【2025.2】新事業進出補助金はいくらもらえる?補助率や具体的な計算方法を紹介

新事業進出補助金はいくらもらえる?補助率や 具体的な計算方法を紹介

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※記事は作成時の公募要領をもとに作成しているため最新の情報と異なることがございます

新型コロナウィルス感染拡大の影響により多くの中小企業が経営困難に陥りました。そのような状況を打開するために、2021年に経済政策としてスタートしたのが事業再構築補助金です。

さらに、2025年からは事業再構築補助金の後継補助金として中小企業新事業進出補助金(以下、新事業進出補助金)の募集が始まります。

すでに注目を集めている新事業進出補助金ですが、具体的な内容についてわからない人も多いでしょう。そこで、この記事では新事業進出補助金ではいくらもらえるのか、具体的な補助金額について紹介します。

具体的な計算方法についても解説します。これから新事業進出補助金の申請を検討している方や、実際に申請した場合にいくらもらえるのか気になる方はぜひ参考にしてください。

この記事を読むと
  • 新事業進出補助金で受け取れる上限金額がわかる
  • 新事業進出補助金で受け取れる金額の計算方法がわかる

監修者

松山市の税理士 越智聖税理士事務所代表。株式会社聖会計代表取締役社長。税理士。 経済産業省認定経営革新等支援機関
越智聖税理士事務所は平成27年4月に松山で開業した、主に中四国全域の中小企業の皆様をご支援している会計事務所である。会計・税務はもちろんのこと、お客様のお悩み事を解決する総合的なコンサルティング、緻密な経営診断にもとづく経営コンサルティングなどを得意としている。前職において関与先の上場支援、多くの業種の税務経営支援、相続税、事業承継対策に従事し、12年の実務経験を経て独立開業。現在、職員6名の体制でお客様を支援。
事業再構築補助金の書類確認など多岐にわたる業務に対応ができる。圧倒的な実績を持つ認定経営革新等支援機関として多くの事業者を支援。愛媛県内で事業再構築補助金の採択率が税理士、会計士、中小企業診断士などの中で5位になる。四国税理士会松山支部所属。
高齢化社会の要請である介護事業経営支援にも取り組み、新規事業立ち上げから財務体質改善、集客アドバイスなど、さまざまなサービスを提供。また、様々な業種に対応し、建設業、飲食業、不動産業、社会福祉法人、酪農業、さらには漫画家、芸能関係などの珍しい業種にも対応している。仕事のほとんどがお客様や他士業の先生からの紹介となっている。現状では80%が紹介で、それ以外は直接の依頼や、ネットでの集客である。税理士業務以外の仕事(保険、法人設立、建設業許可など)は、提携している専門家の方に積極的に依頼し、お客様へのサポート体制の拡充を図っている。顧問先が黒字になるように、出来上がった試算表を基に徹底的に分析して改善すべき点を指摘。また、多くの業種を取り扱っていて、周りの業界のヒアリング調査も実施。これにより、一般的には7割が赤字企業といわれるなか、当事務所の顧問先の黒字率は6割を超える。
【他媒体での監修事例】
UPSIDERお役立ち記事にて記事監修

この記事の目次

新事業進出補助金とは?

いくらもらえるかについて解説する前に、新事業進出補助金の概要について解説します。

新事業進出補助金とは、中小企業が新たな事業に挑戦する際にかかる設備投資等を支援してくれる補助金です。

補助金を活用するには事務局の審査に通過する必要があり、単に申請しただけでは補助金を受け取ることはできません。事業再構築補助金と同じく採択率も低くなると予想されているので、採択されるのは簡単なことではありません。どのような事業を行いたいのか、しっかり筋道立てて記載されている事業計画書の準備等が必要です。

新事業進出補助金とは?

補助金対象になる事業者

新事業進出補助金は中小企業や小規模事業者を対象とした補助金です。基本的に資本金10億円未満の中小企業、中堅企業(個人事業主も含む)が対象になるのではないかと予想されています。

大企業は新事業進出補助金に申請することはできないので注意しましょう。以下の項目のいずれかに該当する場合は大企業であるとみなされてしまうので、新事業進出補助金の対象者にならない場合があります。

  • 発行済株式の総数又は出資価格の総額の2分の1以上を同一の大企業が所有している中小企業者
  • 発行済株式の総数又は出資価格の総額の3分の2以上を大企業が所有している中小企業者
  • 大企業の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の2分の1以上を占めている中小企業者
  • 発行済株式の総数又は出資価格の総額を上記に該当する中小企業者が所有している中小企業者
  • 上記に該当する中小企業者の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の全てを占めている中小企業者
  • 応募申請時点において、確定している直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の1年の平均金額が15億円を超える中小企業者

