【2025.3】サプライチェーン強靭化へ!新事業進出補助金の活用方法と申請のコツ

サプライチェーン強靭化へ!新事業進出補助金の活用方法と申請のコツ

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※記事は作成時の公募要領をもとに作成しているため最新の情報と異なることがございます

サプライチェーンの強靭化が喫緊の課題となっている昨今、国はさまざまな補助金を通じて中小企業の取り組みを支援しています。

新事業進出補助金も中小企業の新事業進出を支援する補助金であり、本補助金でサプライチェーンの強靭化を図ることも可能です。新事業進出補助金をうまく利用すれば、国内サプライヤーとの連携強化や海外依存からの脱却、複数調達ルートの確保など、サプライチェーンの様々な課題解決につなげることができるでしょう。

本記事では、新事業進出補助金の概要から申請方法、採択率を上げるコツ、そして具体的な活用事例まで解説します。補助金申請を検討している企業担当者の方はぜひ参考にしてください。

この記事を読むと
  • 新事業進出補助金でサプライチェーンを強靭化させる新事業を成功させる方法がわかる
  • 補助金を活用してサプライチェーン強靭化を成功させた事例がわかる

監修者

松山市の税理士 越智聖税理士事務所代表。株式会社聖会計代表取締役社長。税理士。 経済産業省認定経営革新等支援機関
越智聖税理士事務所は平成27年4月に松山で開業した、主に中四国全域の中小企業の皆様をご支援している会計事務所である。会計・税務はもちろんのこと、お客様のお悩み事を解決する総合的なコンサルティング、緻密な経営診断にもとづく経営コンサルティングなどを得意としている。前職において関与先の上場支援、多くの業種の税務経営支援、相続税、事業承継対策に従事し、12年の実務経験を経て独立開業。現在、職員6名の体制でお客様を支援。
事業再構築補助金の書類確認など多岐にわたる業務に対応ができる。圧倒的な実績を持つ認定経営革新等支援機関として多くの事業者を支援。愛媛県内で事業再構築補助金の採択率が税理士、会計士、中小企業診断士などの中で5位になる。四国税理士会松山支部所属。
高齢化社会の要請である介護事業経営支援にも取り組み、新規事業立ち上げから財務体質改善、集客アドバイスなど、さまざまなサービスを提供。また、様々な業種に対応し、建設業、飲食業、不動産業、社会福祉法人、酪農業、さらには漫画家、芸能関係などの珍しい業種にも対応している。仕事のほとんどがお客様や他士業の先生からの紹介となっている。現状では80%が紹介で、それ以外は直接の依頼や、ネットでの集客である。税理士業務以外の仕事(保険、法人設立、建設業許可など)は、提携している専門家の方に積極的に依頼し、お客様へのサポート体制の拡充を図っている。顧問先が黒字になるように、出来上がった試算表を基に徹底的に分析して改善すべき点を指摘。また、多くの業種を取り扱っていて、周りの業界のヒアリング調査も実施。これにより、一般的には7割が赤字企業といわれるなか、当事務所の顧問先の黒字率は6割を超える。
【他媒体での監修事例】
UPSIDERお役立ち記事にて記事監修

1. サプライチェーン強靭化に活用できる新事業進出補助金とは

新事業進出補助金は、中小企業庁が実施する補助金制度で、2025年から募集が始まる新しい補助金です。中小企業・小規模事業者が新たな事業活動に挑戦し、生産性向上や競争力強化を図ることを支援することを目的としています。

新規性、革新性のある事業を展開することで、日本経済の活性化に貢献することが期待されています。特に、サプライチェーンの強靭化といった社会的な課題解決に資する事業は、採択の可能性が高まると考えられています。

1. サプライチェーン強靭化に活用できる新事業進出補助金とは

1.1 補助金概要

新事業進出補助金は、事業計画に基づいた経費の一部を補助する制度です。補助対象となる経費は幅広く、設備投資や人件費、販促費などが含まれます。補助率は1/2で、補助上限額は会社の従業員数によって異なります。交付申請前に公募要領を熟読し、要件を満たしているか確認することが重要です。

1.2 補助対象者

補助対象者は、中小企業基本法に定める中小企業者です。具体的には、資本金や従業員数などの要件を満たす必要があります。会社だけでなく、個人事業主も対象となります。また、一定の要件を満たす協同組合やNPO法人なども対象となる場合があります。詳細な要件は、公募要領で確認できます。

1.3 補助対象経費

新事業進出補助金は、新事業を展開するためのさまざまな経費に活用できます。具体的には、以下のようなものが補助対象経費になっています。

建物費、構築物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウド
サービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費

