【2022年最新版】事業再構築補助金の採択率まとめ!採択率を上げるポイントは?

事業再構築補助金への申請を検討しており、「その採択率はどれくらいなのかと気になったことはありませんか?」今回は、事業再構築補助金の過去の採択率の推移をまとめて紹介するとともに、採択率を上げるためにできることも解説していきたいと思います。

目次

事業再構築補助金に申請するための要件は?

事業再構築補助金の採択率についてみていく前に、事業再構築補助金に申請する事業者が満たすべき要件について解説していきたいと思います。

事業再構築要件

出典:事業再構築指針の手引き

事業再構築要件とは、事業再構築補助金で行う新規事業は事業再構築指針に示されている「事業再構築」に該当するような事業を行う必要があるという要件のことです。

「事業再構築」に該当するような事業とは、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編の5つの類型の事業のことです。詳しい定義などは事業再構築指針の手引きに記載されているため、事業再構築補助金の申請を検討している場合は一度確認すると良いでしょう。

どの類型を選ぶかによって採択率が変わると一概にいうことはできません。ただ、事業再構築補助金の審査項目には「リスクの高い、思い切った大胆な事業の再構築」を行うものであるかという項目があり、図の5つの類型は基本的に下の類型ほどリスクの高い大胆な取り組みであるので、その点が評価されて採択率が高くなる可能性が考えられます。

売上高等減少要件

売上高等減少要件とは、「2020 年 4 月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019 年又は2020 年1月~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること」という要件のことです。図のようなイメージとなり、図の場合は6月、8月、11月の売上高を比較しこの合計が10%以上減少しているため要件を満たしています。

事業再構築補助金は、新型コロナからの売上の回復を図ることを目的としている補助金であるため、新型コロナによる売上高の減少が申請のための要件の一つとなっているです。

売上高等減少要件の基準は10%以上の減少となっていますが、新型コロナにより受けた影響が大きいほど採択率が上がると考えられるので売上高の減少が著しい場合には、事業計画書にも売上高の推移を示すなどしてコロナの影響の大きさをアピールできると良いでしょう。

認定支援機関要件

認定支援機関要件とは、認定支援機関と事業計画を策定して認定支援機関による確認書を申請時に提出する必要があるという要件のことです。

事業再構築補助金を使って新規事業を行う際には非常に大きな金額の投資となるため、経営に関して専門的な知見を有している支援者と事業計画を策定するという要件を課しているのです。なお、投資金額が3,000万円を超える場合には合わせて金融機関による確認書が必要となるので注意しましょう。

事業再構築補助金の公式ホームページでは、事業計画作成の支援者ごとの採択率も公表しており、中小企業診断士やコンサルティング会社の採択率は高い一方で、税理士や公認会計士の採択率は低いというのが全体的な傾向です。この記事の下のほうで詳しく紹介しているため参考にしてみてくださいね。

付加価値額要件

付加価値額要件とは、「補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年率平均 3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均 3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること」という要件のことです。

付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費の合計のことであるので新規事業によって営業利益が増加したり、人件費が増加したりするような計画を策定することで本要件を満たすことができます。本要件をみたしつつ、根拠のある妥当な収益計画を作成することが事業再構築補助金の採択率を上げるポイントとなっています。

事業再構築補助金の採択率はどれくらい?

次に事業再構築補助金の採択率について、応募枠や業種、支援者別にみていきましょう。

全体の採択率は35%〜45%で推移

事業再構築補助金の全ての応募枠を含めた全体の採択率は35%〜45%程度で推移しています。第一回の採択率は、36.0%で3事業者のうち2事業者が落ちてしまうと低めの採択率となっていましたが、第二回以降の採択率は45%程度で安定的に推移しています。およそ2事業者のうち1事業者が採択されている計算となり、そこまで難易度が高いわけではないと言えるでしょう。

ただ、事業再構築補助金は非常に大きな金額を受け取ることができる分厳密な審査が行われるためどの事業者も提出する事業計画書をしっかりと作り込んで申請を行います。このような競争の激しい補助金であるため簡単に採択されるわけではないことに注意しましょう。

通常枠の採択率は30%〜40%で推移

事業再構築補助金の通常枠の採択率は30%〜40%で推移しており、多くの事業者にとってはこちらの採択率のほうが重要となってきます。

事業再構築補助金は、多くの事業者が応募できる通常枠と、いくつかの追加的な条件を満たした事業者だけが申請できる特別な応募枠に大別することができます。応募件数ベースで見ても通常枠でも応募が大半を占めており、通常枠で応募することを検討している事業者のかたは全体の採択率ではなく通常枠の採択率で採択率を判断するようにしましょう。

