【2024.2】ハンドメイド作家なら各種補助金が活用できます!採択事例まで徹底解説!
ハンドメイド作家などの個人事業主の場合、ものづくり補助金などの補助金制度は利用できないのではないかと考えている方が多いのではないでしょうか。結論として、ハンドメイド作家であっても各種補助金を活用することは可能です。
この記事では、ものづくり補助金の概要やハンドメイド作家が使える補助金について解説していきます。
ハンドメイド作家が使える補助金
ハンドメイド作家としてのサービス品質を向上させるためには、新商品の開発や既存商品の改良、販売促進などさまざまな取り組みが必要です。しかし、これらの取り組みには多額の資金がかかりますし、創業者は資金調達に苦労することも多いでしょう。
そこで、ハンドメイドの事業を始める方におすすめしたいのが、小規模事業者持続化補助金とものづくり補助金です。これらの補助金は、ハンドメイドの事業に関する費用の一部を補助してくれます。補助金を活用すれば、ハンドメイド事業をより効果的に展開することができます。
ものづくり補助金
ものづくり補助金とは、中小企業のイノベーションを支援するための制度です。ハンドメイドなどの新しいサービスや製品の開発、試作、生産工程の改善などに必要な経費の一部を国が負担してくれます。中小企業の競争力を高めるために、ものづくりに取り組む事業者には、この制度を活用するのがおすすめです。
小規模事業者持続化給付金
ハンドメイド系の仕事に携わる方は、自分の作品や雑貨を販売するだけでなく、Web広告やチラシ、ホームページなどを使って宣伝活動もおこなわなければなりません。これらの活動には多くの費用がかかりますが、小規模事業者持続化補助金という制度を利用することで、一部の経費を補助してもらうことができます。
例えば、チラシのデザインや印刷、ホームページの制作などにかかる費用を申請可能です。この制度はハンドメイド系の起業にとって非常に有用ですが、応募者が多く競争率が高いことに注意しましょう。審査に通るためには、事業計画や宣伝効果などをしっかりと書面で示す必要があります。これは、ものづくり補助金でも同様です。
ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金の対象事業者は?
ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者がものづくりに取り組む際に支援される制度です。この制度を利用するためには、新規開発や技術導入、品質向上などを目指す事業計画を立てて、審査に通過しなければなりません。
さらに、資本金や従業員数の条件も満たす必要があります。これは、ハンドメイド事業の場合も同じです。詳細な条件は以下の表に示されています。
ものづくり補助金ではいくら貰える?
ものづくり補助金とは、新しい製品やサービスを開発したい中小企業やベンチャー企業に、政府が経費の一部を負担する制度です。この制度の目的は、日本の産業の競争力を向上させると同時に、社会の課題に対応することにあります。
ものづくり補助金を受けるには、技術的に革新的で市場性や社会性が高い事業であることが重要です。補助金の金額は、事業の規模や内容によって変わりますが、一般的には、補助対象経費の3分の2までで、上限は4,000万円です。
ものづくり補助金を申請するには、事業計画書を作成して公募要領に従って提出しなければなりません。公募要領は毎年変更されることがありますので、ハンドメイド事業などで事業計画書を修正する場合は、最新の情報を確認するようにしましょう。以下に、ものづくり補助金の補助金額・補助率の詳細を示します。
申請枠 | 補助上限 | 補助率 | |
省力化枠 | 750万円~ 8,000万円 | 1/2 (小規模・再⽣事業者:2/3) | |
製品・サービス高付加価値枠 | 通常類型 | 750万円~ 1,250万円 | 1/2 (小規模・再⽣事業者:2/3) ※新型コロナ回復加速化特例:2/3 |
成長分野進出類型(DX・GX) | 1,000万円〜 2,500万円 | 1/2 (小規模・再⽣事業者:2/3) | |
グローバル展開型 | 3,000万円 | 1/2 (小規模・再⽣事業者:2/3) |
ものづくり補助金の申請方法・スケジュールは?
ものづくり補助金の申請方法については、公募要領において以下のように記載されています。
- 申請は、電子申請システムのみで受け付けます。入力については、電子申請システム操作マニ ュアルに従って作業してください。入力情報については、必ず、申請者自身がその内容を理解、 確認してください。
- 本事業の申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。未取得の方は、お早めに利用 登録を行ってください。同アカウントは、事業者情報の再入力の手間を省くため、補助金交付候補者 の採択後の手続きにおいても活用いただけます。本アカウント及びパスワードを外部支援者等の第三 者に開示することは、GビズIDの利用規約第10条に反する行為であり、トラブルの原因となり得 ますので、ご注意ください。
また、ものづくり補助金16次締切分の申請スケジュールは、以下のとおりです。
ハンドメイド事業をおこなうの際はスケジュールと合わせて、確認しておくといいでしょう。
- 公募開始:令和5年7月28日(金) 17時~
- 申請受付:令和5年8月18日(金) 17時~
- 応募締切:令和5年11月7日(火) 17時
Gビズ取得方法はこちら
ものづくり補助金の詳しいスケジュールについてはこちら
ものづくり補助金の補助対象経費は?