上記の項目で「大企業」となっている部分が「中堅企業」である場合、補助金申請する事業者は中堅企業扱いとなります。中堅企業も補助金の対象になると予想されていますが、必ず事前に本当に対象になるのか調べておきましょう。自社は中小企業に該当するのか、今のうちに確認しておくといいかもしれません。

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基本要件について

また、上記の会社規模に関する条件の他に、新事業進出補助金に申請する基本要件があります。必須要件を満たしていないと補助金を活用することができません。

中小企業等が、企業の成長・拡大に向けた新規事業(※)への挑戦を行い、
(※事業者にとって新製品(又は新サービス)を新規顧客に提供する新たな挑戦であること)

①付加価値額の年平均成長率が+4.0%以上増加
②1人あたり給与支給総額の年平均成長率が、事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上、又は給与支給総額の年平均成長率+2.5%以上増加
③事業所内最低賃金が事業実施都道府県における地域別最低賃金+30円
以上の水準
④次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表等

の基本要件を全て満たす3~5年の事業計画に取り組むこと。

引用:事業再構築補助金 必須申請要件

上記についてもよく確認し、申請する前に必ず要件を満たせるようにしておきましょう。

また、要件を満たせているか不安なときは補助金コンサル会社等に相談し、確認するのも一つの手です。

新事業進出補助金の補助額は?

それでは、新事業進出補助金の補助額はどのくらいなのでしょうか?以下で補助率、補助上限金額それぞれの詳しい数値を確認しましょう。

新事業進出補助金の補助率は?

新事業進出補助金の補助率は1/2

現在、新事業進出補助金の補助率は1/2と公表されています。これは事業再構築補助金の一部の枠の補助率よりも高く、他の補助金制度から見てもかなり高い補助率であることがわかります。

ただし、今後申請枠等が設定された場合は枠によって補助率が変わる可能性もあります。必ず最新情報に注意しておきましょう。

新事業進出補助金の補助上限金額

新事業進出補助金の具体的な補助上限金額は、以下の通りです。

 従業員数 補助上限金額
従業員数20人以下2,500万円(3,000万円)
従業員数21~50人4,000万円(5,000万円)
従業員数51~100人5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上7,000万円(9,000万円)

※補助下限750万円
※大幅賃上げ特例適用事業者(事業終了時点で①事業場内最低賃金+50円、②給与支給総額+
6%を達成)の場合、補助上限額を上乗せ。(上記カッコ内の金額は特例適用後の上限額。)

参照:中小企業新事業進出補助金

上記のように、補助上限金額は従業員数で変動します。実際に新事業進出補助金ではいくらもらえるのかをシュミレーションする際、まずは自社の規模を確認し、どれくらいの補助金額になりそうか考えておきましょう。

また、大幅賃上げ特例適用事業者であればさらに()内の高い補助金額を受け取れる可能性もあります。

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新事業進出補助金ではいくらもらえる?受け取れる金額の計算方法

事業再構築補助金はいくらもらえるか?

それでは自社は実際に新事業進出補助金でいくらもらえることになるのでしょうか?以下では受け取れる金額の計算方法について解説します。

新事業進出補助金で受け取れる金額の計算方法

投資金額×補助率で計算する

新事業進出補助金は対象要件をもとに算出した投資金額と補助率をかけて計算することによっていくらもらえるかが決定します。

例えば、以下のような条件だったとしましょう。この場合、事業再構築補助金はいくらもらえるでしょうか。

  • 中小企業等
  • 従業員数5人
  • 投資金額2,000万円

この場合、2分の1の補助率が適用され、実際にもらえる事業再構築補助金は約1,000万円ほどになります。

補助金額の算出は税抜きの投資金額を利用する

新事業進出補助金ででいくらうけとれるかを計算する際、投資金額に補助率をかけることによって算出されますが、その際の投資金額は税抜きの投資金額を使う点に注意しましょう。税込み金額での計算ではないのでいくらもらえるかを計算する際には気をつけなくてはなりません。

補助金額の上限がある点に注意

新事業進出補助金では際限なく支給されるわけではありません。補助金額には限りがありますので、自身の企業がいくらもらえるのか事前にしっかりと確認しておくようにしましょう。

いくらもらえるのかの上限については前述の事業再構築補助金の上限金額一覧を確認してください。

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まとめ

新事業進出補助金を使って新事業を始めたいと思う事業者の方も多いでしょう。その場合、補助金をいくらもらえるかで事業計画も変わってきます。

新事業進出補助金は多額の補助金を受け取れる制度ですが、企業の従業員数によっていくらもらえるのかも変わります。自社が新事業進出補助金をいくらもらえるか、おおよその金額を把握してそれに合わせた事業計画を立てていくことが大切です。

新事業進出補助金の対象要件をしっかり理解し、無理のない事業計画を立てられるようにしてみてください。

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