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※記事は作成時の公募要領をもとに作成しているため最新の情報と異なることがございます
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新型コロナウィルス感染拡大の影響により多くの中小企業が経営困難となっています。そのような状況を打開するために、2021年に経済政策としてスタートしたのが事業再構築補助金です。
中小企業の救済策として注目を集めている事業再構築補助金ですが、具体的な内容についてわからない人も多いでしょう。そこで、この記事では、事業再構築補助金はいくらもらえるのかについて紹介します。
具体的な計算方法についても解説していますので、これから事業再構築補助金の申請を検討している方や実際に申請した場合にいくらもらえるのか気になる方はぜひ、ご参考にしてください。
事業再構築補助金の対象者要件はどのようになっているのでしょうか?
事業再構築補助金は、コロナ禍での影響を受けて落ち込んでいる事業者を応援する補助事業であり、補助対象者については、大前提として資本金10億円未満の事業者を対象としていることがあります。
原則、事業再構築補助金の対象要件では資本金10億円以上の企業が大企業に該当します。資本金10億円未満の大企業ではない事業者でないと対象にはなりませんので注意しましょう。
なお、以下の項目のいずれかに該当する場合は大企業であるとみなされてしまうので、事業再構築補助金の対象者とならない場合があります。
上記の項目で「大企業」となっている部分が「中堅企業」である場合には中堅企業扱いとなります。これらの項目によって補助金をいくらもらえるのかが変わってくるので、事前に確認しておくといいかもしれません。
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また、これまでは事業再構築要件及びコロナ禍における売上高減少要件がありましたが、第10回の公募からは以下の2点となりました。
事業再構築方針に基いた事業計画について、認定経営革新等支援機関の確認を受けることが要件となっており、補助金額が3,000万円を超える案件は、金融機関(銀行、信金、ファンド等)の確認も受けることが要件となっています。金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみで構いません。
付加価値額の向上については、補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3~5%(申請枠により異なる)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3~5%(申請枠により異なる) 以上増加させることが必要です。
なお、各応募枠によって、下記のような条件もあるため、よく確認しておきましょう。
●成長枠:新規事業が拡大市場に属する
●グリーン枠:グリーン成長戦略の課題の解決に資する取り組みを行う
●産業構造転換枠:既存事業が縮小市場に属する
●物価高騰対策・回復再生応援枠:原油価格や物価高騰の影響で売上高が大幅に減少
それでは事業再構築補助金の補助率はどのようになっているのでしょうか?
事業再構築補助金の補助率は以下の項目によって決まります。
おもな企業規模は以下の通りです。
各応募枠の種類は以下のようになっています。
これらの項目によっていくらもらえるかが決まります。
応募枠 | 中小企業等 | 中堅企業等 |
①成長枠 | 1/2(2/3) | 1/2(2/3) |
②グリーン成長枠 | 1/2(2/3) | 1/2(2/3) |
③卒業促進枠 | 1/2 | 1/3 |
④大規模賃金引上促進枠 | 1/2 | 1/3 |
⑤産業構造転換枠 | 2/3 | 1/2 |
⑥最低賃金枠 | 3/4 | 2/3 |
⑦物価高騰対策・回復再生応援枠 | 2/3※ | 1/2※ |
各応募枠の概要は以下の通りです。
いくらもらえるか考えるにあたって、この補助率は非常に重要です。基本的に中小企業等より中堅企業等のほうが高くなっています。また、通常枠(成長枠)よりも特別な条件を満たした事業者が申請できる特別枠の方が補助率が高くなっているのがわかります。
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事業再構築補助金が最大いくらもらえるかはどのように決められているのでしょうか?
事業再構築補助金において最大いくらもらえるのかについては、以下の項目によって決められます。
上記の項目によっていくらもらえるのかが決まります。
事業再構築補助金を最大いくらもらえるかを示したのが以下の表です。
応募枠 | 従業員数 | ||||
〜5人 | 6〜20人 | 21〜50人 | 51〜100人 | 101人〜 | |
①成長枠 | 2,000万円 | 2,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 | 7,000万円 |
②-1グリーン成長枠(エントリー)(中小企業等) | 4,000万円 | 4,000万円 | 6,000万円 | 6,000万円 | 8,000万円 |
②-1グリーン成長枠(エントリー)(中堅企業等) | 1億円 | ||||
②-2グリーン成長枠(スタンダード) | 中小企業等:1億円 中堅企業等:1.5億円 | ||||
③卒業促進枠 | 成長枠・グリーン成長枠に準じる | ||||
④大規模賃金引上促進枠 | 3,000万円 | ||||
⑤産業構造転換枠 | 2,000万円 | 2,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 | 7,000万円 |
⑥最低賃金枠 | 500万円 | 1,000万円 | 1,500万円 | 1,500万円 | 1,500万円 |
⑦物価高騰対策・回復再生応援枠 | 1,000万円 | 1,500万円 | 2,000万円 | 3,000万円 | 3,000万円 |
事業再構築補助金を最大いくらもらえるかは、事業者が応募する枠とその従業員数によって決定します。そのため、最大いくらもらえるか知りたい場合には応募する枠を決定するとともに、自社の従業員数を確認するようにしましょう。
従業員数によって上限金額が細かく決められており、補助金額は最大で1.5億円となっています。なお補助金額が3,000万円を超える事業計画の場合は金融機関による確認書が必要になるのでいくらもらえるか計算して3,000万円を超えるようであればあらかじめ金融機関に相談するようにしましょう。
多くの事業者が申請することができる成長枠では、最大7,000万円受け取ることが可能です。
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それでは実際に事業再構築補助金は、いくらもらえることになるのでしょうか?
事業再構築補助金はここまで紹介してきた対象要件をもとに算出した、投資金額と補助率をかけて計算することによっていくらもらえるかが決定します。
例えば、次のような条件だったとしましょう。この場合、事業再構築補助金はいくらもらえるでしょうか。
この場合中小企業等で成長枠ですので2分の1の補助率が適用されて、実際にもらえる事業再構築補助金は約1,000万円ほどになります。
各応募枠ごとの補助率によって実際に事業再構築補助金がいくらもらえるのかは異なりますので、詳しくは前述の補助率一覧をご確認ください。
事業再構築補助金でいくらうけとれるかを計算する際には、投資金額に補助率をかけることによって算出されますが、その際の投資金額は税抜きの投資金額を使うという点に注意しましょう。税込み金額での計算ではないのでいくらもらえるかを計算する際には、注意が必要です。
事業再構築補助金は際限なく支給されるわけではありません。補助金額には限りがありますので、自身の企業がいくらもらえるのか事前にしっかりと確認しておくようにしましょう。
なお、いくらもらえるのかの上限については前述の事業再構築補助金の上限金額一覧をご確認ください。
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新型コロナウィルス感染拡大の影響により経営が困難となっている事業は多いでしょう。事業再構築補助金をいくらもらえるかで事業計画も変わってきます。
申請する応募枠や企業の従業員数で補助率・補助金額がいくらもらえるのかも変わってくるので、それによって対策が変わるでしょう。自分の企業が事業再構築補助金をいくらもらえるかを把握してそれに合わせた事業計画を立てていくことが大切です。
事業再構築補助金の対象要件をしっかり理解して無理のない事業計画を立てられるようにしてみてください。