ものづくり補助金の補助対象経費とは、国からの助成金を受けるために必要な経費のことです。補助対象経費は、補助事業に関連する機械や設備、人件費、外注費などが含まれます。ものづくり補助金を申請する際には、補助対象経費の内訳と予算を明確に示さなければなりません。一般型の場合、補助対象経費は以下のように分類されます。
- 「機械装置・システム構築費」
- 「技術導入費」
- 「専門家経費」
- 「運搬費」
- 「クラウドサービス利用費」
- 「原材料費」
- 「外注費」
- 「知的財産権等関連経費」
なお、機械装置やシステムの単価は50万円以上(税抜き)でなければなりません。例えば、単価49万円の3Dプリンターを購入しても補助金の対象にはなりません。そのため、ハンドメイド事業で設備投資をする際にも、ものづくり補助金の要件を確認することが重要です。
ハンドメイドに関する採択事例
事業計画名:皮革製品の内製化と縫製技術力による高付加価値製品の開発
企業名:有限会社nap
ものづくり補助金を利用して、単価の高いハンドメイド革製品を販売するために内製化を図った事例です。
欧米でも革製品の人気が高いものの、製造拠点が少ないという課題がありました。ハンドメイド革製品を効率よく販売するためには高い技術を保ちながら内製化をすることが必要とされたのです。
そこで、ミシンなどの縫製機械を導入し、縫製技術向上を図りました。これに加えてハンドメイド革製品の内製化をおこなうことにより、外注によるコスト削減と時間短縮を実現することに成功したのです。
ハンドメイドにこれらの補助金を申請する際の注意点
ものづくり補助金等を活用する際の注意点
補助金は後払いが原則
ものづくり補助金などの補助金制度では事業完了後に受け取ることが多いので、事業に必要な資金は自分で用意しなければなりません。例えば、300万円の事業に100万円の補助金が認められたとしても、300万円を自分で出せるようにする必要があります。
ハンドメイド事業に補助金を使おうと思っても、200万円しか準備していなかったら、途中でお金が足りなくなります。補助金申請時に申告した事業総額と同じ金額の資金を確保するようにしましょう。
申請期限等のスケジュールをしっかり確認
ものづくり補助金・助成金の申請は、基準期間に応じておこなわれます。年間を通して募集されるものもありますが、予算が枯渇すれば募集が打ち切られる可能性もあるでしょう。応募できるときに応募しないと、チャンスを逃すかもしれません。
一方で、期間限定で募集されるものもありますので、ハンドメイド事業を考えている場合は、最新の情報を入手して早めに応募することが大切です。
事後の手続きを適切に
ハンドメイド事業などで補助金を活用する場合は、事後手続きを忘れずにおこないましょう。事後手続きとは、補助金の目的や効果を機関に報告することです。事後手続きを怠ると、補助金の返済や金額カットなどのリスクがあります。
事後手続きのやり方や期日は、補助金の種類や機関によって違いますので、事前に確認しておくことが重要です。ものづくり補助金やその他助成金など、複数の制度を併用する場合は、補助金が受けられなくなる可能性があるので注意しましょう。
必ず採択されるとは限らない
ものづくり補助金などの補助金を申請する場合、採択される保証はありません。プロジェクトの概要や計画、予算や効果などを申請書に詳しく書くことが重要です。さらに、審査の基準や流れについても事前に調べておくことも大切でしょう。
補助金の申請は多くの人がおこなうため、厳密な審査が実施されます。申請書に不備があると、採択のチャンスを逃します。ハンドメイド事業に補助金をもらうには、自分のプロジェクトが社会に貢献することを強く訴えることが必要です。
まとめ
この記事では、ハンドメイド事業をおこなう際のものづくり補助金の活用について解説しました。
ハンドメイド事業をおこなうときには、ものづくり補助金以外にもいくつかの補助金制度を活用できます。ハンドメイド事業をおこなう際にものづくり補助金などの利用を検討している場合は、この記事を参考にしながらぜひ、申請をおこなってみてください。