【2023.12】ミラサポplusの事業財務情報とは?事業再構築補助金の申請に必要!

事業再構築補助金の申請に当たって、ミラサポplus内での事業財務情報の入力が必要になることをご存知でしょうか?この記事では、GbizIDプライムの登録方法や、事業再構築補助金の申請に必要となる「事業財務情報」データとは何か、ミラサポplusでの事業財務情報の作成方法などについて解説していきたいと思います。
ミラサポplusの登録の手順

①GbizIDを取得する
GbizIDは、事業再構築補助金の申請だけではなく様々な公共サービスのログインに用いることができる、法人・個人事業主向けのアカウントです。事業再構築補助金の申請は電子申請に限られていますが、その際にもGbizIDが必要となるほか、事業再構築補助金の申請時に添付書類として提出する事業財務情報の記入時に用いるミラサポplusの会員登録にもGbizIDが必要です。
GbizIDには複数の種類がありますが、事業再構築補助金の申請やミラサポplusの登録に必要なのは「GbizIDプライム」と呼ばれるものです。こちらの「GbizIDプライム」は法人代表者か個人事業主しか登録できず、また登録に当たっては印鑑証明書等が必要である点に注意が必要です。
基本的には、こちらの公式サイト(https://gbiz-id.go.jp/top/)に記載されている手順にしたがって申請を進めれば大丈夫ですが、書類に不備がない場合でも審査には書類到着後1週間程度、あるいはそれ以上かかることがあるとのことですので、事業再構築補助金の申請をお考えの方でまだGbizIDプライムを取得されていない方は、時間に余裕をもって登録を行うことをお勧めします。
②ミラサポplusの会員登録を行い、GbizIDと紐づける
ミラサポplusは、主に中小企業や小規模事業者を対象とした国のwebサイトで、事業再構築補助金などの中小企業支援施策(補助金・給付金等)の周知やその申請支援等を目的としています。
事業再構築補助金の申請においては、添付書類の一つである「事業財務情報」の提出にこのミラサポplusを利用する必要があります。さらにその事業財務情報のデータを作成するためには、GbizIDプライムを用いてミラサポplus会員登録を行う必要があります。
ミラサポplusの会員登録に当たっては、通常のメールアドレスを用いた方法やgoogleアカウントを用いた方法もありますが、事業再構築補助金に必要な事業財務情報データを作成するためにはGbizIDプライムを用いた会員登録を行い、GbizIDとミラサポplusアカウントが紐づいけなければならないため、注意が必要です。
なお、すでに通常の方法で登録したミラサポplusの会員であり、ミラサポplusのアカウントと同じメールアドレスでGbizIDを作成している場合は、ログインする際にGbizIDのアイコンを選択してメールアドレスとパスワードを入力すると、自動的にミラサポplusとGbizIDが紐づけられます。
しかし、通常の方法で登録されたミラサポplusアカウントとGbizIDで異なったメールアドレスを使用している場合は、新たにGbizIDを用いた方法でミラサポplusのアカウントを登録しないと、両者のアカウントを紐づける事ができません。
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第12回公募対応「採択率を上げるポイントがわかる事業再構築補助金事業計画書作成マニュアル」
ミラサポplusの事業財務情報とは?

事業財務情報の概要
事業財務情報とは、事業再構築補助金の申請にあたって必要な添付書類の一つです。事業再構築補助金の申請の際には、ミラサポplusの「電子申請サポート」欄で事業財務情報を入力し、入力後にブラウザの印刷機能を用いてPDF化したファイルを添付書類として提出する必要があります。
なお、この事業財務情報データを用いてローカルベンチマークを作成することができますが、そのローカルベンチマークのデータは事業再構築補助金の申請に必須ではありません。
事業財務情報の作成方法は?
事業再構築補助金の申請に当たり、事業財務情報のPDFデータが必要なことは上記でも説明しました。以下ではそのPDFデータの作成方法についてご紹介します。