ただし、既存事業の維持・拡大のための経費や、土地・建物の購入費用などは対象外となるため注意が必要です。また、経費の区分によっては補助対象となる金額に上限が設けられている場合もあります。

2. サプライチェーン強靭化と新事業進出補助金について

近年の国際情勢の不安定化や自然災害の頻発により、企業のサプライチェーンは大きなリスクに晒されています。安定した事業継続のためには、サプライチェーンの強靭化が不可欠です。

そこで、新事業進出補助金を活用して、サプライチェーンを強化する方法を解説します。

2.1 なぜサプライチェーン強靭化が重要なのか

グローバル化が進展する中で、企業のサプライチェーンは複雑化し、一つの disruption が全体に波及するリスクが高まっています。

例えば、2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、世界的なサプライチェーンの混乱を引き起こし、多くの企業が生産停止や納期遅延などの影響を受けました。 また、地政学リスクや自然災害などもサプライチェーンに大きな影響を与える可能性があります。サプライチェーンが寸断されると、企業は製品やサービスの提供ができなくなり、業績悪化や顧客離れにつながる可能性があります。 そこで、予期せぬ事態が発生した場合でも、事業を継続できるような強靭なサプライチェーンの構築が求められています。

2.2 新事業進出補助金でサプライチェーンを強化する方法

新事業進出補助金は、サプライチェーンの強靭化を目的とした設備投資やシステム導入などに活用できます。具体的には、以下のような取り組みが考えられます。

2.2.1 国内サプライヤーとの連携強化

海外サプライヤーへの依存度が高い場合、国内サプライヤーとの連携を強化することで、地政学リスクや為替変動リスクを軽減できます。新事業進出補助金を活用して、国内サプライヤーとの共同開発や生産体制の構築を支援することで、安定的な調達を実現できます。

2.2.2 海外サプライヤーからの脱却

特定の海外サプライヤーへの依存度が高い場合、国内サプライヤーへの切り替えや自社生産への移行を検討することで、サプライチェーンリスクを低減できます。新事業進出補助金を活用して、国内での生産設備の導入や技術開発を支援することで、海外サプライヤーからの脱却を促進できます。

2.2.3 多様な調達ルートの確保

一つのサプライヤーに依存するのではなく、複数のサプライヤーと契約することで、特定の地域での災害や政情不安による影響を最小限に抑えられます。新事業進出補助金を活用して、新たなサプライヤーとの取引開始に必要な費用を補助することで、調達ルートの多様化を図れます。

方法内容メリット
国内サプライヤーとの連携強化共同開発、生産体制の構築地政学リスク、為替変動リスクの軽減、安定調達
海外サプライヤーからの脱却国内生産設備導入、技術開発サプライチェーンリスクの低減
多様な調達ルートの確保新規サプライヤーとの取引開始特定地域への依存リスクの軽減

これらの取り組みを通じて、企業はサプライチェーンの強靭化を図り、持続的な成長を実現できます。新事業進出補助金を効果的に活用することで、より強固なサプライチェーンを構築し、変化の激しい時代を乗り越えることが可能になります。

3. サプライチェーン強靭化で新事業進出補助金に申請する方法

新事業進出補助金の申請は、基本的に電子申請システムで行います。申請期間は年度によって異なりますので、最新の公募要項を確認するようにしましょう。補助金事務局のウェブサイトで確認できます。

3. サプライチェーン強靭化で新事業進出補助金に申請する方法

3.1 申請の流れ

申請の流れは以下の通りです。各ステップで必要な作業をしっかりと理解しておきましょう。

  1. アカウント登録:電子申請システムにアクセスし、アカウントを登録します。すでにアカウントを持っている場合は、ログインしてください。
  2. 事業計画の作成:申請に必要な事業計画書を作成します。後述する「申請に必要な書類」を参考に、漏れなく正確に記入しましょう。
  3. 申請書類のアップロード:作成した事業計画書などの必要書類を電子申請システムにアップロードします。ファイル形式や容量などが指定されている場合があるので、注意が必要です。
  4. 申請内容の確認:アップロードした書類に誤りがないか、最終確認を行います。修正が必要な場合は、この段階で修正しましょう。
  5. 申請の送信:すべての確認が完了したら、申請を送信します。送信後、受付完了のメールが届きますので、必ず確認しましょう。

