【2025.7】ハンドメイド作家もものづくり補助金が使えるって本当?採択事例まで徹底解説!

ハンドメイドしたアクセサリー等を売る個人事業主として働いているハンドメイド作家の方々で、ものづくり補助金などの補助金制度は利用できないのではないかと考えている方も多いのではないでしょうか。結論として、ハンドメイド作家の方も、ものづくり補助金を含めた各種補助金を活用することは可能です。
この記事では、ものづくり補助金の概要やハンドメイド作家が使える補助金について解説していきます。ぜひ今後の資金調達の参考にしてください。
- ハンドメイド作家が使える補助金がわかる
- ものづくり補助金の概要が理解できる
- ハンドメイド作家が補助金を活用する際のポイントを把握できる

ハンドメイド作家も活用できるものづくり補助金とは?
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を促進するため、革新的な新製品・新サービス開発や海外需要開拓に必要な設備投資等の経費の一部を補助する制度です。複数年にわたる制度変更に対応し、持続的な賃上げの実現を通じて経済活性化を図ることを目的としています。
個人事業主としてハンドメイド作家活動を行う方も、ものづくり補助金を活用することができます。以下で、ものづくり補助金の詳細を詳しく解説します。
ハンドメイド作家も活用できるものづくり補助金とは?
ものづくり補助金の対象事業者は?
ものづくり補助金の対象者は以下のとおりです。
- 中小企業者
- 小規模企業者・小規模事業者
- 特定事業者の一部
- 特定非営利活動法人
- 社会福祉法人
大企業やみなし大企業は対象にならないので注意してください。
また、中小企業は業種ごとに以下のように定義されています。

ものづくり補助金ではいくら貰える?
ものづくり補助金の補助上限金額と補助率は、以下のように設定されています。
従業員規模 | 補助上限額 | 補助率 |
従業員数 5 人以下 | 750 万円 | 中小企業は1/2、小規模企業・小規模事業者及び再生事業者は2/3 |
6~20 人 | 1,000 万円 | |
21~50 人 | 1,500 万円 | |
51 人以上 | 2,500 万円 |
ものづくり補助金の受給額は、企業の規模と投資額によって決まります。中小企業は投資額の半分、小規模企業は3分の2が補助されますが、従業員数に応じた上限額が設定されています。
例として、600万円の機械を購入した場合を見てみましょう。中小企業であれば300万円(600万円×1/2)、小規模企業であれば400万円(600万円×2/3)を受け取ることができます。
ただし、注意すべきは上限額の存在です。従業員10人の小規模企業が2,000万円の設備投資を行った場合、計算上は約1,333万円(2,000万円×2/3)となりますが、この企業の上限額は1,000万円のため、実際の受給額は1,000万円となります。
また、どんなに小さな投資でも最低50万円以上の事業費が必要で、それ未満では申請できません。このように、補助率と上限額の両方を考慮して、実際の受給可能額を算出することが重要です。

ものづくり補助金の申請方法・スケジュールは?
ものづくり補助金への申請は、電子申請システムを通じてのみ受け付けられます。システムの操作については専用マニュアルに従い、申請者自身が入力内容をしっかりと理解・確認することが重要です。
申請にはGビズIDプライムアカウントが必須となるため、未取得の事業者は早めに登録手続きを済ませる必要があります。このアカウントは採択後の各種手続きでも使用でき、事業者情報の再入力が不要になるメリットがあります。
ただし、アカウント情報を外部支援者などの第三者に開示することは利用規約違反となり、トラブルの原因となる可能性があるため注意が必要です。
また、ものづくり補助金20次締切分の申請スケジュールは、以下のとおりです。
- 公募開始:2025 年 4 月 25 日(金)
- 申請受付:2025 年 7 月 1 日(火)17:00~
- 応募締切:2025 年 7 月 25 日(金)17:00
- 採択公表:2025 年 10 月下旬頃予定
ものづくり補助金の補助対象経費は?
ものづくり補助金の補助対象経費とは、国からの助成金を受けるために必要な経費のことです。補助対象経費は、補助事業に関連する機械や設備、人件費、外注費などが含まれます。ものづくり補助金を申請する際には、補助対象経費の内訳と予算を明確に示さなければなりません。一般型の場合、補助対象経費は以下のように分類されます。
- 「機械装置・システム構築費」
- 「技術導入費」
- 「専門家経費」
- 「運搬費」
- 「クラウドサービス利用費」
- 「原材料費」
- 「外注費」
- 「知的財産権等関連経費」
なお、機械装置やシステムの単価は50万円以上(税抜き)でなければなりません。例えば、単価49万円の3Dプリンターを購入しても補助金の対象にはなりません。そのため、ハンドメイド事業で設備投資をする際にも、ものづくり補助金の要件を確認することが重要です。

