【2024.11】事業再構築補助金は焼肉店開業に活用可能!使うポイントと注意点は?
事業再構築補助金を活用した人気の事業の一つに焼肉店があります。焼肉店は基本的に換気されているので、コロナ禍でも感染リスクが低く楽しめる飲食形態として人気が高まりました。
実際に事業再構築補助金を活用して焼肉店を開業した事例は多くあります。既存事業の強みを活用してシナジー効果を発揮するなど採点基準をおさえることで、焼肉店開業の事業でも採択の可能性は十分にあるでしょう。
事業再構築補助金について
まずは、事業再構築補助金について解説します。事業再構築補助金について理解して、ぜひ焼肉店開業に役立ててみてくださいね。
事業再構築補助金について
事業再構築補助金の目的
事業再構築補助金は、コロナ禍で苦しむ事業者を中心に、新規事業を始める際の資金を援助してくれる補助金です。日本経済の構造転換も目的としています。
新規事業について、事業再構築要件というものが定められており、新市場進出、事業・業種転換、事業再編、国内回帰、地域サプライチェーン維持・強靱化の中に当てはまる事業であれば事業再構築補助金を活用して始めることができます。
しかし、事業再構築補助金は申請後に事務局から採択されないと補助金を受け取ることはできません。そのため、誰でも容易に使える補助金ではないことに注意してください。
事業再構築補助金の補助金額
事業再構築補助金で補助してもらえる金額は、会社規模や従業員数、申請枠によって異なります。
以下は、第12回公募で設定されていた事業再構築補助金の補助上限金額と補助率です。自社はどこに当てはまるかを確認し、補助金額を趣味レーションする際の参考にしてみてください。
※現在第12回公募はすでに募集終了しています。
従業員数 | ※()内は短期に大規模な賃上げを行う場合の金額 | 補助上限金額※()内は短期に大規模な賃上げを行う場合の補助率 | 補助率
20人以下 | 1,500万円(2,000万円) | 中小企業:1/2 (2/3) 中堅企業:1/3 (1/2) |
21~50人 | 3,000万円(4,000万円) | |
51~100人 | 4,000万円(5,000万円) | |
101人以上 | 6,000万円(7,000万円) |
企業の種類 | 従業員数 | ※()内は短期に大規模な賃上げを行う場合の金額 | 補助上限金額※()内は短期に大規模な賃上げを行う場合の補助率 | 補助率
中小企業 | 20人以下 | 3,000万円(4,000万円) | 1/2 (2/3) |
21~50人 | 5,000万円(6,000万円) | ||
51~100人 | 7,000万円(8,000万円) | ||
101人以上 | 8,000万円(1億円) | ||
中堅企業 | – | 1億円(1.5億円) | 1/3(1/2) |
従業員数 | 補助率 | |
5人以下 | 1,000万円 | 中小企業:2/3 (従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは 3/4) 中堅企業:1/2 (従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは 2/3) |
6~20人 | 1,500万円 | |
21人~50人 | 2,000万円 | |
51人以上 | 3,000万円 |
従業員数 | 補助率 | |
5人以下 | 500万円 | 中小企業:3/4(一部 2/3) 中堅企業:2/3(一部 1/2) ※「コロナ借換保証等で既往債務を借り換えていること」という任意要件を満たさない場合、補助率は()内の数字になる |
6~20人 | 1,000万円 | |
21人以上 | 1,500万円 |
従業員数 | 補助率 | |
– | 5億円 (建物費がない場合は3億円) | 中小企業:1/2 中堅企業:1/3 |
事業再構築補助金の対象経費
事業再構築補助金で対象経費として認められているものは以下の通りです。
- 建物費
- 機械装置・システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
- 広告宣伝・販売促進費
- 研修費
- 廃業費
ただし、申請枠別に活用できない経費があったりそれぞれの経費にルールが設けられていたりするので、事前に必ず確認してください。
焼肉店開業に事業再構築補助金の活用がおすすめな理由
焼肉店開業は、事業再構築補助金を活用する事業としておすすめです。以下でその理由を解説します。
焼肉店開業に事業再構築補助金の活用がおすすめな理由
建物費や機械装置・システム構築費がメインの経費だから
焼肉店開業に事業再構築補助金の活用をおすすめする理由の一つとして、焼肉店を開業する際は建物費や機械装置・システム構築費がメインの経費になることが挙げられます。
事業再構築補助金は建物費や機械装置・システム構築費を投資の主な経費とする必要があり、そのほうが採択されやすい傾向にあります。焼肉店はこの要件に合致していると言えるでしょう。
コロナ禍でも好況な飲食業だから
焼肉店が事業再構築補助金を活用しての開業におすすめできる理由に、コロナ禍でも好況な飲食業であるということがあります。焼肉店はよく換気されているため、コロナの感染リスクが低く、安心して楽しめる飲食店としてコロナ禍でも好況です。
事業再構築補助金は、収益性が見込める事業が採択されやすいため、コロナ禍においても収益性が見込める焼肉店は相性が良いと言えるでしょう。
飲食業の中で比較的参入しやすいから
また、焼肉店は細かな調理が不要なため比較的参入しやすいです。そのため事業再構築補助金を活用した新規事業としても選択しやすいと言えるでしょう。
焼肉店開業で事業再構築補助金に申請できる経費の例
焼肉店開業の際に利用できる事業再構築補助金の経費の例を紹介していきます。
焼肉店開業で事業再構築補助金に申請できる経費の例
建物費
焼肉店開業のメインの一つとなるのが建物費でしょう。建物費はテナントの改修費用などに利用することができます。
