強靱化枠
今後も事業再構築補助金が募集される場合、基本的にはいくつかの申請枠や類型に分かれて募集されるでしょう。それぞれ、必須要件や対象経費、補助金額等が異なります。自社にあった適切な枠で申請しましょう。
事業再構築補助金は何に使えるのか気になる方も多いでしょう。事業再構築補助金の対象経費は申請枠や類型ごとに異なりますが、以下の通りです。
- 建物費
- 機械装置・システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
- 広告宣伝・販売促進費
- 研修費
- 廃業費
上記のようにさまざまなことに活用できる事業再構築補助金ですが、メインの対象経費は建物費と機械設置・システム構築費です。また、廃業費は成長分野進出枠の通常類型に申請した場合しか使えず、サプライチェーン強靭化枠は建物費、機会装置・システム構築費のみ経費とすることができます。
事業再構築補助金を活用して行えるゴルフ関連の事業としては、主にインドアゴルフ練習場を新設する、ゴルフレッスンスクールを開設するといった事業があります。それぞれ説明します。
事業再構築補助金を活用できるゴルフ関連事業の典型例
インドアゴルフ練習場とは、ネットとシミュレーターなどを活用することによって、屋内の狭いスペースでも打ちっぱなしのような練習を行える施設です。広大な土地を確保しにくい場所でも練習できる、屋内であるため気軽に通えるといった理由により人気が高まっています。
インドアゴルフ練習場の需要の高まりを受けて、事業再構築補助金を活用してインドアゴルフ練習場を新設し、新規事業を始める事業者も多いようです。
事業再構築補助金を活用してゴルフレッスンスクールを立ち上げる事例も数多くあります。基本的にはインドアゴルフ練習場と同じような事業内容ですが、レッスンをするコーチの人員体制を整えられそうならゴルフレッスンスクールを開設するのもおすすめです。
ゴルフ関連の事業で活用できる事業再構築補助金の対象経費はどんなものがあるのか気になりますよね。
事業再構築補助金では必要経費の1/2〜3/4の金額を受け取ることができます。以下で、ゴルフ事業で使える補助対象経費について解説します。
インドアゴルフ場やゴルフレッスンスクールを開業する際は、練習場を建設する必要があります。それに伴う建物の改修費を事業再構築補助金の対象経費として申請することが可能です。
練習場をつくる際は、新築の建物を建設するよりもテナントなどの既存物件を改修してつくるのがおすすめです。建物費を活用して新築を建設するのは原則認められず、どうしても新築を建設する場合は、新築の建設が代替手段のない不可欠な方法であることを示す書類を提出しなければいけません。
ゴルフシミュレーターの購入費用に対しても事業再構築補助金を活用することが可能です。高額なゴルフシミュレーターも事業再構築補助金を活用することで自己負担をできるだけ抑えることができます。
ゴルフシミュレーターの費用は、事業再構築補助金では機械装置・システム構築費という区分で計上されます。
インドアゴルフ場やゴルフレッスンスクールのマーケティング費用にも事業再構築補助金を活用することが可能です。
インドアゴルフ場やゴルフレッスンスクールのホームページ作成、リスティング広告、SNS広告の運用などが具体的な使い方として挙げられます。
ゴルフ関連の事業で事業再構築補助金に採択された事例を以下で4つ紹介します。
バンカーやアプローチ、パターまでも練習することができる大規模なインドアゴルフ場を事業再構築補助金を活用して建設した事例です。
事業者名:株式会社ロジャーサービス
事業計画名:不動産会社が手掛ける大規模インドアゴルフ場
事業内容:ドライバーからバンカー、アプローチ、パターまでゴルフに関する全ての練習を、天候に左右されることのないインドアでできる施設を構築する。ゴルフをする顧客層と不動産へ投資する顧客層に相似点が多いことに着目し、ゴルフ練習に来る方を既存の不動産事業の新規顧客開拓につなげるシナジー効果も期待できる。
この例のようにゴルフ事業とは関係のない既存事業から新たにゴルフ事業へ進出する事例が多くみられます。
コロナウィルスの流行に合わせ、感染症対策を徹底したインドアゴルフ場を建設した事例です。
- 予約から決済までを全てネットで完結させている
- 各ブースが独立している
といった点が特徴です。
事業者名:株式会社アール・スタイル
事業計画名:次世代型 非接触営業 無人会員制インドアゴルフ練習場
事業内容:24時間年中無休のサブスクリプション型会員制シュミレーションゴルフ練習場。予約から決済まで全てネットで完結し、各ブースは独立しているため、お客様相互は完全非接触である次世代型の練習場。
事業再構築補助金ではデジタル技術の活用も審査項目となっているので、オンライン予約やオンライン決済のシステムを利用している点も採択されやすいポイントです。
