事業再構築補助金のグリーン成長枠についてわかりやすく解説!

グリーン成長枠は、2022年3月28日の事業再構築補助金第6回公募で始まった、事業再構築補助金において比較的新しい事業類型です。この記事では事業再構築補助金におけるグリーン成長枠について、わかりやすく紹介していきます。事業再構築補助金の申請をグリーン成長枠で行うことを少しでも考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

目次

●事業再構築補助金のグリーン成長枠とは

○カーボンニュートラルに関連した取り組みを支援

まず、事業再構築補助金の事業類型のなかで、グリーン成長枠がどのような取り組みを支援しているのか、紹介していきます。具体的な部分については、『グリーン成長戦略 「実行計画」に沿った取り組み』の章で紹介するので、この章では概要を把握してもらうために、大まかなところを説明します。

事業再構築補助金のグリーン成長枠においては、カーボンニュートラルに関する取り組みを支援しています。カーボンニュートラルとは、温室効果ガスである二酸化炭素の正味の排出量をゼロにすることです。要は、二酸化炭素の排出量と吸収量を等しくして、実質的に二酸化炭素を排出していない状態を目指そう、ということです。

事業再構築補助金におけるグリーン成長枠では、上記のカーボンニュートラルに関連した、大まかに言ってしまえば環境にやさしい取り組みを支援しているのです。

○最大1.5億円補助!大型予算

事業再構築補助金の事業類型の中でグリーン成長枠に特徴的なのは、その予算です。最大1億5000万円の事業再構築補助金が受給可能なグリーン成長枠は、同じ事業再構築補助金の事業類型である通常枠の最大予算が8000万円であることを鑑みると、破格の条件であると言えます。

●事業再構築補助金のグリーン成長枠の要件

○通常枠などに必要な売上減少要件が不要!

この章では、事業再構築補助金のグリーン成長枠の要件について紹介していきます。

事業再構築補助金の事業類型では、基本的に、コロナ以前に比べて売上高が減少したことを示す書類を添付しなければいけません。正確には、2020年4月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前(2019年又は​​​​​​2020年1月〜3月)の同3ヶ月の合計売上高と比較して、10%以上減少していることを示す書類の添付義務があるのです。しかしながら、同じ事業再構築補助金事業類型でも、グリーン成長枠では売上減少に関する書類が不要なのです。

○売上減少をしていれば通常枠で再審査

さらに、仮に事業再構築補助金のグリーン成長枠に採択されなかったとしても、先ほど述べた売上減少に関する要件をみたしていれば、同じ事業再構築補助金の通常枠で再審査してもらうことが可能です。

○グリーン成長戦略「実行計画」に沿った取り組み

事業再構築補助金のグリーン成長枠では、2020年10月に策定された、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の実行計画に沿った取り組みが申請要件となっています。グリーン成長戦略では、14の重要分野において、実行計画を策定しています。

①エネルギー関連産業​​​​
・洋上風力、太陽光、地熱
・水素、燃料アンモニア
・次世代熱エネルギー
・原子力

②輸送・製造関連産業
・自動車、蓄電池
・半導体、情報通信
・船舶
・物流、人流、土木インフラ
・食料、農林水産業、
・航空機
・カーボンリサイクル、マテリアル

③家庭・オフィス関連産業
・住宅、建築物、次世代電力マネジメント
・資源循環関連
・ライフスタイル関連

●グリーン成長枠に必要な書類と加点

○研究開発・技術開発計画書もしくは人材育成計画書が必須

事業再構築補助金のグリーン成長枠において、追加で提出しなければならない書類があります。その書類というのが、研究開発・技術開発計画書又は人材育成計画書です。

事業再構築補助金のグリーン成長枠に申請する際は、​​2年以上の研究開発・技術開発又は従業員の一定割合以上に対する人材育成を行うことについて明確に記載した書類を、​​​​​​​​研究開発・技術開発計画書又は人材育成計画書いずれかの様式で提出しなければならないのです。そして、上記計画書に基づいて評価されるのが、グリーン成長点という項目です。これは、事業再構築補助金の事業類型の中で、グリーン成長枠に特有の項目です。以下に、第7回の事業再構築補助金公募要領記載のグリーン成長点を示します。