なお、特別な応募枠の方が通常採択率は高くなっているため平均を押し上げ、全体の採択率は通常枠の採択率よりも高くなっているのです。

第5回公募の事業再構築補助金の採択率

応募枠ごとの採択率

直近の事業再構築補助金の第5回公募の全体の採択率は、39.6%でした。
第5回公募では通常枠のほかに卒業枠・最低賃金枠・緊急事態宣言枠といった特別な枠が設けられましたが、いずれも応募枠でも特別な応募枠が通常枠の採択率を上回りました。

特に飲食業や宿泊業の事業者といった、コロナ禍で売上を大きく減少させた事業者が申請することができる緊急事態宣言枠は多くの事業者が応募し、その採択率は66.6%と非常に高くなっています。

事業再構築補助金の第6回からは緊急事態宣言枠は廃止されましたが、事業再構築補助金がコロナで経営状況が落ち込んだ事業者を支援するための補助金であるという目的は変わらないため、事業計画書内ではコロナによる経営の影響を示すことが大事であることに変わりはないと言えるでしょう。

業種別の採択率の特徴

事業再構築補助金の第5回の業種別の採択率の特徴のポイントは以下の通りです。
・製造業や宿泊業、飲食サービス業の採択率は平均よりも高い
・建設業、卸売業、小売業、不動産業、物品貸、学術研究、専門・技術サービス業の採択率は平均よりも低い

事業再構築補助金の公式ホームページには公募ごとに応募数などを分析したデータが公表されており、業種ごとの応募件数と採用予定の構成比が公表されています。この構成比を比較することで大まかな業種ごとの採択率をこれまで説明したようにまとめました。

ある業種の採択率が際立って高いということはないですが、全体の傾向としてはやはりコロナの影響を大きく受けたと考えられる飲食サービス業や宿泊業の採択率が高い傾向にあると言えます。

また、製造業の採択率が高い理由としては、事業再構築補助金は大胆な新規事業を高く評価するので、製造業は投資金額が大きくなる傾向にあることで大胆な事業とみなされやすいからであると考えられます。

事業再構築補助金第5回公募の結果について

認定支援機関別の採択率

事業再構築補助金の第5回の認定支援機関別の採択率を表にまとめました。(件数が少ないものについては省いています) 認定支援機関とは国の公認の中小企業の事業計画立案などを支援する機関のことで、事業再構築補助金の申請においては認定支援機関の確認書が必要となっています。

そのため、事業計画書作成の支援者といえ、この表は作成支援者が誰だと採択率が高いのかを示しているということができます。

この結果から言える特徴は次のようにまとめられます。
・中小企業診断士や民間コンサルティング会社といった経営のプロの採択率が高い
・公認会計士や税理士(法人)といった財務のプロの採択率は比較的低い

事業再構築補助金の事業計画書の作成には、もちろん収支計画といった財務的な知識も必要となっていますが、それ以上に経営全般の知識が必要となってくるためこのような結果になっていると言えるでしょう。

認定支援機関別採択率の注意点を一つ挙げておきます。
それは、認定支援機関と実際の事業計画書作成の支援者が異なる場合があることです。よくあるケースが、事業計画書の作成支援を民間のコンサルティング会社に頼み、認定支援機関の確認書を地銀に依頼するケースです。

この場合、認定支援機関は地銀となり地銀の採択実績として発表されますが実際の支援者は民間コンサルティング会社です。申請件数ベースで見ると、地銀や信用金庫が多くなっていますが、実際の支援者は中小企業診断士や民間コンサルティング会社がもっと多いかもしれません。

事業再構築補助金の過去の採択率

事業再構築補助金の過去の公募回の応募枠別の採択率は次のようになるので参考にしてみると良いでしょう。特別枠についても採択率は安定的に推移していると言えるでしょう。

事業再構築補助金の第六回公募以降は、特別枠に大幅な変更があったため新設枠の採択率に関しては現在のところ分かりませんが、通常枠の採択率より高くなっていると考えられます。

第四回公募

第三回公募

第二回公募

第一回公募

個人事業主の採択率は低い?

事業再構築補助金の個人事業主の採択率は低いといった話を聞いたことがあるかもしれません。

事業再構築補助金では、法人、個人事業主別の採択率は公表されていないため個人事業主の採択率が低いと断定することはできません。また、個人事業主という理由だけで採択率が下がるということもないでしょう。

しかし、次のような理由で個人事業主の採択率は法人と比べて低くなっている可能性があります。

一つめの理由が、財務状況が悪いことが多いという点です。事業再構築補助金は大きな金額を受け取れるものの、自己資金の出費も多いためその出費を賄えるような財務状況である必要があります。あまりにも財務状況が良くないと、事業の実現可能性が低いとみなされて、採択率が下がってしまうということがあるでしょう。

二つめの理由は、実施体制が十分ではないという点です。個人事業主の場合は、新規事業を行なったり補助金を申請したりする人手が足りないといった事例がよくあります。事業再構築補助金の審査項目には、事業の実施体制という項目があるため事業を遂行できる実施体制が十分であることを示せないと採択率が下がってしまいます。

事業再構築補助金が不採択となる理由は?