事業再構築補助金を活用してゴルフレッスンスクールを開業した事例です。
事業者名:株式会社シンプルウェイ
事業計画名:最新機器を導入したゴルフ専用パーソナルトレーニング&コンディショニング施設事業
事業内容:コロナによる顧客企業の業績悪化。それに伴う売上の減少を克服するために本格的ゴルフトレーニング事業に参入。当社のシステム開発力とスポーツ界のネットワークを活かした新規事業の立上げによりV字回復を図る。
本事例は、レッスンの形態をパーソナルレッスンとすることで感染症対策を図っている点も事業再構築補助金に採択されやすい点であると言えます。
事業再構築補助金を活用した新規事業でゴルフクラブの中古販売を始めた事例です。
事業者名:有限会社フロンティア
事業計画名:シミュレーション体験による新たなゴルフ用品販売事業
事業内容:ネットとリアルを繋ぎ先端的デジタル技術を活用した中古ゴルフクラブの買い取りと、シミュレーションゴルフ体験でデータに基づく最適なゴルフクラブを提案する失敗しないゴルフクラブリサイクル事業
本事業は中古販売にシミュレーターを活用し、他社との差別化を図っています。
その他、ゴルフ関連事業の採択事例には以下のようなものがあります。
事業者名:株式会社令和
事業計画名:ゴルフ×米粉で健康促進!社会貢献しながら経営の安定を図る
事業者名:日幸物産株式会社
事業計画名:外国人観光客ゴルフツーリズムサイトの構築で、体験型観光の促進
事業者名:有限会社青柳印刷所
事業計画名:対応スピードに競争優位性のあるゴルフクラフト事業
事業者名:株式会社東海企画
事業計画名:オーダーメイドゴルフクラブの製造販売及びゴルフショップ新設事業
事業者名:輝匠株式会社
事業計画名:地域密着型ゴルフショップ経営による新事業開拓
上記の採択事例を参考に、ぜひ事業再構築補助金を活用したゴルフ事業への参入を目指してみてください。
事業再構築補助金を活用してゴルフ関連の事業を始める際、いくつか注意点があります。以下でそれぞれの注意点を解説します。
事業再構築補助金でゴルフ関連の事業を行う際の注意点
事業再構築補助金は土地や建物の取得費用には使うことができない点に注意が必要です。そのためゴルフコースを建てる場合などに事業再構築補助金を活用することは難しいでしょう。
また、屋内ゴルフ練習場を建設する際も改修費用のみが事業再構築補助金の補助対象となります。何が互助対象になるのかをしっかり事前に把握し、間違えないようにしておきましょう。
ゴルフとは関連のない事業からゴルフ関連事業に事業再構築補助金を活用して参入する事例はとても多いです。それ自体は悪いことではないのですが、どのようにインドアゴルフ練習場やレッスンスクールの運営の知見を獲得するかについてはしっかり検討するようにしましょう。
専門家経費も事業再構築補助金の対象経費とすることができるので、知見を得るために専門家に支援を依頼するのも一つの良い選択肢かもしれません。
インドアゴルフ練習場の開業にあたり、フランチャイズ店として開業するという選択肢もあるでしょう。しかし、事業再構築補助金はフランチャイズ料には使うことができません。
フランチャイズ店でも事業再構築補助金を活用すること自体は可能ですが、フランチャイズ料を補助対象とすることができない点には気をつけましょう。
事業再構築補助金について、令和5年10月11日に開催された政府の財政制度分科会にてゴルフ関連事業を含む一部特定の事業で申請した事業者が何人も採択されていたという点が指摘されています。
上記のような指摘を受けて、事業再構築補助金の審査はAIが導入されたり、口頭審査が追加されたりなどより一層厳格化されました。同じようなテーマ、事業で申請した事業者は採択されにくい傾向になっていくでしょう。
特にゴルフ関連事業に関しては、上記で指摘されているため、ただゴルフ場を建設する等の事業では採択につながりにくいかもしれません。そのため、ゴルフ関連事業で事業再構築補助金に申請する場合は他社との差別化をしっかり図ることができる事業を考えましょう。
差別化の方法がなかなかわからない場合は、事業再構築補助金の申請支援会社などにコンサルタントを依頼するのもおすすめです。自社の状況に合わせて採択されやすい事業内容を一緒に考えてくれるでしょう。
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この記事では事業再構築補助金を活用してゴルフ関連の事業を行う方法について解説してきました。
ゴルフ関連の事業は事業再構築補助金を活用した事業として人気です。差別化をする方法を今回紹介した採択事例を参考に考えながら、採択されるような事業を立案していきましょう。
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