3.2 申請に必要な書類

申請に必要な書類は、事業の内容や規模によって異なりますが、一般的には以下のものが求められます。公募要項で最新の情報を確認してください。

書類名内容
事業計画書事業の概要、目的、内容、計画などを具体的に記載した書類です。サプライチェーン強靭化にどのように取り組むのかを明確に示す必要があります。
収支計画書事業にかかる収入と支出を予測した書類です。補助金以外の資金調達方法についても記載する必要があります。
登記事項証明書法人の場合は、登記事項証明書が必要です。
定款法人の場合は、定款の写しが必要です。
直近の決算書類企業の財務状況を確認するための書類です。貸借対照表、損益計算書などが含まれます。

3.3 申請書の書き方

申請書、特に事業計画書は、採択を左右する重要な書類です。以下の点に注意して作成しましょう。

3.3.1 事業の目的と必要性

サプライチェーン強靭化の必要性と、事業がどのようにその課題解決に貢献するのかを明確に記述します。現状の課題や将来のリスクを分析し、具体的な数値を用いて説明することで、説得力が増します。例えば、特定の部品の調達に依存している現状を説明し、そのリスクを数値化して示すことが有効です。

3.3.2 事業内容

事業の内容を具体的に記述します。国内サプライヤーとの連携強化、海外サプライヤーからの脱却、多様な調達ルートの確保など、具体的な取り組み内容を説明します。設備投資やシステム導入など、補助金を使って何を行うのかを明確に示しましょう。それぞれの取り組みがサプライチェーン強靭化にどのように寄与するのかを説明することが重要です。

3.3.3 事業の成果と効果

事業によって期待される成果と効果を具体的に記述します。調達コストの削減、納期の短縮、リスクの低減など、定量的な指標を用いて説明することで、事業の有効性を示すことができます。また、地域経済への波及効果など、定性的な効果についても言及すると良いでしょう。

3.3.4 事業計画の実現可能性

事業計画の実現可能性を裏付ける根拠を明確に示します。市場調査の結果や、連携先の企業との契約状況など、具体的な資料を提示することで、審査員の理解と納得を得やすくなります。また、事業の推進体制やスケジュールについても具体的に記述することで、計画の確実性をアピールできます。

4. サプライチェーン強靭化で新事業進出補助金に申請するコツ

新事業進出補助金の申請は、適切な準備と戦略的なアプローチが不可欠です。審査のポイントを理解し、よくある失敗例を把握することで、採択率を向上させることができます。綿密な計画と効果的な申請書作成で、補助金獲得を目指しましょう。

4. サプライチェーン強靭化で新事業進出補助金に申請するコツ

4.1 審査のポイント

審査では、以下のポイントが重視されます。事業の新規性成長性、サプライチェーン強靭化への貢献度、計画の実現可能性、そして資金計画の妥当性です。これらのポイントを踏まえ、説得力のある申請書を作成することが重要です。

4.2 よくある失敗例

よくある失敗例として、以下の点が挙げられます。

失敗例解説
事業計画の具体性不足目標設定や数値根拠が曖昧で、実現可能性が低いと判断される。
サプライチェーン強靭化との関連性の弱さ補助金の目的と事業内容の整合性が低い。
市場分析の不足市場のニーズや競合状況を十分に分析しておらず、事業の成長性が不明確。
資金計画の不備必要な資金や調達方法が明確でない、または資金計画が非現実的。
申請書類の不備必要書類が不足していたり、記入ミスが多い。

これらの失敗例を参考に、申請前にしっかりと確認を行いましょう。

4.3 採択率を上げるためのTips

採択率を上げるためには、以下のTipsを参考にしてください。

4.3.1 申請書類の書き方

  • 簡潔で分かりやすい表現を心がける。
  • 図表やグラフなどを活用し、視覚的に訴求する。
  • 誤字脱字がないか、複数人で確認する。

4.3.2 事業計画の策定

  • 市場調査を徹底的に行い、市場のニーズを把握する。
  • 競合分析を行い、自社の強みを明確にする。
  • 具体的な数値目標を設定し、実現可能性を示す。
  • サプライチェーン強靭化への貢献を明確に示す。

4.3.3 その他

  • 補助金事務局の説明会に参加し、最新情報を入手する。
  • 専門家に相談し、アドバイスを受ける。
  • 余裕を持って申請手続きを行い、締め切りに間に合わせる。

これらのTipsを実践することで、採択率向上に繋げることができます。補助金獲得に向けて、積極的に取り組んでいきましょう。

5. サプライチェーン強靭化のための補助金活用事例

これまでに補助金を活用してサプライチェーンを強靭化した企業の事例を紹介します。業種別に、具体的な活用方法や成果をまとめました。

5. サプライチェーン強靭化のための補助金活用事例

5.1 製造業の事例

5.1.1 株式会社A社(自動車部品メーカー)