これまで事業再構築補助金の採択率をみてきましたが、自信が申請する際にはできるだけ採択率を上げたいですよね。最後に、事業再構築補助金が不採択となってしまうよくある理由について紹介していきます。

書類不備

「そんなことで?」と思われるかもしれませんが書類不備によりそもそも審査の段階まで行けずに不採択となってしまうケースは意外と多いです。全体の申請者のうち書類不備による不採択率は約10%となっています。

事業再構築補助金の申請には適切な書類を正しいファイル名で提出する必要があります。また、財務データなどの数値を何度か打ち込みますが、このような数値や提出の様式を間違えてしまうだけで不採択となってしまうこともあるのです。

また、応募枠や従業員数からして補助率が本来は1/2であるのに補助率を2/3として申請してしまうといったミスもあります。これらのミスを防ぐためには、申請前にできれば複数人の目で提出書類を確認したり、もう一度公募要領をよんだりと慎重にチェックしましょう。

書類不備があると採択率以前にそもそも審査をしてもらえません。

審査項目を満たした事業計画書を作成できていない

事業再構築補助金に採択率を上げるために一番重要になってくるのが審査項目を網羅した事業計画書を作成できているかです。事業再構築補助金は最大15ページにもなる計画書で多くの内容を論理的に書き進めていく必要があります。

「なぜその事業をするにいたったか?」「どのようにその事業をすすめていくか?」「市場環境や競合の動向かどうか?」といった内容をわかりやすく審査官に伝える必要があり、実際難易度は高いです。

これらの事業計画書は、公募要領に記載されている審査項目にもとづいて総合的に評価されます。初めて書く人はこれらの審査項目をつい落としがちなので、これから事業計画書を作成する際には、審査項目に必ず目を通すようにしましょう。

事業計画書は自身で作成することも可能ですが、ノウハウや経営的な知見を持っている中小企業診断士や、コンサルといった専門家に依頼してブラッシュアップしてもらうことで採択率をより高めることができるでしょう。

採択率を上げる事業計画書のポイントは?

採択率を上げるには事業計画書が重要であることについて説明してきましたが、ここからは具体的な採択率を上げるような事業計画書のポイントについて紹介していきたいと思います。

事業環境分析を丁寧に行う

事業再構築補助金の採択率を上げる事業計画書の書き方のポイントの一つ目が、事業環境分析を丁寧に行うという点です。事業計画書というと、新規事業の計画を中心に作成していくのかと思うかもしれませんが、事業再構築補助金では自社の現在の事業環境を分析した上で、「なぜその新規事業を選択したのか?」を示す必要があります。

そのため、SWOT分析、クロス分析によって自社の強みや弱みなどを第三者にも伝わる形でいくつかの要素などに分けるなどして分かりやすく伝えることが採択率をあげるために重要です。

事業内容の解像度をあげる

採択率を上げる事業計画書の書き方のポイントの二つめとして、事業内容の解像度が高い事業計画書を作成することです。

スケジュールや役割分担、提供する商品やサービスの内容などできるだけ具体的に記載しましょう。建物を改修して新規事業を行う場合には、改修前の建物の写真と改修後の図面を添付したり、新たな商品を開発する場合には商品のイメージ図を添付したりするなど視覚的にも伝わりやすい事業計画書を作成することが採択率を上げるポイントとなります。

競合分析や市場分析を徹底的に行う

競合分析や市場分析についても、重点的に事業計画書に記載することが採択率を高めるポイントです。

事業再構築補助金に不採択となった場合には、不採択理由を事務局から聞くことができますが不採択理由として、市場や競合の分析が不十分といった不採択コメントがとても多いです。統計データを用いるなどして、市場環境や競合の分析を重点的に行うことが採択率を高めるポイントとなっているということができるでしょう。

まとめ

この記事では、事業再構築補助金の採択率についてまとめるとともにその考察について紹介してきました。事業再構築補助金の採択率はそこまで低くないものの、審査項目を押さえた質の高い事業計画書を作成する必要があります。採択率をあげたい場合は専門家への支援も視野に入れながら、様々な情報をもとに事業計画書をブラッシュアップしていけると良いですね。

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