ものづくり補助金を含むハンドメイド作家が使える補助金を紹介
ハンドメイド作家としてのサービス品質を向上させるためには、新商品の開発や既存商品の改良、販売促進などさまざまな取り組みが必要です。しかし、これらの取り組みには多額の資金がかかりますし、創業者は資金調達に苦労することも多いでしょう。
そこで、ハンドメイドの事業を始める方におすすめしたいのが、小規模事業者持続化補助金とものづくり補助金です。これらの補助金は、ハンドメイドの事業に関する費用の一部を補助してくれます。補助金を活用すれば、ハンドメイド事業をより効果的に展開することができます。
ハンドメイド作家が使える補助金を紹介
ものづくり補助金
ものづくり補助金とは、中小企業のイノベーションを支援するための制度です。ハンドメイドなどの新しいサービスや製品の開発、試作、生産工程の改善などに必要な経費の一部を国が負担してくれます。中小企業の競争力を高めるために、ものづくりに取り組む事業者には、この制度を活用するのがおすすめです。
小規模事業者持続化給付金
ハンドメイド系の仕事に携わる方は、自分の作品や雑貨を販売するだけでなく、Web広告やチラシ、ホームページなどを使って宣伝活動もおこなわなければなりません。これらの活動には多くの費用がかかりますが、小規模事業者持続化補助金という制度を利用することで、一部の経費を補助してもらうことができます。
例えば、チラシのデザインや印刷、ホームページの制作などにかかる費用を申請可能です。この制度はハンドメイド系の起業にとって非常に有用ですが、応募者が多く競争率が高いことに注意しましょう。審査に通るためには、事業計画や宣伝効果などをしっかりと書面で示す必要があります。これは、ものづくり補助金でも同様です。
ものづくり補助金でハンドメイドに関する採択事例
以下では、ものづくり補助金でハンドメイド関連の事業が採択された事例を紹介します。
事業計画名:皮革製品の内製化と縫製技術力による高付加価値製品の開発
企業名:有限会社nap
ものづくり補助金を利用して、単価の高いハンドメイド革製品を販売するために内製化を図った事例です。
欧米でも革製品の人気が高いものの、製造拠点が少ないという課題がありました。ハンドメイド革製品を効率よく販売するためには高い技術を保ちながら内製化をすることが必要とされたのです。
そこで、ミシンなどの縫製機械を導入し、縫製技術向上を図りました。これに加えてハンドメイド革製品の内製化をおこなうことにより、外注によるコスト削減と時間短縮を実現することに成功したのです。
ハンドメイド作家がものづくり補助金に申請する際の注意点
以下では、ものづくり補助金を含む補助金にハンドメイド作家の方が申請する際の注意点を紹介します。
ハンドメイド作家がものづくり補助金に申請する際の注意点
補助金は後払いが原則
ものづくり補助金などの補助金制度では事業完了後に受け取ることが多いので、事業に必要な資金は自分で用意しなければなりません。例えば、300万円の事業に100万円の補助金が認められたとしても、300万円を自分で出せるようにする必要があります。
ハンドメイド事業に補助金を使おうと思っても、200万円しか準備していなかったら、途中でお金が足りなくなります。補助金申請時に申告した事業総額と同じ金額の資金を確保するようにしましょう。
申請期限等のスケジュールをしっかり確認
ものづくり補助金・助成金の申請は、基準期間に応じておこなわれます。年間を通して募集されるものもありますが、予算が枯渇すれば募集が打ち切られる可能性もあるでしょう。応募できるときに応募しないと、チャンスを逃すかもしれません。
一方で、期間限定で募集されるものもありますので、ハンドメイド事業を考えている場合は、最新の情報を入手して早めに応募することが大切です。
事後の手続きを適切に
ハンドメイド事業などで補助金を活用する場合は、事後手続きを忘れずにおこないましょう。事後手続きとは、補助金の目的や効果を機関に報告することです。事後手続きを怠ると、補助金の返済や金額カットなどのリスクがあります。
事後手続きのやり方や期日は、補助金の種類や機関によって違いますので、事前に確認しておくことが重要です。ものづくり補助金やその他助成金など、複数の制度を併用する場合は、補助金が受けられなくなる可能性があるので注意しましょう。
必ず採択されるとは限らない
ものづくり補助金などの補助金を申請する場合、採択される保証はありません。プロジェクトの概要や計画、予算や効果などを申請書に詳しく書くことが重要です。さらに、審査の基準や流れについても事前に調べておくことも大切でしょう。
補助金の申請は多くの人がおこなうため、厳密な審査が実施されます。申請書に不備があると、採択のチャンスを逃します。ハンドメイド事業に補助金をもらうには、自分のプロジェクトが社会に貢献することを強く訴えることが必要です。
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ものづくり補助金の申請には多くの手間と時間がかかります。事業者様が本業に集中したくても、複雑な書類作成や手続きに追われてしまうのが現実です。
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まとめ
この記事では、ハンドメイド事業をおこなう際のものづくり補助金の活用について解説しました。
ハンドメイド事業をおこなうときには、ものづくり補助金以外にもいくつかの補助金制度を活用できます。ハンドメイド事業をおこなう際にものづくり補助金などの利用を検討している場合は、この記事を参考にしながらぜひ、申請をおこなってみてください。