従来、海外からの部品調達に大きく依存していたA社は、自然災害や地政学リスクによる供給不安定に悩まされていました。補助金を活用し、国内に新たな生産拠点を設立。国内サプライヤーとの連携を強化することで、調達ルートの多様化を実現しました。

項目内容
課題海外依存による供給不安定
補助金の活用方法国内生産拠点の設立
成果調達ルートの多様化、リードタイムの短縮、輸送コストの削減

5.1.2 株式会社B社(電子部品メーカー)

B社は、特定の素材を単一サプライヤーから調達していましたが、そのサプライヤーの経営悪化により、事業継続に大きなリスクを抱えていました。補助金を活用し、代替素材の研究開発と新たなサプライヤーの開拓を実施。結果として、サプライヤーリスクの分散に成功しました。

項目内容
課題単一サプライヤーへの依存
補助金の活用方法代替素材の研究開発、新規サプライヤーの開拓
成果サプライヤーリスクの分散、安定供給の確保

5.2 小売業の事例

5.2.1 株式会社C社(食品スーパー)

C社は、生鮮食品の多くを特定の地域から調達していましたが、異常気象による不作で仕入れが困難になる事態が発生しました。補助金を活用し、全国各地の生産者と新たな契約を締結。多様な調達ルートを構築することで、安定供給体制を強化しました。また、地域の特産品を積極的に取り扱うことで、新たな顧客層の獲得にも繋がりました。

項目内容
課題特定地域への調達依存
補助金の活用方法多様な調達ルートの構築(全国の生産者との契約)
成果安定供給体制の強化、新商品開発、顧客満足度の向上

5.2.2 株式会社D社(アパレルメーカー)

D社は、海外工場での生産に依存していましたが、輸送コストの高騰や納期の遅延が課題となっていました。補助金を活用し、国内に新たな物流拠点を設立。在庫管理システムの導入や国内工場との連携強化により、リードタイムの短縮と在庫最適化を実現しました。結果として、顧客への迅速な商品提供が可能となり、売上向上に貢献しました。

項目内容
課題海外生産への依存による輸送コスト高騰、納期遅延
補助金の活用方法国内物流拠点の設立、在庫管理システム導入
成果リードタイムの短縮、在庫最適化、売上向上

これらの事例は、補助金がサプライチェーン強靭化に有効であることを示しています。自社の課題に合わせて活用することで、様々なメリットを得ることが期待できるでしょう。ぜひ新事業進出補助金を活用してサプライチェーン強靭化を実現させてください。

6. 株式会社補助金プラスはサプライチェーン強靭化を目指して新事業進出補助金に申請する事業者様を支援しています

近年の国際情勢の変化や自然災害の増加により、サプライチェーンの強靭化は企業の喫緊の課題となっています。新事業進出補助金はこうした取り組みを資金面で後押しする強力なツールですが、その申請プロセスは複雑で時間を要するもの。本来はサプライチェーン再構築の戦略立案や調達先の多様化計画に注力すべき時期に、煩雑な申請作業に追われてしまうことも少なくありません。

株式会社補助金プラスの申請支援サービスは、そんな課題を解決します。補助金申請のプロフェッショナルが、サプライチェーン強靭化に焦点を当てた事業計画書の作成から必要書類の収集、さらには専門的な事業アドバイスまで一貫してサポート。採択後の実績報告書作成もオプションでお手伝いします。

これまでの採択率は90%以上という高い実績を誇り、新事業進出補助金以外にもサプライチェーン強化に適した様々な補助金をご提案可能です。オンライン対応なので全国どこからでもサービスを受けられます。

サプライチェーン強靭化事業の確実な実現に向けて、ぜひ株式会社補助金プラスにお問い合わせください。今なら初回相談は無料です。

7. まとめ

サプライチェーンの強靭化は、企業の安定経営に不可欠です。近年、自然災害や国際情勢の変化などにより、サプライチェーンの脆弱性が露呈しています。新事業進出補助金を活用することで、国内サプライヤーとの連携強化、海外サプライヤーからの脱却、多様な調達ルートの確保など、サプライチェーンを強化するための取り組みを支援を受けることができます。

この記事では、新事業進出補助金の概要、サプライチェーン強靭化との関連性、申請方法やコツ、活用事例などを紹介しました。補助金の申請は複雑な手続きが必要となる場合もありますが、しっかりと準備を進めることで採択率を高めることができます。本記事を参考に、自社のサプライチェーン強靭化に新事業進出補助金を役立ててください。