ミラサポplusで事業財務情報のPDFデータを作成するためには、まずGbizIDと紐づけられたミラサポplusのアカウントにログインし、トップページの右上にある「電子申請サポート」の欄をクリックして、「データを追加する」⇒「タイトル未入力」の順に進んで、出現した入力フォームのうち「事業財務情報」のタブをクリックして、一部の欄を入力する必要があります。
事業再構築補助金の申請のためには、事業財務情報のタブのうち、「直近」の赤いアスタリスクのマークがある欄全てを入力する必要がありますが、それ以外の欄を入力する必要はありません。
入力が完了したら保存ボタンをクリックして、ブラウザの印刷機能を用いてPDFファイル化すれば、事業再構築補助金の申請に必要な事業財務情報データの作成は完了です。

事業再構築補助金の申請にローカルベンチマークは必須?
ローカルベンチマークとは?

ローカルベンチマークとは、ミラサポplusで作成できる会社の経営状態を客観的に分析、把握するためのツールです。経済産業省による公式なもので、財務面の「6つの指標」、「商流・業務フロー」、財務面以外の「4つの視点」の計3枚のシートから会社の経営課題を分析することが可能です。
ミラサポplus以外でもローカルベンチマークの作成やそれに類する経営診断を行うことは可能ですが、ミラサポplusでのローカルベンチマークの作成は無料ですので、まずはミラサポplusで作成してみるのもよいと思います。事業再構築補助金のための事業計画考案の際にも有用なツールとなるでしょう。
ローカルベンチマークの提出は必要ない
このローカルベンチマークの作成にはミラサポplusが必要で、また同じくミラサポplusで作成する事業財務情報の入力データをもとにしても作成できる等の点から、ミラサポplus上で作成するローカルベンチマークが事業再構築補助金の申請にも必須だと勘違いしている記事がウェブ上で散見されますが、これは完全な誤りです。
事業再構築補助金の公募要領には、事業再構築補助金の申請にあたりGbizIDプライムやミラサポplusの登録や、ミラサポplusでの事業財務情報データの作成が必要であると明記されているのと同時に、事業再構築補助金の申請の際にはミラサポplusで作成できる活動レポート(ローカルベンチマーク)については添付が不要であるとも明記されています。
ただし、経済産業省が事業再構築補助金の申請方法を電子申請に限っていることや、事業再構築補助金に関連してウェブ上で公開されている資料を見ると、国は事業再構築補助金の副次的な効果としてローカルベンチマークを用いた中小企業の経営評価の普及を期待しているように思います。またIT導入補助金等、事業再構築補助金以外の補助金申請ではすでにローカルベンチマークの提出を必須としている実例があります。
また、すでに事業再構築補助金の申請に必要な添付書類である、上記の事業財務情報の入力欄は本来ローカルベンチマーク等の経営評価の一部として作られたものであると説明されている資料もあります。
したがって、現状事業再構築補助金の提出にはローカルベンチマークが不要とされていますが、今後の普及具合によっては事業再構築補助金の申請にローカルベンチマークの提出が必要となる可能性はあります。

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・加点項目の取得方法
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まとめ
この記事では、事業再構築補助金の申請にあたりGbizIDとミラサポplusの会員登録が必要であること、GbizIDとミラサポplusそれぞれの概要、ミラサポplusで作成でき事業再構築補助金の添付書類の一つである事業財務情報の概要とミラサポplus上での作成方法、同じくミラサポplusで作成できるローカルベンチマークの概要等の点について説明させていただきました。
繰り返しますが、ミラサポplusで作成できるデータのうち「事業財務情報」は事業再構築補助金の申請に必要ですが、「ローカルベンチマーク」は事業再構築補助金の申請には不要である点に注意が必要です。ただし、事業再構築補助金の申請に当たりローカルベンチマークの作成が有用となる場合も十分考えられますので、一度作成してみるのもよいかもしれません。
ミラサポplusでは事業再構築補助金の他にも様々な中小企業向けの支援施策を紹介しているので、ご興味があれば一度ご覧になるのをお勧めします。