(研究開発・技術開発、人材育成共通)
 ① 事業再構築の内容が、グリーン成長戦略「実行計画」14 分野に掲げられた課題の解決に資する取組となっているか。

(研究開発・技術開発計画書を提出した場合)
② 研究開発・技術開発の内容が、新規性、独創性、革新性を有するものであるか。
③ 研究開発・技術開発の目標が、グリーン成長戦略「実行計画」14 分野の課題に基づき適切に設定されており、目標達成のための課題が明確で、その解決方法が具体的に示されているか。
④ 研究開発・技術開発の成果が、他の技術や産業へ波及的に影響を及ぼすものであるか。

(人材育成計画書を提出した場合)
② グリーン成長戦略「実行計画」14 分野に掲げられた課題の解決に資する事業再構築を行うために必要性の高い人材育成を行う計画となっているか。
③ 目標となる育成像や到達レベルの評価方法などを含め、具体的かつ実現可能性の高い計画が策定されており、また、人材育成管理者により、その進捗を適切に把握できるものとなっているか。
④ 人材育成を通じて、被育成者が高度なスキルを身につけることができるものとなっているか。また、身に着けたスキルを活用して、企業の成長に貢献できるか。

無料でできる!パートナーシップ構築宣言の加点

また、事業再構築補助金におけるグリーン成長枠では、パートナーシップ構築宣言を行なっている事業者に対して加点があります。パートナーシップ構築宣言とは、企業が発注者の立場で自社の取引に関する方針を宣言する取り組みのことを言います。

このパートナーシップ構築宣言の登録は、無料で行うことができます。事業再構築補助金をグリーン成長枠で申請しようとされている方は、ぜひパートナーシップ構築宣言の登録を検討してみてくださいね。ただし、登録から公開まで営業日にして1週間程度かかることが多いので、申請に間に合うように登録することだけ、忘れないようにしておいてください。

●事業再構築補助金のグリーン成長枠を活用した事業

○航空機部品の製造事業者が水素事業を展開

航空機部品を扱う製造業においても、カーボンニュートラルを目指した取り組みが行われています。中心的に展開されている事業としては、水素事業があります。水素事業というと難しそうですが、要するに水素エンジンのことです。最近ではガソリンの代わりに水素を燃料とする水素自動車の開発が進んでいますが、同様の開発が航空機産業でも行われています。

 水素エンジンの実用化は未だ叶っておらず、あくまで「目標」の段階に留まっていますが、水素エンジンが実用化されれば、大幅に二酸化炭素の排出量が削減されるでしょう。その意味で、上記で示した、事業再構築補助金のグリーン成長枠で研究開発・技術開発計画書を提出した場合のグリーン成長点における①、②、④は満たしていると言えるでしょう。

○セメント製造業者が低炭素のセメント製造を実施

 また、セメント製造業においても、低炭素のセメントを製造することで、大気中に放出される二酸化炭素の排出量を削減する取り組みを行なっています。

 セメントは、原料となる廃材や廃棄物を高温で加熱し、急速冷却し、石膏を加え、粉砕することで製造されます。都市廃棄物や災害廃棄物を原料として利用するため、リサイクルとして機能してくれる優秀な製造業であると言えます。

 しかしながら、原料を高温で加熱する過程で二酸化炭素が排出されてしまうのです。低炭素のセメント製造を実施する業者は、高温で原料を燃焼する過程で発生する二酸化炭素を再利用することで、カーボンニュートラルを目指しています。

●グリーン成長枠は製造業と相性が良い

 これまで例示してきたように、事業再構築補助金におけるグリーン成長枠は、製造業と非常に相性が良いです。製造業でないと事業再構築補助金のグリーン成長枠に採択されないというわけではありませんが、製造業で事業再構築補助金の申請を考えている方は、ぜひグリーン成長枠での申請を検討してみてくださいね。

まとめ

 この記事では、事業再構築補助金のグリーン成長枠が何であるかに加え、、申請のために必要な書類や見られる項目について紹介してきました。事業再構築補助金におけるグリーン成長枠は、売上に関する条件がない上に、たとえ採択されなかったとしても他事業類型に申請することが可能な類型です。事業再構築補助金を申請しようと考えている方は、是非この記事で紹介したグリーン成長枠での申請を検討してみてください。

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