店舗の新築の建設に利用することも可能ですが、新築は代替手段がないなど新築が不可欠の場合にしか認められません。新築で事業再構築補助金を利用する際には、新築の必要性に関する説明書の提出が必要となります。
機械装置・システム構築費
厨房設備や冷凍庫をはじめとする機械装置・システム構築費も焼肉店開業の主な経費になります。
事務管理用のパソコンやタブレットは事業再構築補助金の対象とならない点に注意しましょう。
専門家経費
焼肉店を開業する際に、コンサルに支援をしてもらうなど専門家に支援を依頼する際にはその費用を専門家経費として計上することができます。
事業再構築補助金の申請のための申請支援をコンサルなどに依頼すると思いますが、事業再構築補助金の申請支援の費用を専門家経費として計上することはできません。
なおその他の専門家経費を事業再構築補助金の対象経費とする場合の注意点については以下の記事で紹介しているので合わせて参考にしてみてくださいね。
外注費
店舗の看板やメニューのデザインなどを外注する場合は、その費用を外注費として計上することができます。
広告宣伝・販売促進費
焼肉店の広告宣伝・販売促進にかかる費用も事業再構築補助金の経費に計上することが可能です。リスティング広告やSNS広告、ポスターやチラシなどに使用することができます。
ただし、補助事業実施期間中の費用しか事業再構築補助金の対象経費として申請できない点に注意が必要です。
焼肉店開業に事業再構築補助金を活用した採択事例
焼肉店開業に事業再構築補助金を活用した採択事例をいくつか紹介していきます。
焼肉店開業に事業再構築補助金を活用した採択事例
事例①居酒屋から焼肉店に転換した事例
事業者名:あきら居酒屋センター
事業計画名:ふるきよき居酒屋からの脱却「コロナ対応型焼き肉店への事業転換」
事業内容:従来の居酒屋スタイル店舗から脱却し、コロナ禍にも強い焼肉店へ事業転換を行います。既存リソースを活用しつつ、換気システムや地元人気店のスイーツとのコラボ商品を取り入れた、コロナ対応と地元密着を実現した焼き肉店をオープンします。
居酒屋から焼肉店へと転換を行なった事例です。居酒屋はコロナ禍で売上を大きく減少させたところも多く、事業再構築補助金を受け取りやすい事業者の一つです。
飲食業からの焼肉店開業は既存の体制をそのまま活用することができるため、実施しやすいと言えるでしょう。
事例②飲食業が焼肉店を開業した事例
事業者名:株式会社クルース
事業計画名:完全個室!肉のプロによる地産地消にこだわった、映え焼肉店への事業転換
事業内容:新型コロナウィルスの影響で、既存事業である牛タンしゃぶしゃぶ業態では事業継続が困難となりました。コロナ禍でも堅調な焼肉屋へ業態転換し、アフターコロナを見越してV字回復を図る。
こちらも飲食業が焼肉店を開業した事例です。完全個室型でコロナ対策を万全に行なっていることや、食材に関する知見という既存事業の強みを活用している点が高く評価されたと考えられます。
事例③靴の輸入販売業から焼肉店へ展開した事例
事業者名:株式会社Good One
事業計画名:靴の輸入販売業から焼肉店経営に新分野展開する計画
事業内容:コロナ禍で売上が減少している靴の設計・デザイン及び輸入販売事業から、新開地商店街の中に「炭火焼肉〇まる」を設計・デザインして新築し、イタリアンシェフを店長に迎えて焼肉店を営み、地元神戸市の活性化をめざす計画。
焼肉店開業で事業再構築補助金に採択されているのは飲食業だけではなく、飲食業と全く無関係の事業も多く採択されています。
この事例では靴の輸入販売業から焼肉店への展開を行いました。他分野から焼肉店業に展開する際は、シェフを外部から迎えるなど新たに強みを創出する方法を考えましょう。
事業再構築補助金を活用して焼肉店開業を行うときの注意点
最後に事業再構築補助金を活用して焼肉店の開業を行うときの注意点を説明します。
事業再構築補助金を活用して焼肉店開業を行うときの注意点
基本的には新築ではなく既存物件を活用する
焼肉店の開業には店舗の建設が必要となりますが、店舗は基本的に既存のテナントを改修して建設しましょう。
新築は代替手段がない場合など新築が必要不可欠な場合しか認められません。そのため改修で店舗を建設する計画を立案した方が無難でしょう。
既存事業とのシナジーを考える
焼肉店は事業再構築補助金を活用した事業として人気が高まっている事業ですが、簡単に採択されるわけではありません。コロナ禍で焼肉店が増加して競争が高まっているからこそ既存事業の強みを生かしてどのように差別化を図ることができるかを考えることが必要です。
事業再構築補助金の審査項目には既存事業とのシナジーという項目もあり、既存事業とのシナジーを適切に示すことで採択率が高まります。
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・事業再構築補助金をグループホーム事業に活用する方法
・事業再構築補助金をグランピング事業に活用する方法
・事業再構築補助金をワーケーション事業に活用する方法
・事業再構築補助金をゴルフ関連事業に活用する方法
・事業再構築補助金の事業計画書の書き方
- 事業再構築補助金を活用して焼肉店開業を行うときの注意点は?
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・基本的には新築ではなく既存物件を活用する
・既存事業とのシナジーを考える - 事業再構築補助金を活用して焼肉店開業を行うのがおすすめな理由は?
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・建物費や機械装置・システム構築費がメインの経費となる
・コロナ禍でも好況な飲食業
・飲食業の中で比較的参入しやすい
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まとめ
この記事では事業再構築補助金を活用して焼肉店を開業する方法について解説してきました。
焼肉店は事業再構築補助金を活用した事業として人気の事業ですが、人気だからこそ他社との差別化をどのように図るかを考えることが非常に重要です。
ぜひ事業再構築補助金を使って焼肉店の開業にチャレンジしてみてくださいね。